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競プロ未経験から6ヶ月でAtCoder緑色になった話。

こんにちは、じっきーです。

入茶してから早3ヶ月、、、。
2023年3月4日のABC292でようやく入緑しましたああああああ!!!!!

たくさんの方からいいね&お祝いリプがもらえるこの瞬間がまさに、

「競プロやってて良かった瞬間」

だと心から思いました。入緑した日はしばらく、たくさんのお祝いリプとAtCoderのレートの推移で緑に到達したグラフ、緑色になったユーザー名を見ながらニヤニヤしていました。。。
入茶してからここまで本当に苦労しましたが、その苦労があるからこそ、この「嬉しい瞬間をさらに多くの人に体験してほしい」という気持ちが一層強まり、前回の入茶記事に引き続き、色変記事を書いていこうと思います。

入茶記事まだ見てないよ!という方は是非こちらもご覧ください!!!(茶色目指している方にとってはこちらの方が寄り添った内容になっております。)

この記事では僕が入緑をするために「なにをしたか」「なにをしていないか」を明確にして、特に灰色・茶色コーダーの方に向けて緑色になるためになにを行えば良いのかの指針になるような内容にしました。
また最後には緑色になるまでの振り返りとして、時系列に沿ってそのとき行ったこと、コンテストの感想等を話していきます。(自分語りは色変したので許してくれるはず!)

内容を短く端的にしようとも思ったのですが、「どうせならとめちゃんこ長くしたろ!」と思い、実際に書いたらこうなりました。(11000文字)
なので、必要な部分だけ取捨選択をして読んでくださると非常にありがたいです。それでは、是非最後までお付き合いくださいませ。

最終更新日: 2023/09/19

筆者の入茶時スペック

初期スペックに関しては入茶記事を見ていただけると分かりますが、A問題がなんとか解けるくらいでした。B問題の多次元配列を見た際、頭がパンクしたのがいい思い出です。

そして、入茶したときのスペックはこんな感じです。

  • ABCではA, B, C or Dの3完をコンテストぎりぎりの時間で解ける。

  • 600問くらいを解いた(主にABC-A, B, C)。

  • 基本的な全探索アルゴリズム(bit全探索、順列全探索)やグラフアルゴリズム(BFS, DFS)、DP(1次元とナップサック問題)を入茶までに勉強したが、まだ知ってるだけ状態で応用することはできない。

  • 中学/高校数学はなんとか分かる程度。

です。数学強いとなにかと有利ですが、そこまで僕は強くないです。

緑色になるためにはなにが必要か

E8さんの有名な記事にレッドコーダーが教える、競プロ・AtCoder上達のガイドラインがありますが、そちらの初級編中級編に緑色になるための条件が載っていないため、緑色を目指している人は何処を目標にすべきか曖昧になってしまいがちです。
そこで僕自身が考えた結果、ずばり!緑になりたい方のゴールは

ABCでA, B, C, Dの4完を5割以上の確率で達成する

ことです!つまり、C問題まで解けるのは当たり前、D問題もちょくちょく解けるようにならないといけません。以下はこのゴールを達成するためにしたことを書いていきます。

緑色になるまでにやったこと

簡潔に3行でまとめると

  • A, B, C, D問題・典型90問★4までを埋める

  • 鉄則本を1周する

  • バチャに出たり、スニペットやライブラリを整備する

これだけです。詳しく説明していきます。

A, B, C問題への意識を変える・埋める

突然ですが、質問です。あなたはABCでA, B, C問題をそれぞれどれくらいの確率で解く自信がありますか?

僕なら、A, B問題は100%、C問題は99%解けると自信を持って答えると思います。(緑色以上の方ならC問題も100%と答えるかも。。。)
実際入茶して以降、コンテスト本番でC問題を落としたことはないです。

99%とまでは行きませんが、コンテスト中に通せる自信がないのであればレートを落とさないためにもA, B, C問題を埋めて自信をつけるという工程を何よりも先に優先すべきだと思います。僕もはじめの頃は

B問題どうやったらできるようになるんだよ。
C問題なんか絶対に解けやしない。

そう思っていました。
一旦、がむしゃらに埋めてみてください。話はそれからです。

入緑までに埋めたA, B, C問題

A, B問題埋めについて

僕はA, B問題を全て埋めましたが、そこで得られる一番大きなものは

A, B問題を100%で正解できる圧倒的自信

です。(あと、全部埋めたときの快感も得られます。)
A, B問題を埋めることに関して、「コスパが悪い」「時間対効果が~」と主張されてる方がいますが、そのような方は既にA, B問題なんて相手にしていないので、そのような主張をしていると思います。ですので

  • コンテスト中にA, B問題を絶対に解ける自信がない方

  • 全て埋めて快感を得たい方

なら、埋めた方が良いです。僕はどちらかといえば後者の理由で埋めました。B問題でも意外と骨のある問題があるのでやって後悔は特にしていませんし、むしろ基本的な実装で漏れがないかを確認できる絶好の機会だったと捉えています。

C問題埋めについて

C問題埋めは、A, B問題埋めよりも遥かに学べる点が多いです。
学べる点として具体的な例を挙げると

  • map(連想配列), set(順序付集合), multiset(多重集合), deque(両端キュー)
    などの基本的なデータ構造

  • BFS, DFS, Union-Findを使ったグラフ, 木の問題

  • 1次元または2次元の典型的なDP

  • 累積和, imos法, 二分探索, しゃくとり法, ランレングス圧縮, 座標圧縮
    などの基本的なアルゴリズム

  • lcm, gcd, 素因数分解, 約数列挙, 剰余計算, 幾何を用いる数学的な問題

  • 典型的な考察ステップを用いた問題

これだけではなく他にもC問題を埋めることで学べることはたくさんありますので、緑になるために必要な知識を確実に得ることができます。
ここを埋めるか埋めないかで、C問題の解法が思いつく時間も変わってくるので、埋めておくと、コンテスト本番でD問題にも時間に余裕をもって挑戦することができます。

D問題にも積極的にチャレンジして解く

緑色になるためにはD問題もある程度高い確率で解けないといけないです。
B問題からC問題への壁の高さは相当高かったですが、D問題はそこまで高くはありません。(かといって難しくないわけではないです。)
C問題が解け始めたら、D問題を埋め始めていきましょう。僕はD問題を100問埋めた段階で入緑しました。

入緑までに埋めたD問題

典型90問を埋める

先程のA, B, C, D問題埋めがちょっと面倒だな~と感じる方にオススメなのが、競プロ典型90問です。

茶色になる前に★2を進めてたのですが、再び埋め始めて、★4の途中まで埋めました。
感想としては、「C問題以降の問題をギュッと凝縮して90問に詰めた」印象があります。「あっ!これ典型90でやったところだ!」と思ったことがちょくちょくありましたし、全ての問題の核心、基礎となる部分を効率的に学べるので間違いなくC問題を愚直に埋めるより効率が良いです。★3でも難しいものがあったりするので解きごたえはめちゃくちゃあります。

鉄則本を1周する

新規知識の学習はほぼ鉄則本(競技プログラミングの鉄則)からです。
2週間くらいで最後までA問題を埋めました。解説が非常に丁寧かつ図も豊富なので、1行1行ちゃんと読めば理解できるようになっています。ただ、どうしても問題の解答例のコードなど分からない部分があれば、ネット上の記事やかつっぱさん鉄則演習の動画を見たりして、なんとか理解しようとしました。
この本1冊だけで緑色達成までに必要なアルゴリズムの7, 8割は網羅してると思います。参考までに以下の問題は1週目の際飛ばしています。

理由としては、難しかったり、なんとなくだったり色々です。(区間DPに関しては今でもよく分かってないので助けてください(´・ω・`))

バチャに出る

是非出ましょう!!!
1度解いたことがある問題を再び出されたときにちゃんと解けるかどうかを確認できる最高のチャンスです。また、精進とは違って、「誰かと勝負している」環境下で解くことになるので本番さながらの雰囲気で解けます。
皆さんにオススメしたいバチャはぶりおでんさんが主催してるABCなにかです!平日の21:00からABCのA~Dの4問を35分で解くバチャで、C, D問題をできるだけ早く通せるようにするための練習になりました。これからは他の方が主催されてるバチャとかにも参加していきたいですね。

ライブラリやスニペットなどの環境を整備する

良く使うアルゴリズム・データ構造だったりをライブラリにしたり、よく使う定数定数やテンプレートとかをスニペットにしています。(してる人が大半だと思います。)

ライブラリを作る際には、競プロフレンズさんのこちらの質問の回答のように、強い方のライブラリや記事をよく読んで理解した後に、1から自分で作ることで中身のアルゴリズムがどうなっているのかを1通り確認しました。

僕が入緑までに作ったライブラリはこれくらいです。

今まで作ったライブラリたちです(一部ライブラリじゃないやつもありますが笑)

あと、手元の環境でなんでもデバッグ出力してくれるマクロが超優秀なので、ご紹介しておきます。

DPテーブルなどの確認をしたいときにわざわざfor文を回して出力しなくて済むのでデバッグ時間の短縮に直結します。(余談ですが、この方と僕のブログのHugoのテーマが同じでちょっとだけ親近感が湧きました。このテーマカッコいいんですよね~。)

やったのはこれくらいです。(あとはBoot camp for BeginnersのEasyを埋めたくらい。)
受験勉強とかでもありがちないろんな所・参考書に手を付けるのは基本的に悪手だと思っているので、本当に自分のすべきことを絞って行うことを僕はオススメします。

入緑までにやっていないこと

色変記事って「やっていること」はよく紹介されますが、「やっていないこと」を紹介しているのはあまり見かけないのでこれについても語ろうと思います。(これらは入水までにしておきたいことでもありますね!)

他の競プロサイト(Codeforces, yukicoder, Mojacoder…)に参加する

理由はアカウント作るのが面倒だからです!!!(え?)
それは冗談として、正直演習量的にはAtCoderで足りてるのでわざわざ別サイトまで行く余裕がなかったです。
たまにMojacoderのコンテストがTwitterで流れてくるので、これから参加できる機会があれば、参加してみようかな~。(交流のためにも!)

ARC / AGCを埋める

まだ、僕には早すぎる。。。と思って埋めていません。ABCの典型考察が出来てこそのARC / AGCなので、ABCを優先的に埋めるべきです。

アルゴ式を埋める

これはやろうとはしたのですが、典型90問とかC問題埋めをしていたら後回し、、後回し、、になって結局入緑してた感じです。
UnionFindの解説がどこよりも丁寧で分かりやすかったり、グラフの典型問題DPの問題が豊富だったりと、色々局所的に役に立つ所はありました。

ちょっとだけ埋めた痕跡がありますが、他は全くしていません。

どうやらアルゴ式には四則演算の説明からコンテンツが用意されてるみたいで、本当にどんなに数学が苦手だろうと、誰が競プロを始めても、ちゃんと理解できるような設計になっていて驚きました。C問題などを埋める代わりにアルゴ式を埋めても良いんじゃないかな~と個人的には思います。

精選100問を埋める

アルゴ式同様、後回しにしてたら入緑してました。全探索まで解いた記憶があります。典型90問と同じような立ち位置にある問題集なので、併用して使う、ということもアリかなと思います。

蟻本を読む

蟻本で挫折して以来、一切開いていません。
個人的には鉄則本だけでどこまでいけるかを試してみたい気持ちがあるので鉄則本だけで行き詰まった際に読んでみようかなと思います。

入緑までに費やした時間

入茶してから入緑になるまでの3ヶ月間で、PCに向かって競プロに費やした時間は300時間強でした。
実際には測り忘れだったり、移動中にずっと競プロの記事を見てたりしてたので、競プロ自体に掛けてた時間はもうちょっと多いかなと思うのですが、意外にも「そこまで多くないのか」と驚いています。

入茶(2022/11/05)から入緑(2023/03/04)までに競プロに費やした時間

精進方法

先程まで、ひたすら過去問演習をする話をしましたが、問題を解く際の方法・姿勢についても説明します。基本的には

5分考えて、なにも思いつかなかったら解説を見る

方針で進めています。(茶色の際は10分でしたが、回転率が悪くなるので。)
理由としては、ずっと考えて挫折しないためなのと、知識面の不足で躓いている可能性があるからです(知らないものはいくら考えても天才じゃない限り思いつきません)。
解説は、公式解説だけではなく、ユーザー解説だったり、いろんな方の解説記事だったり、複数のものを見て理解しています。特にけんちょんさんの解説記事はものすごく理解しやすい内容になっていて、いつもお世話になっています。(精進してるとき、「この問題けんちょんさんの解説記事がない!?」となって落ち込むのあるあるじゃないですか?)

他にも、強い方やお気に入りの方、FirstACのソースコードも見ており、どうやって解いているのかを確認すると、解説の内容が理解しやすくなることがあるのでオススメです。
そして、解説を見て一通り理解した後、次のことを意識するようにしています。

  • 自分がその問題のどこで詰まっていたのか(考察?実装?デバッグ?)

  • その解法を自分の力で再現できるか。(解説ACできるか。)

  • 今解いた問題を一言で表すと何になるか。

これをすることで、次に同じような問題が出たときにも対応できる力が鍛えられると思いますので、是非やってみてください。

また、僕は灰色の頃から難しいと感じた問題や解説ACをした問題はNotionを使ってまとめています。

最近、このページの問題数が多くなったのでABCのA, B問題を別ページに分けました。

問題リンクの横に先程話した今解いた問題を一言で表す内容を書いておくことによって、類題が出たときにすぐ検索に掛けることができて非常に助かった場面がありました。

精進する問題の目安

精進で解く問題の目安としては

  • 自分のレートから1色下~1色上のdiff

  • 自分がコンテスト中に解けなかった1問

を解いていました。それぞれ説明します。

※何気なく「diff」という言葉を使っていますが、diffとは問題1つ1つに与えられてるその問題の難しさの指標であり「問題正解率が50%になるレーティングの値」を指します。(詳しくはこの記事を見て下さい。)

自分の目標レートから1色下~1色上のdiffを解く

特に意識すべきこととして、自分が目標レートから1色下(-400辺り)のdiffまでであればコンテスト中に必ず解けるようにならないといけません。
例えば、緑を目指している方にとってはコンテスト中に緑diff以上を通すことよりも、

いかにしてコンテスト中に茶diffを落とさないか

の方がよりレートを下げないため、安定するために大事になってきます。

このツイートはすなわち、「diff $${N}$$ を安定して解ける人は $${N + 400}$$ レート相当の実力がある」ということを示しています。
僕自身、このツイートに非常に共感できる部分があって、
僕の直近のコンテスト結果を見てみると、茶色中位diffまでであれば、コンテスト中にACしていることが分かります。(大体3完、4完をうろうろしていますね。)

直近のAtCoder Problems(濃い緑色がコンテスト中にACした問題です)

これを精進する問題を選ぶ際に意識すると良いです。つまり、いきなり自分が目標にしているのレートと同じdiffから解かずに、1色下のdiff辺りから埋めていくことが、自分のレートを安定するために必要だということです。
無駄に背伸びをしても、diffが上がるとその分高度な知識が必要だったり、考察が大変だったりで結局分からないまま時間が過ぎていく、っていうのが一番勿体ないですので、まずは自分の分かる範囲から確実に抑えていくのが大事です。
一方で、これはメンタル面の問題にも繋がりますが、

自分が今まで解いたことのないdiff以上は本番で解けない

と思った方が良いです。

「灰diffばかりを解いている人がいきなり緑diffを解けるようになるでしょうか?」
「C問題を解いたことない人がいきなりC, D問題を本番で解けるようになるでしょうか?」

自分のレートより1色下のdiffを安定させると同時に、本番で「自分なら解けるかもしれない!」「諦めない!」というマインドを持つようにするために、解いたことのあるdiffの上限を上げることは難問に出会った際のメンタル面において活きてきます。

自分がコンテスト中に解けなかった1問を解く

いわゆる、Upsolveのことですが自分がコンテストで解けなかった問題って結構、内容把握がある程度出来ている状態なので取り組みやすいです。これをバチャでも同様に行うことで効果はばつぐんになります。

緑色になるまでに意識したこと

コンテストに出来れば出る

入茶記事の際には「ABCには毎週出ましょう」なんて大口を叩いていますが、本当は僕、かなりの完璧主義なので「レート下がったら嫌だなぁ」「準備不足だからUnratedにしようかな」「停滞したら嫌だなぁ」と思ったことは何度もあります。ただ、どうするか迷ったとき、「もしかしたら、今日のコンテスト大勝利するかもしれない」っていうワクワク感、高揚感が忘れられず結局Ratedにしちゃうんですよ。毎週とは言いませんが、緊張感もあって、実力が発揮できる気がするので、コンディションが万全なのであればRatedにした方が良いです。やらない後悔よりやる後悔ですから!

コンテスト中にやってること

  • できるだけメモを残す
    1回問題状況を理解するために入力例1を書いて試したり、図示してみたり、数式を書いてみたり、小さいケースで考えてみたり。。。
    頭で考えるにはメモリが足らなすぎて爆発する時はメモに書くクセをつけると良いです。紙でも良いのですが、僕はiPadのGoodnotes5でメモを取ってます。

  • できるだけコメントを書く
    特にC問題以降でよくしています。「この変数、配列はなんだっけ?」「このforループはなにしてるんだっけ?」とならないために書いています。特にDPを行う際、DPテーブルの配列にはこんな感じで「dp[i] := 〇〇」みたいなコメントを絶対に書いています。

  • まずは愚直解法から書いてみる
    最初に計算量的に間に合わない解法を実装してみて、サンプルがあってるかを確認してみてください。これで問題の誤読とか、間違っている部分を完全に除去してから高速な解法を考えることができます。急がば回れの精神でやっていきましょう。

  • 自分だけで抱え込まずに検索する
    うーん、これめちゃくちゃ大事です。データ構造の使い方、典型解法の実装がうろ覚えでどうするんだっけ、と思ったら即検索しましょう。調べる力もコンテスト中においては重要です。

  • 水分補給をめちゃくちゃする
    単純に喉が渇くから。というのもありますが、いつの日かに見た色変記事で「水分補給すると頭の回転が速くなる」と書いてあって試してたら、ルーティン化してました。実際のこうかはいまひとつのようです。

  • 音楽を聴く
    コンテスト本番の高揚感と緊張感が入り混じって、落ち着かないことがよくあるので僕はコンテスト中ずっとSpotifyで音楽を流しています。音楽があると集中できない方もいると思うのでこれはお好みで。

他人と比較しない!!!

これは自戒の念を込めて。
たまに強い方のレート推移の初めの頃を見ると、3, 4回で緑色や水色になってたり、いきなり茶色スタートからになっていたり、途中からレートの伸びがスゴくなっていたり、、、。僕はそういう方を見ると灰色、茶色で停滞している僕はなんなんだ。。。と落ち込んでいたことが多々ありました。
ですが、これは「全員がAtCoderを初めた瞬間、同じスタートラインに立っている」という勘違いをしているから生まれたものです。

強い方や伸びがすごい方は僕のような未経験とは違って、AtCoderを始める以前に積み上げてきたもの・バックグラウンドが違う、と考えた方が良いです。本当にすぐなんでもできるごく一部の天才を除いて、強い人も絶対に1度は実力が灰色・茶色の時代があって、そこで積み上げてきた経験が絶対あるはずです。(それがAtCoderに参加する前でレートに可視化されていないだけ。)なので他人と比較して落ち込まず、「強い方がしていた積み上げ作業を今しているんだ!」と割り切りましょう。

また、各色に対する認識をちゃんと持っておくことも大事です。
2色上は本当に人外です、気をつけましょう。ガクブル((((;゚Д゚))))

学んだアルゴリズムについて

入茶~入緑で学んだアルゴリズムやデータ構造を列挙します。入茶までに学んだものは含まれていません。

入茶~入緑で学んだアルゴリズムやデータ構造

主に鉄則本C, D問題埋めで学んだアルゴリズムとなっています。ですが、セグメント木以降の項目はほとんど1通り学んだだけで本番で使わなかったものや完全に理解していない(応用できない)ものばかりです。
とりあえず、一通りこちらの記事に載ってある12個のアルゴリズムと3つのデータ構造は制覇した感じになります。

正直な感想として新規知識を増やすよりかは、最低限のアルゴリズムを極めて応用問題を解けるようになる方が効率が良いです。特にですが、BFS, DFS, Union-Findが絡むグラフの問題や簡単な1次元, 2次元のDPは最近のC問題, D問題で頻出です。これらを抑えるだけでもかなりの打率で成功するのかなと感じます。
ただ、高度なアルゴリズムを知っておくことで解法の選択肢が増えますし、解説でそのアルゴリズムが登場しても「知らないから」という理由で敬遠することがなくなります。

緑色になるまでの振り返り

ここまで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございます。
おまけといってはなんですが、これまで紹介した「緑までにやったこと」をいつぐらいにやったのか、僕自身の振り返りも兼ねて、軽く時系列順にお話ししていきます。

入茶直後(11月)~年末

入茶して以降、11月のコンテストはずっと3完ばかりしていて少し焦っていました。この頃はC, D埋めと並列しながらUnion-Findや典型DPを学習していた記憶がうっすらとあります。

12月に入ると学校の試験も相まってあまり精進できず、4完はなかなか出来ず。。。そしてそのままJOIの二次予選に出ました。
結果は残念ながら150点で二次予選敗退。ボーダーは207点と惜しくもなんともない成績を残し、不完全燃焼のまま終わってしまいました。Twitterの相互さんが二次予選通過のツイートをしていて嬉しかった反面、めちゃくちゃ悔しかったのを覚えています。

もぬけのからとなったまま、学校の試験が終了後精進を再開。入茶する前にしていた典型90問の★2を復習がてら解いてたり、ぶりおでんさんのABCなにかバチャをし始めたりていたら、クリスマスイブのABC283で2回目の4完をし、茶色の真ん中に到達しました。

その後の年末年始にABCが生えなかったので、この空き期間の間にTrainingのEasyを埋めたり、A, B埋めをしました。(ちなみにA, B埋めはぶっ通しで解き続けて(ちょくちょく休憩をはさみながら)14時間くらいかかりました(;^ω^))

1月~2月

このあたりから時間をたっぷり使って朝から晩まで暇さえあれば、ずっと精進していました。この期間を使って鉄則本を1周させたのはかなり大きく、グラフ系の問題や考察典型の問題にちょっとだけ強くなった気がします。

4完もこの頃からボロボロ(WAだらけ)になりながらも、ちょくちょく出だしてきましたが、レートの上がり方が緩やかになっており、このままだと入緑するには後3ヶ月くらいはかかるんじゃないかとなんとなく感じていました。

2月~3月(入緑)

そんな停滞を一気にぶち壊してくれたのがABC288です。トヨタコンの予選会ということもあり、問題が予選仕様になるアナウンスが事前にあったので「これはもしや3完早解き勝負になる?」と思い、爆速3完を目標にしようと事前に決めてました。

結果は、予想通りD問題が青diffの大波乱。爆速3完を決めた僕は初めての水色パフォを叩き出しました。こればっかりは実力というよりかは、運によるものだったので素直には喜べなかったです。

ですが、緑リーチは緑リーチなのです。この勢いで次回のABCで入緑をすることを誓います。そのために典型90問の★3までを埋めたり当日緑色のモンスターを買って入緑を祈願したり
そして、万を持してのABC289。。。本番、B問題に40分掛けてしまい、E問題を通したら入緑できるところまで追い詰めましたが、結果はあと一歩のところで緑色に届かずでした。

このときにE問題の屈辱を晴らすべく、01-BFSだったり、ワーシャルフロイド法などグラフ典型、典型★4などを履修しました。

再び入緑チャレンジをしたABC290では、競プロ人生初の冷えを経験し、しっかり競プロの洗礼を受けました。レート800という線を越えるのをなにかに阻まれてるような気がして、「もしかして、ずっとこの辺りで停滞するのか」と一瞬頭をよぎりました。

そしてついに、ついにです。そのときが来ました。ABC292で人生初の5完!を決めたのです。Eが通るとはコンテスト10分前まで思っていなくて、この前学習したばかりの「ワーシャルフロイド法」を工夫すれば行けるのでは?と最後まで諦めずに実装して、提出したら通りました。前回のE問題の屈辱を晴らせて感無量です。

しかも、このE問題、水diffだったのも驚きポイントで、このコンテスト以前は緑diff以上をコンテスト中に解けたためしがなく、この回で2色上の水diffを解けたことが一番の衝撃でした。普段からちょくちょく水diffを解いてきて本当に良かったと思います。
こうして、僕は茶色に別れを告げ、無事に緑色になることができました。

実績ペタリタイム

Achievement & AtCoder Pie Charts
Difficulty Pies
Category Pies
Progress Charts
Heatmap
AtCoder Charts

おわりに

まだまだ、語りたいことがありますが、次、入水したときのネタがなくなるので今回はここらへんにしておきます。目標としては、8月までに入水できればなと思っているのと、Twitterでもうちょっと絡みにいきたいな。。。と個人的に思っている次第です。Twitterフォロワーの皆さん、今後ともよろしくお願いします。それでは次回、入水記事でお会いしましょう。

追記: 入水しました!!!


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