見出し画像

オムライスが食べたい

おいしい給食を見ていたら、急にオムライスが食べたくなった。
それも、西洋料理店のオムレツ的なものじゃなく、なんでもありの町の食堂で食べる、オムライスだ。
ところが意外なことに、オムライスというのはどこにでもあるわけじゃないらしい。
和風食堂、ラーメン屋と町中華は、経験上、無いと決めつけているので、オムライスをメニューで探したことすらない。
極稀に食べたくなるのということは、ふだんはオムライスの意識が無い。
だいたい、オムライスというのは、じいさんが一人で食べるものではない。
若い二人が喫茶店に入って、「そうねえ~、フレッシュモッツァレラとエビとトマトのクリームパスタにするわ」の次に、そんな長いメニューは読めないから、最短5文字の「じゃ、おれはオムライスにするわ」、こんな流れで注文して、でてきたオムライスの真ん中の赤いケチャップが、これからの出来事を暗示しているようで、食べる前に生唾をごくりと飲み込む、というのは変態みたいで趣味ではないが、艶めかしい感じは好きだ。
そういえば、若い頃にオムライスとオムレツの二種類存在することを知らない純朴田舎風の傾奇者は、しゃれたレストラン風の店でオムレツを頼んだら、中に飯が入っていない。心の中で「はあ~、ここのおやじは、中に飯を入れるのを忘れたな、気を付けろ!!」と叫んで、もくもくと食べたとさ。

梅漬けはじいさんの作です
向こうにはおっぱい山


唐突に、なんでか、梅干しのおにぎりが食べたくなった。
おにぎりというのは、山とかハイキングなどが定番だが、実際はあまり食べない。時間がたつと、美味しくなくなってしまう。
でも、映像的には、きれいなので、憧れてしまう。

岩手県の某所にある、菊〇家という、地元の人は知っている、和風なんでもあり中華屋さん、みたいなお店に入ったら、オムライスというのが目に飛び込んできた。
発作的に、オムライス食べたい病にかかり、迷わず注文した。
お~、これぞオムライスだ。ケチャップたっぷり、お新香に味噌汁まで付いているではないか。
忘れるくらい食べていなかったオムライスに満足、満腹。
おちろん、他の料理もみんなうまいのです。

味噌ラーメンにもライスとお新香
写真を見ていると涎が出る

おやじさん、長生きして美味しい料理つくってくれよと、心からお願いするところだ。実際、気に入った食堂が次々と無くなっていく。釣りに行ったら必ず寄った食堂、山の帰りに寄った蕎麦屋、病院の帰りに寄る台湾料理店等々、寄る食堂が少なくなって淋しいかぎりだ。
一方で、こじゃれた店や、やたら高いラーメン屋などが増えてきている。
じいさんとばあさんが、月に一度か二度のささやかな贅沢をする、馴染みの店がなくなるのは寂しいのだ。
高齢者が切り盛りしている、全国の食堂の皆さん、がんばって~~~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?