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Photo by
toratugumi
身を閉じてみた
東京秋葉原駅前・セブンイレブンの駐車場で
テレビはウソをつくけれど、声はウソをつかない。
目を閉じる事が一番重要だ。
蝉が鳴いている、ストーブが音をたてている。
目を閉じてみる。
身を閉じてみた。
確信があった。
彼女は必ず此処を去る。
世界で一番の、だ。世界で一番の清潔好きだとしよう、彼女は。 かつ世界で一番の知性の持ちぬしだとしよう。
わたしはわたしの声に耳を傾ける。
セブンイレブンの駐車場 の後部座席でアイフォンにさわる理ゐ弐君に話しかける。
人は、だ。
陽炎に映るまぼろしのよう。音は聞こえない。
音は聞こえない。
女の子がとうちゃんと一緒に中に入るのをみている。
女の子が、スカートにひっかかるヒモを肩から外し、ゴミ箱にペットボトルを突っ込むのをみた。
隣に停まったクルマから降りてきた小太りのおねえさんが、ゴ ミを入れるを眺めている。
セブンイレブンの配達のおじさんがトラックから荷物を出した。いや、あれはおねえさんだ。
クルマの中でマンゴー味のハーゲンダッツを食いながら外をぼんやりと眺めている。
理ゐ弐君に届いたかな。ま、良いか。
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