見出し画像

「ナイキにあらずんば」が終わる?! -2022箱根を靴から占う-

じはんきです。久々のスポーツネタです!

全日本大学駅伝の駒澤大の結果は衝撃的でしたね!一時代を築き上げたナイキの敗北、そしてアシックス復権の兆し。今年の箱根に大きな影響を及ぼすだろう一戦は、ぼくにとっても大きなインパクトのあるものでした。

一体厚底シューズの世界に何が起こってるのか?今日はそれについての記事です。

前回の記事はこちら!

「巨人」のリベンジ

アシックスはもう復権することはないだろう、そう思っていたぼくは大間違いでした。

ナイキ厚底最大の弱点は「駅伝に向かない」こと。あまりにも早く走りすぎるので、スピード調節がもっとも苦手なのです。その理由は以前も触れたカーボンプレートの「ずれ」の仕組み上。とにかく前へ前へ履くだけで進むため、めぐるめぐる変わるレース展開で、ペースを調節することが難しかったりします。マラソンより距離が短いことも拍車をかけてますよね。いわゆる「切り返しの悪さ」というやつです。

アシックスには「SORTIE」シリーズという靴があります。ぼくが芝生でヴェイパーを履いた若鷹軍団に疑問を抱いたり、ナイキ厚底を「上級者向け」と言ったのは、この靴の存在も大きいです。

とりあえずランナー初心者なら厚底じゃなくてこれ買っとけというブランドの一つなんですが、ナイキ厚底とは正反対の「細やかなスピード調節」がウリのシリーズになってます。

こいつを正常進化させたのが「メタスピード」という、日本が産んだ種目「駅伝」を勝つための駅伝専用靴「アシックス厚底」。

ストライドに自信ニキが履く「SKY」と、

ピッチに自信ニキが履く、より細やかなスピード調節ができる「EDGE」。

2つのラインナップも、より巨人らしく。範囲の広さで市場に殴り込みをかけました。

支える仕組み

NBの「DYNARIDE」やナイキの「ズーム エア ポッド」「ズームX」とは違い、「ASICSGRIP」のシンプルさはちょっと異質です。

ただ、裏面の模様だけで決まらないのがシューズの奥深さ。メタスピード最大の特徴はつま先と踵の高低差が小さい「低ドロップ」であること。これ、「HOKA」なんかと似たような感じなんですよね。そう、この靴「全部入り最強」なんです。よく「バレンティンのパワー、小笠原のバットコントロール、源田の守備力を組み合わせた最強の選手がいたら」なんてのもありますが、ノリはあれに近いです。

低ドロップのメリットは「足の着地によるスピードロスが少ないこと」。ロスは少なくパワーは強く。細かい管理が必要なこの種目にぴったり。単純な跳ね上がりのパワーも強烈ですし、アシックス特有の履きやすさも相まって、まさしく「駅伝を勝つのためのシューズ」だと私は思います。

ナイキだって負けてない

んで、おなじみアルファフライはどうなのというと、アッパーを改良してさらに履きやすくするという勝負に出ました。

みんなが履いてるみかん色シューズはこいつです。

過去モデルと比べると、めちゃくちゃ通気性が良くなってるのが特徴。昔のやつゴムみたいなのでちょっと蒸れるなーと思ってたんですよね。すごく履きやすい。

箱根の展開を占う

この記事を書いている1区時点では、みんなのペースが均一であることもありナイキ厚底を履く選手が多いのですが、おそらく今後区間が進むにつれてアシックス厚底の割合も増えていくと思います。

その中でも、やはり優勝候補である駒澤大のバケモン度合いは群を抜いてますよね。アシックス厚底を広めた立役者なので、どういう感じで起用してくるかが気になっています。勝負はたぶん4区あたり。

青学はメンバーだけ見るとスーパー若手は揃ってますが、まだまだ経験不足な一面も見えてます。ここ最近はナイキ厚底で時代を引っ張っただけに、これからどういう形で変化に適応させてくるか、ちょっとこの1年では計りかねるかも。

不調だった早稲田の復活も見逃せません。出雲、全日本とも、10年分の想いはきっちりと伝わってきました。実は一番不気味だったりします。つい2年前ぶっちぎりの最強候補だった東海はちょっとここからどうなるか不安。中央大なんかも見逃せません。これ書いてる時大逃げしてる人がいるんですが、マージン保てるのかな。

今年は山区間で雪が積もってることもあり、久々に体調管理がさらに大事な箱根になりそうです。雪の箱根って信じられないぐらい寒いんですよ。ランナーに最大限の敬意を!

さあ、みんなの勇姿に乾杯を。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?