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Bye-Bye Amazon & Google, Hello Web 3.0

We are migrating our web application to DFINITY’s Internet Computer.

私たちのスライド用ウェブエディタ、DeckDeckGoをDFINITYのインターネットコンピュータに移植します!(公式発表です)

DFINITY Foundationから二度目となる2万5千ドルの助成金のおかげで、インターネットコンピュータ上でDeckDeckGoのベータ版を走らせるために必要な作業を終えることができます(テストに参加するためにサインアップをお願いします!)。

■ なぜ?(その理由)
もちろん、助成金を得ることは新しい技術を使用するための強力な動機となりますが、私たちがこの動きが正しいと考える理由は他にもあります。

-  非中央集権
一見すると、分散化はプレゼンテーション・エディタにあまり意味がないように思えるかもしれませんが(誰が分散化されたスライドを必要としているのでしょうか)、私たちは、分散化によって新たに得られる特別なレベルのセキュリティが素晴らしいチャンスになると考えています。
私たちは、各ユーザーが自分のデータのためにデータベースのようなスマートコントラクトを1つ(または複数)取得するというアーキテクチャを想定しています。ユーザーは自分のデータに対する明確な所有権を持つことができ、すべてのコンテンツを含む単一のノードは存在しなくなります。
さらに、安全な匿名認証を可能にするインターネット・アイデンティティのおかげで、プライバシーも改善されます。
最後に、このシステムはその性質上、止めることができず、障害が発生しにくいという特徴があります。
考えてみると、ちょうど私がこの行を書いている10月6日(水)に、Twitchが大規模なデータ流出に見舞われたとのニュースが出ました。100GB以上のデータ(収益の情報、アクティビティ、パスワードまで含む)がネット上に公開されていると報じられました。
また、2日前の10月4日(月)には、Facebookが7時間に及ぶ大規模なブラックアウトに見舞われ、どのサービスにもアクセスできない状態となりました。また、 同様に接続不可となったネットワークに(オフィスの)ドアが接続されていたために、一部の従業員が自分のビルに入ることすらできなかった報告もされています。
分散化が特効薬になるわけではありませんが、主要なプラットフォームで最近起きた2つの事件は、現在の(ウェブプラットフォームの)モデルには限界があることをあらためて示し、私たちの決断を促してくれました。

- ガバナンス
分散型ブロックチェーンとして、インターネットコンピュータの構成や動作に対するすべての変更は、Network Nervous System(NNS)と呼ばれる(分散型で民主的な)ガバナンス機関によって制御されます。
一定の基準(リンク先のソースの「ニューロン」を参照)を満たすと、ネットワークの将来を定義するための投票権を得ることが可能です。
言い換えれば、アクターとなって、ネットワークの発展に関与することができるのです。

- オープンソース
私たちは、ブログ記事を通じて学んだことを共有し、プロジェクトのオープンソースコードをGitHubで公開しています。
同じ価値観を共有し、生きている技術やプロバイダーを活用したいということは、(改めて)言うまでもありません。

- GAFAM
私は当初、この文章で大企業の技術を厳しく批判するつもりでした。なぜならば、彼らが独占的に私たちの生活に影響を与えてしまうということには、直感的に、(そこには)腐敗した何かがあると確信しているからです。しかし、ここでは1つのシンプルな質問をします。あなたは本当に、ジェフ・ベゾスを宇宙に送るサービスにお金を払いたいですか?

■ いつ?(インターネットコンピュータへのサービス移植の時期)
私たちは、(新しい)製品のローンチ日程について正確な目標を持っていません。それどころか、あまり無理をせずに、年末か来年の初めくらいにベータ版のマイルストーンに到達することを目標にしています。その際には、正式リリース前のプラットフォームのテストにご協力いただきたいと考えています。
一方で、「オフライン・ファースト」のアプローチに変更した(我々の)エディターの過渡期バージョンを製品としてリリースすることも計画しています。
データの移行は予定していないため、ユーザーがコンテンツを静的ファイルに保存することができます。新しいバージョンのエディターでは、デスクトップアプリケーションと同じように、プレゼンテーションを開いたり、ファイルに保存したりすることができます。

■ どのように?(移植のプロセス)
DFINITY FoundationのインターネットコンピュータにDeckDeckGoを移植するという概念実証を完了するために、すでに3つのマイルストーンを完了しました。(1)「オフラインでの起動とホスティング」(2)「認証」(3)「データの永続性」です。
短期的な目標を達成し、2回目の助成金を獲得するために、以下の2つのマイルストーンを新たに定義しました😜。

 - マイルストーン4「資産」
インターネットコンピュータは、主にソフトウェアを実行するための分散型・非中央集権型のプラットフォームです。データを保持し、プログラムを実行するためには、アプリケーションをWebAssemblyモジュールとして展開する必要があります。これらは、ソフトウェアキャニスターと呼ばれる概念的な計算ユニットの中で実行されます。
スライドを作成するには、ユーザーがアセット(画像やcsvファイル)をアップロード可能にする必要があります。このデータは現在、CDN Storageに保存されています。
今回のマイルストーンは、同様のシステムを1つまたは複数のキャニスターを使ってインターネットコンピュータ上に再実装することです。データに関しては、分散型のアーキテクチャを用いて、ユーザーのコンテンツの所有権とプライバシーを強化することを目指しています。

- マイルストーン5 「機能」
非同期のキャニスター・コールを介してインターネットコンピュータとやりとりするさまざまな機能は、(一定の)時間を必要とするものです(たとえば、ユーザー削除時にすべてのキャニスターを削除するなど)。このようなタスクは、専用のキャニスターによってバックグラウンドで実行されるべきです。
言い換えれば、私たちの全体的な目標は、ユーザーがブロックチェーンネットワークを利用していることに気づかないような方法でエディタを変換することであり、他の洗練された最新のウェブアプリケーションを使用するのと同じ感覚で利用できるようにすることです。

■ 将来は?(DeckDeckGoとしての目標)
初日から今日まで、DeckDeckGoは常にサイドプロジェクトでした。企業向けのサービスをウェブサイトに掲載していますが、積極的に販売活動を行ったことはありませんし、そのようなコラボレーションを始めるのに最適なパートナー(または時間)を見つけることもできませんでした。
しかし、私たちは新しいネットワークモデルに移行しようとしており、リソース消費の対価としてサイクルを必要とし、ユニークなツールをリリースすることを目標としているため、トークン化によるマネタイズを念頭に置いています。


🔷訳者コメント 👉  既存のWeb2 アプリケーション/サービスが自発的にインターネットコンピュータ上に移行しようとする(最初の?)例となりますね。今後、このようなケースが増えてインターネットコンピュータが分散Web/Web3のインフラとしての大役を担っていくことに期待したいです。

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