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読み物「桜の季節」

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むかし書いた舞台の台本を小説風に連載中。死神と桜の精が織り成すファンタジー。
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2020年5月の記事一覧

桜の季節3

桜の季節3

前回の桜の季節はこちら。

  庄之助が一雄に語りかける。

「一雄は神木と言う言葉を知っとるか?」

「知らない。」

「神木とはな、神社などで大切に祀られている木の事を言うんじゃ。」

「へー。」

「それ以外にも100年以上生きた木には神が宿るとされていて、その木も神木と呼ばれておるんじゃ。」

「100年も!」

「じつはな、うちのこの桜の木も100年以上生きてる立派な神木なんじゃよ。」

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