起床のコツは「先の先を捉える」こと

早起きは三文の得だというが、
4時半に起床するようになって以前と睡眠時間の長さは変わらなくても
、睡眠の質とその後の可処分時間の質と量が増大したと感じている。

しかし、アラームがなっても二度寝の誘惑に負けることが時々あるだろう。

そもそも、早起きのメリットを十分承知しているからこその起床時間の設定である。

それにも拘わらず二度寝しようとするのは、脳内で働きかける誘惑が
実に弁舌巧みであり、それに正面きって反論することが難しいからである。

だからこそ、目覚ましが鳴った時には、二度寝の誘惑思考が発生する前に「先の先」を捉えることが大事ではないかと考え、それを試している。

「先の先」とは、よく剣道で言われるようだが、相手の打ち込もうという
気持ちを認めて、相手が仕掛けないうちにこちらから動作を起こして打ち込んでいくことである。

私は剣道は未経験だが、この考え方には興味があり、色々と応用できそうだと思っていたので、ふと起床時に応用してみようと思ってみた次第である。

私は、努力や根性が苦手なので、その代用品として、自分の中の
「興味深い・面白い」という気持ちを活用することで何とか生きているが、

早起きという、一見根性が要りそうな事柄においても、
それが可能かを検証してみることは、とても興味深い。

そこで先月から試しているところだが、結果は47連勝中である。

前日の夜に予め「二度寝の誘惑の先の先を取り、誘惑思考が起きるより早く體を起こす」と決めて就寝するのである。

そして、朝アラームが鳴ったら、それを合図に何も考えずに起きる。

まるで徒競走のように、合図のピストルが鳴るや否やスタートダッシュで相手をぶっちぎるような感覚である。

徒競走なので、先に走り出したほうが勝ちである。

後ろから対戦相手が「待ってくれ」と言っても、それに構わず走っていくだろう。それと同じ事で、相手の呼びかけを無視してそのまま起きて顔を洗えば完全に勝ちとなる。

今までは、二度寝の誘惑思考に対して、必死で反論し論破することで起きようとしていたが、戦い方を「議論」ではなく「徒競走」に変えることで劇的に勝率を高めることができたのは面白い。

議論だと相手の言い分を聴くことが必要になるが、
睡眠という三大欲求の論客を言い負かすことは難しい。

でも「先の先を捉える」という戦い方にシフトすれば、
相手のアクションの前にコトを起こせばいいだけである。

正面切って戦うよりも、無視して突っ走るという方法が理に適っていることは、自分の中の誘惑との戦い方の一つとして覚えておきたい。

ゲーム感覚でできれば努力や根性が不要になることも多い。

必要なのは、「面白がる」という好奇心である。

こういう発想で自分にとって必要な行動を実行していくことが、
私にとって大事な生存戦略なのだと改めて思った。

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