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子宮頸がん予防の後進国
2020年11月17日にWHOは、子宮頸がん根絶のためのグローバル戦略として、2030年までの目標を発表した。
①15歳までの少女90%にHPVワクチンを接種する。
②35歳までに女性の70%がスクリーニング検査を受け、45歳までに再度行う。
③子宮頸がんと特定された女性の90%が治療を受ける。
2021年のCancer誌に『日本の子宮頸がん、過去10年の罹患率増は世界ワースト』という論文が掲載された。
「子宮頸がんの罹患率・死亡率は、社会経済的発展と負の相関を示しており、特に効果的な子宮頸がん検診プログラムとHPVワクチン接種を実施している国では発生率と死亡率が横ばいまたは減少傾向にある国が圧倒的に多かった」と、著者らは結論している。
いわゆる「有害事象騒動」の影響で、誕生日が1997年4月2日から2007年4月1日までの女性には接種案内がされなかった。
その対策で「HPVワクチンの接種を逃した方へ~キャッチアップ接種のご案内~」が出された。
この制度の期限は2025年3月までである。
が、三回の接種には半年間を要するため、9月までに一回目の接種を済ませなければならず、現実問題としてキャッチアップ接種の期限が迫っている。
原著論文はこちら
Lin S, et al. Cancer. 2021 Aug 9.[Epub ahead of print]
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