見出し画像

クルマ屋さんの分かりやすーい解説   『質問に答える』その1       エンジンルーム消耗品編


みなさんこんにちは、ジコプロ中の人です。

今回はTwitterなどに寄せられた、車に関するちょっとした質問に軽めにお答えしていく人気のコーナーです(いつできた?)

頂いた質問で多かったのは、「車を長持ちさせる方法」でした。

早速行きましょう!


==車を長持ちさせる方法は?==

これは確かに皆さん気になる事でしょう。
ちょっと漠然としすぎて守備範囲が広いので、分けて解説しますね。

まずは比較的分かりやすいエンジンルームの消耗品編

消耗品を適切なタイミングで交換しておくと、当然長持ちします。
ケチって長く交換しないままいると、その他の所に悪影響が出たり、燃費が悪くなったりして、結果的に損します。

エンジンルームはエンジン本体や関連の補機類などが沢山詰まっている場所ですね。
素人の人はまず自分では触らないほうがいいと思います。
逆にその方が安全で、「ちょっと知ってるぜ」ぐらいの人がいじっちゃうのが一番危ないパターンです😓


<エンジンオイル>

一番メジャーなのはエンジンオイルですね。
車によって多少の違いはありますが、エンジンの状態を良好に保つのならば、5,000km毎の交換、フィルターは10,000km毎の交換ぐらいが良いでしょう。
オイルもピンキリありますが、ちゃんと指定粘度のオイル(大事!)を指定の距離毎に交換していれば、問題ありません。

高級なオイルを入れていても、2万kmも3万kmも交換していなければエンジンに負担は大きくなります。

画像2

最近は小型車・軽自動車にターボが搭載されている車が増えてきました。
ターボ車はエンジンオイルがターボの部品にも流れる為、ノンターボ車よりも管理がシビアです。

軽量化のため、エンジン部品も小型化されていますのでオイルの通り道が狭くなっています。ちょっと交換を怠ってドロドロのオイルになりますと、詰まってしまう可能性があります。と、どうなるか?

  オイルのパイプが詰まり気味
→ オイルが十分に流れない
→ 部品の冷却や潤滑がうまくできない
→ 部品が焼き付き焼損する
→ 部品交換(高くつく)

3,000km毎にオイル交換推奨なんて場合も有りますので、しっかり自分の車の説明書を読みましょう。ターボ車は特に気を付ける必要があります。

~~~~~~~


<スパークプラグ>

次に気にした方がいいのは意外かもしれませんが、スパークプラグですね。

スパークプラグとは、エンジン内でガソリンと空気の混合気を爆発させるための点火装置です。高電圧でカミナリのような電気を発生させ、混合気に火をつけます⚡(ピカチュウ的)

プラグに高電圧を送るための装置をイグニッションコイル(ダイレクトコイル)と呼びますが、プラグとセットで考えられることが多いです。
イグニッションコイルは実働6~7万km位は持ちますので、プラグ交換の度に一緒に交換する必要はありません。(1本1万円位します)

プラグって乗っていて劣化具合が分からないと思いますが、メーカー推奨は2万km毎交換です。軽自動車に至っては1万kmを推奨しています。

毎日乗っている人だと分かりやすいのですが、加速が悪い・回転の上りが鈍い・アイドリングの回転数が低い・信号待ちで回転数が下がって止まりそうになる・排気の音が大きい(低音)・エンジンの振動が大きい等の諸症状は、プラグの劣化が原因で適切な燃焼が出来てないことが多いです。

なかなか2万km毎(平均的に年1万kmとすると、車検の度)に交換する人はいないと思いますが、遅くとも車検2回(平均的に4万km)毎には交換した方が良いでしょう。

交換が遅いと、燃焼がうまくできなくなり煤(すす)が増えて排気管を詰まらせたり、まわりまわって空気の取り入れ口の方も煤だらけになっていい事が全くありません。すぐ燃費の悪さに反映されるので、燃費が悪くなったと感じたら、要チェックですね。
走行距離を見て、できればあまり調子が悪くなる前に交換したいところです。

長寿命型と言われるイリジウムプラグは10万km(軽自動車では5万km)持つと言われていますが、やはり乗り方によってはそれより前にダメになりますので、過信は禁物です。

画像1


~~~~~~~


<ミッションオイル>

次に気にした方がいいのはミッションオイルですね

ミッションオイルとはエンジンの変速機(1速~4速などのギアが入っている所)に使われているオイルの総称です。

オートマチック車の場合、変速機の種類によって通称ATFCVTFと呼ばれます。(メーカーによって独自のオイル名を付けている事が多いのでややこしい)
マニュアル車の場合、ミッションオイルMTFなどと呼ばれます。
(いずれもはフルードの略です)

メーカーの指定では4~5万kmで交換となっている事が多いです。
やはり潤滑と油圧を掛けるものですので、使ってるうちにオイルが劣化してきます。

交換に2万円程かかるので、よく分からないから敬遠されがちで、安くやることが売りの車検屋では提案もされないことがあります。

エンジンオイルと同様に長い間オイル交換せずにいると汚れが機関の内壁やパイプ内壁にくっついた状態になる事があります。

ここで新しいオイルに入れ替えると、汚れが少し溶かされて剥がれ落ち、細いパイプなどで詰まる可能性がある事です。(人間の血栓と同じです)

こうなると厄介です。大手術になる可能性がありますので、ミッションオイルもちゃんと交換しておきましょう。
年間1万km走行ぐらいの人なら2回目の車検(新規登録から丸5年、約5万km)で交換するのがちょうど良いでしょう。

画像3


~~~~~~~


<ラジエター液(冷却水)>

ミッションオイルと同じぐらいの時期に気にすべきはラジエター液(冷却水)ですね。

ラジエター液(冷却水)はエンジン内部に通り道が沢山あり、文字通りエンジンの熱を奪って冷却するための特殊な液体です。
エンジンを回って熱くなったラジエター液は車両の前面にあるラジエターというアルミの部品(下記写真)に集められ、走行中の空気を受けて冷やされ、またエンジンへと戻っていきます。

画像6

最近ではスーパーLLCという冷却水が主流で、メーカーの発表では10万km~12万kmまで交換不要なんてうたわれています。

ということは場合によっては購入から廃車するまで1度も交換しないで良い可能性もあります。しかしながら、やはり出来れば6~7万kmでは交換した方が良いと思っています。

細かい説明をすると大変なので省略しますが、今の車はコンピューター制御で燃費が良くなるように、空気やガソリンの量を変化させ燃焼しています。これには冷却水温度も関係していて、冷却水の性能が落ちてると理論上燃費が悪くなります。(相応に他の部品や機関も消耗している為、一概には言えないのですが)

画像4


~~~~~~~

<バッテリー>

最後にバッテリーをあげておきます。バッテリーの場合、2~3年保証なのでそれ以上経っていて、エンジンのかかりが悪い場合すぐに交換した方が良いでしょう。

詳細な説明は省きますが、最近の車は特にバッテリーの劣化が激しいので、一日二日エンジンのかかりが悪いなーと思ったら、次の日かからないなんてことが多いです。(昔はもう少し無くなり加減が緩やかでした)

ですので、動かないと持って行きようもないので、「かかりが悪い」と感じたらすぐに点検してもらいましょう。前回交換してから2~3年経っていれば交換です。バッテリーにしっかり交換した日を書いておきましょう!←これ大事!

うまく長持ちしたとしても5年も経てばもう限界です。いつかからなくなってもおかしくありません。
下記の様な専用バッテリーチェッカーを持っているお店でチェックしてもらうと安心です!

画像5


~~~~~~~


以上で今回の「質問に答える! その1~エンジンルーム消耗品編~」は終わりにしたいと思います。まだまだ沢山の部品や消耗品がありますので、気が向いたら(←)わかりやすく解説していきたいと思います。

いいね押して貰えると喜びます😘

================

ジコプロ(JIKOPRO)は埼玉県の優良な鈑金修理業者のネットワークです。
各工場を検査し、信頼できるお店のみを掲載しております。

HPでは日々修理事例を公開しております。一括見積、費用相談にも対応!
愛車の修理なら、信頼の証「ジコプロ加盟店」へどうぞ!
公式HP https://jikopro.net


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?