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冬の晴れた夜は ほんものの星をみる

この冬は、コロナ明けなのか、全国のイルミネーションが賑やかなようだ。
いくらLEⅮだとはいえ、電気代もかかるだろうと、心配してしまう。
個人の家を飾り付けて自慢していた方が、電気代の話になったら、高くて大変だと言っていた。そりゃそうだ。
六十年以上、星をみてきたが、最近は田舎でも星が見えなくなってきた。
人は減っても、街灯も増えたし、家も増えたし、工場も増えたし、店も増えた。街灯はLEⅮ化が進んだが、廻回ればみな税金だ。
昔々は、集落全体で、夜中でも明かりがついているのは、消防団の屯所についている赤い電球だけだった。ぼや~ンと、眠そうな明るさだった。
そのころは、家の前で六等星が普通に見えた。
地平線から、小さな星が昇るのをみていた。
唯一の自慢、高校の頃に、全国紙にベネット彗星の写真が掲載されるという珍事があったが、撮影したのは家の裏の田んぼの畦道だった。
今では、家が建ち並び、街灯が灯り、畦道が舗装道路になった。
ず~っと、本格的な天体望遠鏡が欲しかった。ニコンやペンタックス。
ハレー彗星が帰ってくるという屁理屈で、なんとかごまかして買った小さな望遠鏡。T社製で、口径5cm、蛍石でF8・400mmのお気に入り。
多少の貯えができたと思ったら家を建てたり、あれやらこれやらで、とうとうこれ以上に大きな望遠鏡も、銀色のドームも叶わなかった。

手のひらにのるサイズ
HINODEさん初期の製品
傷だらけの天使だ

でも、山に行けば、星は生まれ立てみたいにきれいで、いつもうっとりしてみていた。星座の名前を知っているのは、少し自慢だった。
真冬の早池峰頂上で星を見たときは、オリオンやM42大星雲がすぐそばで輝いているようで、寒さと不気味さで、鳥肌が立った。
時間がたち、いまの星は、とても可哀そうになった。街の明かりに消されて、一~二等星しか残っていない。このままだと二等星も消えそうだ。絶滅危惧種だ。どうする富士重工、スバルが消えるぞ。

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