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自社製品とOEM商品の見分け方は?どっちがいいの?

前回の記で、「OEMとは?」についてお伝えしました。

では、この自社製品とOEMさんの製造の商品、一体どうやって見分けたら良いのでしょうか。

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ちなみに、10年ほど前まではパッケージに製造元と販売元の両方の表記が必要とされていたので、どこのOEMさんが作ったものなのかすぐに分かったのですが、現在は表記の義務がなく、どこのOEMさんのものかはパッと見は分かりません。
処方のエキスパートのフォームレーターさんが見ると、「あぁ、この処方、あそこのだね」なんてものの数秒、一発で当ててしまいます。が、あれは職人の神業です。

一消費者がメーカー自社商品とOEM会社さんの製品を見分けるポイントとして・・・


自社開発製品である可能性が高いものは、
・宣伝広告を大々的にしているヒーロー商品、
・スキンケアであれば独自の成分を配合していもの、
・メイクアップ製品であればパッケージが独特の形のもの

また逆にOEM製造の可能性の高いものとしては、
・アイライナー、アイブロウライナー、リップライナー、リップグロスなどメーカーのラインナップのメインではないもの
・パッケージが至ってシンプルなもの

が挙げられます。

ここまでは大手化粧品メーカーに限った話ですが、ブランドラインナップをすべてOEMさんで作って販売している化粧品ブランドも多くあります。
分かりやすい例を挙げるとすると無印良品でしょうか。

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無印良品は化粧品メーカーではないので自社の研究所をもっていません。ですがコスメのラインナップも充実しています。そして先ほど「OEMさん製造の可能性が高い製品」に挙げたように、実にシンプルな(無印良品のブランドエクイティでもありますが)パッケージに収まっています。
ただ、ここで注意していただきたいのは自社メーカー研究開発品もOEMさん製造化粧品もどちらが優れているということは一概には言えません。

例えば、

・自社研究開発製品は、メーカー独自の新しいスキンケア成分などが処方されている他メーカーにはない効果を発揮する製品がある
・OEMさん製造製品は、既に販売実績のある処方が多く安全性が高い

など、それぞれに利点があります。

実際に私も研究開発員時代に国内・海外を含む何社かOEMさんとお仕事をさせて頂きましたが、どこのOEMさんの処方も使用感・安定感・安全性など本当に素晴らしい製品を作って下さいました。

まだまだ書ききれないそれぞれの良さはあるのですが、消費者として全てが自社メーカー製品ではないということを理解して賢くお買い物ができると良いですね。

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