見出し画像

富士山のバス横転事故は確実に原因解明できるというお話。

こんにちは。TSです。

今回は富士山で起きたバス事故についてピックアップいたします。

断言しますが、今回の事故でバス運行会社やツアー会社が隠蔽を行う余地は全くないです。
なぜそうなのかを解説いたします。

今回のニュースで重要なキーワードが2つあります。
①フェード
②ブレーキが効かなくなった
以上の2つが事故原因を解明する糸口となると思います。

バスのブレーキ構造は乗用車と大きく異なる

バスのブレーキは乗用車と違い圧縮空気を使用しています。
実際にブレーキを動かしているのは人間のペダルの踏力ではなく圧縮空気です。
運転席のブレーキペダルは圧縮空気の流量を調整するバルブを動かしているに過ぎません。

圧縮空気を使用していますのでセットでエアーコンプレッサーがバスには搭載されてます。
このエアーコンプレッサーはエンジンに取り付けられており、エンジンが稼働している間はセットでエアーコンプレッサーも稼働しています。
ここで大切なのは、ブレーキを踏んで離してという動作を短時間の間に繰り返すとエアーコンプレッサーの圧縮空気の供給が追い付かなくなるという事です。

圧縮空気の空気圧が無くなってしまえばバスのブレーキは動作しなくなってしまいます。
対策としてバスの運転席のメーターには圧縮空気の空気圧を指すメーターがついております。
↓右側に圧縮空気の残量を示すメーターがついております。

フェードとは?

Twitteのつぶやきなどでフェードという指摘がよく見られます。
フェードとはブレーキの摩擦材が過熱して摩擦力が低下する現象です。
今回の現場は山道の長く続く下り坂ですので、ブレーキを連続で踏み続けることは避けられません。
そういった場面で出来る対策は
・エンジンブレーキを主体とする
・エンジンブレーキを補う形でブレーキを使用する
・エンジンブレーキで十分な場面ではブレーキを使用せず冷やすことを心掛ける
この3つが重要になります。
これに加えて圧縮空気の残量も確認する必要があります。
残量が極端に低下しているときは路肩に一時停止し、エンジンを吹かしてコンプレサーをしっかり回して圧縮空気の残量を回復させることが必要になることでしょう。

乗用車には無くてバスには付いているある装置が原因解明のカギを握る

当時、横転に至るまでの間に何が起きていたのでしょう?
私の予想は
①フェード現象が発生した
②圧縮空気が無くなった
この辺りではないかと思います。
運転手の方も添乗員さんに対して「ブレーキが効かなくなった」と言っているようですので、タイヤのバーストは可能性が無いに等しそうです。

また、横転に至るまでの間に何が起きたのかを記録している装置がバスには装着されてます。
それは、デジタコという機械です。
デジタコは略称で「デジタルタコグラフ」が正式名称です。
この装置はエンジンの回転数の変動を中心にスピードの変化、制動力の変化などの情報を記録している装置で緑色のナンバーのバスには必ず装着されています。
この装置に横転に至るまでの間に何が起きていたか記録されているのです。

この装置を合わせて横転したバスのブレーキを分解してみれば事故の経緯が明らかになります。

つまり、今回の事故の原因究明はほぼ確実に可能という事です。
バス運行会社もツアー主催会社も誤魔化す余地は全くないという事です。

いかがでしょうか?
最後にひとつ、大型バスのブレーキはドラム式と呼ばれる方式で冷却には少し難があるものということを付け加えたいと思います。
モータースポーツの分野ではエアロダイナミクスを利用したブレーキの冷却システムというものがありますが、大型バスにはブレーキの冷却機構はとくにありません。
この事故をきっかけにブレーキの冷却システムが見直されても良いのかもしれません。

人身事故を起こすとどうなるか?

縁起でもない投げかけですし、あってはならないお話です。
しかし、ここのメインコンテンツは「人身事故を起こすとどうなるか?」です。
それは、全9章から成る私が人身事故を起こし、処分を受けるまでの記録です。
人身事故を起こすとどうなる?|TS@人身事故を起こすとどうなるか?|note
初めまして。TSと申します。|TS@人身事故を起こすとどうなるか?|note
~記録内容~
人身事故を起こすとどうなる?【第1章:事故発生編】
人身事故を起こすとどうなる?【第2章:現行犯逮捕編】
人身事故を起こすとどうなる?【第3章:取り調べ編その1】
人身事故を起こすとどうなる?【第4章:留置場編その1】
人身事故を起こすとどうなる?【第5章:留置場編その2】
人身事故を起こすとどうなる?【第6章:釈放とお詫び編】
人身事故を起こすとどうなる?【第7章:行政処分編】
人身事故を起こすとどうなる?【第8章:取り調べその2と書類送検編】
人身事故を起こすとどうなる?【終章:裁判編】

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?