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お金は、感謝を伝えるのが下手


お金は、感謝を伝えるのが下手

 お金は、大変便利ですが、不得意なことがあります。それは、数値化できないことへの表現です。指輪を渡してプロポーズする人はいても、指輪の代金を渡してプロポーズする人はいません。人によっては、気に入るかどうかわからないプレゼントを渡すより、選択肢があるお金の方が相手にとっては良いだろう、という意見もあります。
 
 しかし、お金では本来のプレゼントの価値である「相手を想う」ことは伝わりません。お金は便利ですが、不得意な面を理解しなければ、先ほどの指輪の代金のように違った意味に変換されてしまう可能性もあります。お金は、多くの人が共通して価値があると認識されています。非常に使い勝手がよいため、お金の不得意な部分にまで使う領域を広げてしまいます。

 現代の経済では、それが、顕著に現れています。社会的な地位、会社への貢献度、家庭への貢献度、幸福度など。今あげたものは、お金は、一つ指標になるかもしれませんが、全てを代用はできません。
 家庭の中では、収入を得ていないという理由で夫から理不尽な扱いを受ける女性が大勢いますが、一般的に女性が男性より収入が低いのは、社会システムや出産育児といった能力や貢献とは全く別の要因です。しかしながら、あまりにお金が便利であらゆることに使えるので、その便利なお金を稼ぐ人は、すごい、偉い、価値があるという偏りを生み出すのです。


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