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デスクマットへの印刷物の写り込みって!?

プラスチックネタです。

これなんだと思います?

画像1

つくば市イメージキャラクター「フックン船長」

https://www.city.tsukuba.lg.jp/shisei/joho/profile/1004013/1004014.html

がデスクマットに写り込んでいます。右の方

透明なデスクマットに挟んだ印刷物がデスクマットに写り込んじゃうってこと

って、くありませんか?

画像2

これってどうしておこるのでしょう

画像のような一般的なデスクマット(透明)は、『軟質塩ビ』といわれるものです。
塩ビというのは、PVC(ポリ塩化ビニル)。
実験隊が販売している、実験キット(実験隊のショップで販売中!) の
プラスチックネタを盛り込んだ
『身近なプラスチックを詰めてみよう!』

『身近なプラスチックを詰めてみよう!』ご紹介!

のテキストでは、下記のように記しています。

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5㌻のPSと共に、早くから工業化されたプラスチックで、塩素原子を含むので、燃えにくく重く水に沈む。比重は、約1.4で、PETと同じくらい重い。

プラスチック製品を柔らかくする可塑剤を、自重と同じくらい添加することができるので、その配合によって、用途に応じた性能に調整できる。こうしたものは、軟質塩ビと呼ばれる。

≪用途≫

軟質PVC:デスクマット・レザー調のソファーのシート・ビーチボール

硬質PVC:下水パイプ・雨どい

≪Topics≫

プラスチック製品には、様々な添加剤が入っていることが多いです。添加剤は、可塑剤・老化防止剤・酸化防止剤・安定剤・劣化防止剤・充てん剤などがあります。

可塑剤が多く入った軟質塩ビは、柔らかくしなやかで、弾力性があります。PVCは構造的にも、印刷性がよいので、似せた印刷(レザー調・大理石調など)をすることもできます。ただその反面、可塑剤が染み出たり、文字写りが起こることがあります。デスクマットに印刷物が写し取られているのを目にしたことがありませんか?

PVC単体(添加剤がない)は、およそ80℃くらいで劣化してしまいます。そのままでは日常で使える商品にはなりません。そこで、良い添加剤(劣化防止剤・酸化防止剤)を見つけることにより、使える製品となっているのです。

キットの軟質PVCのデスクマットは、沢山の可塑剤が入っています。見た目透明ですが何も入っていないわけではないのです。また、薄黄色く見えたりするので、あえて少し青い着色剤を配合し、透明に見えるようにしています(ブルーイング)。

7㌻PMMAの解説もありますが、画像左では、PVC(右)はPMMA(左)と同じくらい透明に感じますが、切り口側から見た画像右では、PVC(右)が黄ばんで見えることでしょう。

PVCグッズ(デスクマット)を台紙Aに貼るのは、7ページを読み終えてからにしてください。

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今回のデスクマットへの映り込みは、上記のとおりです。

もうすこし簡単に説明するとしたら、

軟質塩ビのデスクマットを、可塑剤がたくさんっ入っていて、やわらかくなったもの
例えば、プールだとイメージしてください。
この軟質塩ビのプール(デスクマット)に、
ポテン!と1滴、インクを落としたとしたら、
じゅわ~っと、それが雲のように広がっていくイメージです。
こうして広がったインクは、もう、回収することはできませんね。
デスクマットに写り込んだ印刷物は、もう消すことはできないのです。

特に、やわらかい状態(温度が高い)と、分子の動きも活発になり、映り込みの度合いも、大きくなるでしょうね。

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