いい人ではない。いい子ちゃんを演じている。

長らくモテなかった僕だが、意外と女友達はいるつもりだ。女の子に手を出したり、アタックする勇気がなかったからだろう。最低限の良い人、ではいられたのだ。いわゆる「良い人止まり」ってやつだ。

嫌われることを必要以上に恐れ、いい人に思われるにはどうするかばかり考えてしまっていたのだ。レールから外れる挑戦をせず、決断を下すことができない。そのおかげで人から煙たがられることはなかったが、中身がない人間になってしまったと思う。

薄々気づいてはいたが、僕はマザコンなのだろう。
別に毎週母親と買い物に行くとか、毎日寝る間も惜しんで喋るとかではない。
それでも何か重要な選択をする時には常に親の顔が脳裏に浮かんでいる。
これをしたら親に嫌な顔をされるかな、悲しませてしまうかな…。
そうした発想が、自分で何も決められない人間を形成していってしまった。

実家暮らしは、精神的に自立できていない証拠なのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?