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現役アフィカスが情報商材の歴史を当時の有名商材を紹介しつつ振り返る.3「高額塾の衰退、YouTubeの台頭、企業運営サイト登場」

かれこれアフィリエイター・ブロガーとして10年以上の経歴を迎えた私だが、10年この業界で生き残ってきた私が情報商材について改めて考えつつ、歴史を振り返ろうと思う。

…ということで、2021年現在「オンラインサロン」へと進化を遂げている情報ビジネスなのですが、オンラインサロンビジネスに移行するまでのアフィリエイト業界の経緯・情報商材の歴史を振り返ってみよう!パート3になります。

パート1、2はこちら。

2014年頃〜高額塾の衰退、ホワイトハットSEOの台頭

2012年頃に猛威を奮った高額塾商法ですが、2014年には陰りが見え始める。

というのも、あまりにも高額塾商法が流行りすぎてしまい、高額詐欺情報商材の被害者が数多く発生し、消費者庁への相談が相次ぐという事態が発生したからだ。

高額塾の手法を簡単におさらいすると、「1000万稼いだ手法を無料で教える」というような無料レポートを受けとるためにメールアドレスを登録させ、そこからメルマガを送り続けるというセールス手法、俗に言うフロントエンドでリストを集め、集めたリストの中からバックエンドとして高額商品を買わせるという手法により数多くの被害が発生。

こういった高額塾の商品はググれば誰でもわかるようなものばかりで、とても数十万や数百万円といった対価にはとても見合わないものにもかかわず、価値あるものとして支払ってしまった人もいて、最高被害金額はなんと1000万にも及んだケースもあるとのこと。

そしてタイミングよく、2014年4月にネオヒルズ族の筆頭だった与沢翼が情報商材ビジネスで起ち上げた株式会社フリーエージェントスタイルの資金がショートして事実上の破産となったこともあり、情報商材ビジネスは2014年を境に急激に衰退し始める。

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↑与沢翼が末期に販売していた恋愛塾。30万もするし、どう考えても入るやつバカだろwって思うかもしれませんが、当時は一定数いた模様。

阿部式せどり塾sss

↑数ある高額塾の中でも私の記憶では最も叩かれ、詐欺の被害者が相次いだせどり教える阿部塾。

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高額塾が衰退する中、アフィリエイトにおけるSEOの考え方も大きく変わってくる。

以下にして被リンクを獲得するか、以下にしてSNSのフォロワーをツールで集めそこからアクセスを集めるか、というブラックSEOと呼ばれる手法から、ホワイトSEOというコンテンツ重視のSEOへと流れが変わるのもこの2014年頃だ。

この時代から、コンテンツSEOを牽引したバズ部というサイトが注目され始めたのも懐かしい。

なぜホワイトハットSEOへ流れを変わったのかといえば、2012年のペンギンアップデートとペンギンアップデートで圏外へ飛ばされ痛い目を見た人が多かったからでしょう。

もう二度とそんな目に合わずまいとそんな卑怯で後ろめたいことをしてバレて痛い目にあうよりも、しっかりとしてコンテンツを作ったほうがコスパがいいしペナルティに合うリスクも減るということで、このようなブラックハットSEOは衰退していった。

そしてこの頃からブロガーが呼ばれる職業の人が増えました。

というのも、上記のホワイトハットSEOの台頭によりGoogleもコンテンツ重視に重きをおくことになったため、雑記ブログでもSEO、検索結果で上位に出るようになったためです。

この頃からコンテンツ重視ということでSEO的には記事単位で評価されるようになり、そのためなにかに特化しているブログよりも、「いかにユーザーの役に立つか」という情報が書かれているかが重要視された結果、アフィリエイターと呼ばれる商品紹介やゴミトレンドブログの運営以外にも、日常生活のような日記や自分の趣味などを綴ったブロガーと呼ばれる新人類が誕生した経緯になります。

2015年〜YouTuberの台頭と企業運営サイトによる検索汚染

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アフィリエイト界隈ではペンギンアップデートだのパンダアップデートなどでGoogleの制裁に怯えてた頃、外の世界ではYouTubeという動画投稿サイトが躍進していた。

そして2014年には、著名YouTuberであるHIKAKIN・マックスむらい・バイリンガールの「好きなことだけで生きてゆく」といったキャッチコピーの広告が渋谷駅に貼られたことで、「YouTuber」という職業が世間に認知された。

YouTubeで稼げるとなると、当然ながらYouTuberを目指す奴らがこの頃より急増するのは想像に難くないが、同じようにアフィリエイト界隈でも「YouTubeで稼ぐための商材」が多く発売されることとなる。

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その結果、2021年現在も存在する自動音声でまとめサイトのコメント欄を読み上げるようなもの、配信の切り抜き、ドラマやアニメのダイジェスト版動画を勝手に作るといった手法で金を稼ぐ輩が増えたのもこの頃だ。

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そしてアフィリエイト界隈ではブロガーと呼ばれる人がホワイトハットSEOを駆使して台頭するようになるが、それを悪用する存在が現れることとなる。

そう、みんな知っての通り「企業運営のサイト」だ。

この頃のホワイトハットSEOとして、いかに長文で書くか、見出しを構造化して最適化するか、画像多くして滞在時間を長くするかが重要であり、仮に嘘であったとしても、構造がしっかりしてそれっぽく書かれているのなら上位表示できてしまった。

さらに今でもそうですが、上記のようなホワイトハットSEOを意識した記事が多く更新頻度の高いサイトはものすごく優遇される傾向にあり、それを利用して大炎上したのがDeNAが運営していた「WELQ」というサイトだ。

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WELQ(ウェルク)とは、DeNAが運営する医療情報サイトのことであり、当時医療健康系のキーワードで数多くの記事が上位表示されていたことで話題になったサイト。

しかし、その内容というのが「肩こりの原因は幽霊」という冗談みたいな内容であり、それが上位表示できてしまうのだから仮にそれを信じた人がいたとしたら不利益を被ったことは想像に難くない。

Googleがこんな調子なので、2017年までは健康食品やサプリメントはかなり稼げる時代であり、青汁王子こと三崎優太氏の「すっきりフルーツ青汁」のアフィで稼いだ人もいたと思われる。(※2021年現在も案件があるが、この頃から案件があったかどうかは不明なのであくまで予想です。)

こんな感じで王道ジャンルで参入者も多かったのですが、それでも稼げた時代だったのですが、それも終わることととなる。

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余談ですが、この頃よりゲーム攻略業界でユーザーに嫌われ続けている企業型攻略サイトが次々と創業。

https://mesomablog.com/74.html

2012年にパズドラの攻略でバズったAppBankを見て攻略サイトは稼げると知った奴らが続々とサイトを立ち上げ始めた。

2013年にGameWith、その直後にAppmediaやGame8といった検索汚染サイトが登場するのですが、これは別で自分のブログでまとめようと思う。

2017年〜Googleによる健康アップデートで健康や医療系サイト壊滅、アップデートとの戦い本格化

こんな感じで、嘘情報ばかりのサイトが上位表示できてしまうのは良くないよね。しかも医療とか体や命に関わる情報なのでなんとかせねばと考えたGoogleは、2017年12月に健康アップデートが行われます。

タイミング的に、これはWELQ(ウェルク)が引き金となって行われたとも言われており、これ以降医療健康系のSEOは厳しくなっており、特に個人ではサプリや医療系のサイトはほぼ無理ゲーとなっています。

そして、この頃からGoogleの理不尽なアップデートとの本格的な戦いが始まります。

昔は上位表示されると長い期間上位表示されていましたが、現在は権威性やドメインパワー、信頼性を重視する傾向にあり、企業運営か個人運営かで難易度が大きく変わり、ほぼほぼ企業運営の人海戦術サイトが検索を独占する事態に。

特に2020年5月のアップデートは「個人ブログ死刑宣告アップデート」みたいな感じで、個人ブログということだけで順位を下げるという理不尽なアップデートで反感を買っている。

2017年〜18年初頭、仮想通貨バブルに便乗する高額塾運営者

2014年に一気に衰退し始めた高額塾ですが、戦場を変えて再び現れることとなる。

世間では2017年年末から2018年頭にかけて、仮想通貨が大暴騰して世間では仮想通貨バブルと呼ばれていた。

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2018年春までにはかなり落ち着くのですが、この頃は仮想通貨アフィリエイトでコインチェックなどの口座開設などで、アフィリエイト歴1年未満の方で数千万円売り上げた人もいるなど、アフィリエイト界隈でもバブルを起こした。

同時に、この仮想通貨が注目されたことにより、一時期息を潜めていた情報商材屋が再び表舞台に出ることになる。

かつてせどりの阿部塾でほぼ犯罪まがいの行為をして大炎上した、阿部ダイジロウもジョニー阿部という名前で仮想通貨界隈に現れることとなる。

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この頃は、ビットコインやリップル、イーサリアムといった主要のコインがこぞって暴騰したことにより、仮想通貨が注目されICOと呼ばれる資金調達法が流行った。

ICO とは、イニシャル・コイン・オファリング(英: Initial Coin offering )の略称で、仮想通貨(暗号資産)の新規発行による資金調達方法の一つです。ICO の手順としては、あるプロジェクトが仮想通貨の開発目的や方針をインターネット上で公開し、それに賛同する投資家が新たに発行された仮想通貨をビットコインなど既存の仮想通貨で購入します。発行元は集めた資金で仮想通貨の開発を行い、投資家はプロジェクトが提供するサービスを利用したり、出資した仮想通貨の価格上昇により自己資産を増やすこともできます。https://bitflyer.com/ja-jp/glossary/ico

当時としては、情報商材屋がTwitterやYouTubeなどで宣伝し、自身のLINE@に登録され、そこからICOコインを購入させるという手法が流行った。

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↑代表的な例。

こんな感じで、資産を何倍にも増やすという宣伝文句で自分たちのコインを発行して資金を集めるだけ集めて、上場後は暴落して結果的に資産を失うという事件が相次いだ。

いちばん有名だと思うが、あの格付けチェックでお馴染みのGacktがコアメンバーとして関わった「スピンドル」。

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SPINDLEは世界に広がる五ヵ国の取引所に同時に上場することとなったことで話題になったが、上場後は大暴落。

しかし、投資家に多数の損失者が出た一方GACKTは上場直後に7000万円を売り抜けたとされており、今現在も非難する声もある。

一方で与沢翼は、情報商材から足を洗い海外に移住してFXなどの投資で成功を収めたことでその手法を教えるべく、専用のLINE@に登録させ、そこから海外FX口座開設のアフィリエイト案件でも儲けた模様。

こんな感じで、情報商材ビジネス屋がこぞって仮想通貨界隈に押し寄せてきたのですが、現在はあまりも詐欺まがいだと批判を受けICOはかなり下火に。

集団訴訟も検討されているなど窮地に追い詰められているため、彼らの出る幕はないと信じたい。

2018年〜オンラインサロンの台頭、芸能人などのインフルエンサーが続々参戦

今までは情報ビジネスは、いかにも詐欺を行いそうな怪しいおっさんや高級ブランドに身を包んだ半グレ系のやつが多かったのですが、時代は変化してテレビにも出演していた芸能人たちが参戦することになる。

高額塾のようにその料金を払いきってしまえば永久的に講座を受けられるというシステムから、月額システムへと変更され誰でも参加しやすくなり、芸能人と関わりが持てるという期待感から意識高い系の間では人気のようだ。

内容はパート2で解説した「新世界アフィリエイト」の手法で、自分の価値観を共有する、仲間を増やすという内容だが、これはパート4で一気にまとめようと思う。

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