ホウレンソウができない地元民

小岩駅で降りて家に帰るまで20分歩くのだが、暇だったからいいなはにLINE電話をした。案の定奴も暇人なので、電話に出た。いいなはというのは小学5年のクラス替えで「いつメン」になってから今に至るまで17年の付き合いがあるゴリラのことである。

家に着いてもあいつが絶妙に間の悪い返しをしてくるのだが、そんなことは慣れっこなのでどうでもいい話を続けていたら2時間5分30秒経っていた。時間の浪費も甚だしい。

こいつは報連相が一切できない。連絡は一旦置いておくと、今の今まで報告、相談を受けたことがない。本当に一度もないはずだ。どう振り返ってもない。呆れた奴だ。

電話の最中に、また報告を受けてないことをさらっと言われたので、というかいつも通り聞いたら言われたので、「お前のことを否定するわけではないけどこれはアドバイスとして言わせてもらうが、一度民間でサラリーマンやった方がいいぞ」と言った。それはそれで、「仕事(公務員)ではちゃんとやってんだよなー」と生意気に返される。プライベートでできない奴が仕事でできるわけないだろ!自惚れんな!と一喝するのである。親しいからこそ愛の鞭である。厳しいこともはっきりと言えるいい友人を持った事実にそろそろ感謝してほしい。


いいなはは高校まで同じで、大学は北海道を出たが社会人になってから地元の札幌→函館→ときてこの4月から旭川に異動になって旭川民になっている。この歳(28歳)になってくると同級生達との何気ない会話でそいつの変化を感じることが増えてきたのだが、今回しきりに「東京行きてー」と言っていた。ただ、これで本当に東京に来たら、おれはこいつのことを初めて認めるかもしれない。こいつは報連相ができないに加えて、とにかく保守的なところがあるので、俺みたいな無鉄砲なフラつき野郎とは大違いの人生を送っている。さっさと転職すればいいのになーとおれは思うのだが、それは奴にとって一大事なことで、残り2年の20代のうちに決断ができたらいいなと他人事なのでそう思う。


結果的にこの2時間5分の電話で得られた変化は、明日一人でバー、もしくは居酒屋に寄ってから帰ってみようかなと思えたことである。こういう話をしても、おれは実行に移そうとするが奴は御託を並べていつもと変わらない1日を送るのだろう。


はやく結婚してほしいと思うし、その時はさすがにこっちから聞かなくても報告くらいはしてほしい、というか絶対しろよさすがに。フザケンナやと思うので、順序が逆でもいいのではやく話が進んで2年以内に婚姻届まで出してほしい。


おれはいいなはの嫁とめちゃくちゃ仲良くなりたい。

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