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現役アフィカスが情報商材の歴史を当時の有名商材を紹介しつつ振り返る.1【黎明期から高額塾・トレンドブログへ】

かれこれアフィリエイター・ブロガーとして10年以上の経歴を迎えた私だが、10年この業界で生き残ってきた私が情報商材について改めて考えつつ、歴史を振り返ろうと思う。

現代の主流としては「オンラインサロン」と言った形で月々一定額を払うことで限定コンテンツを閲覧できる、企画に参加できる、相談できると言った権利が与えられるのが流行っていますが、オンラインサロンビジネスに移行するまでの経緯を振り返ってみよう。

2000年半ばの黎明期

まだ「情報商材」という概念がなく、そもそもインターネットで稼ぐという事自体非常に稀であり、ガラケーが主流で主にADSLの低速通信を使いPCでホームページを閲覧していた時代。

SNSなんて2chやmixi、前略プロフィールくらいしかなく多少の問題行動を起こしても炎上なんてしなかった割と平和な時代だった当時は、本当に怪しい情報商材が出回っていた。

商材以前にネットで稼ぐなんてありえない!が常識的な時代で、ホームページなんて個人の趣味くらいにしか作る人はいなかったであろう。

今でこそ、WordPressや無料ブログなどの無料サービスが充実しており、誰でもちょっと調べればそこそこ形になるHPが作れるのですが、当時はそんなツールなんてホームページビルダーぐらいしか存在せず、個人がHP作るのにはそれ相応の知識が必要だった。

そんなネットで稼ぐというノウハウが確立していない時代だけあって、「誰でも簡単に稼ぐ!」みたいな文言で売る商材が巷で溢れており、詐欺行為が横行して「本物」と呼べる商材は殆どなかったであろう。

そんな中、2007年に詐欺まがいの商材が溢れている業界に革新的商材が登場する。

それが「ネットビジネス大百科」というマーケティング商材だ。

情報商材

この商材は今も業界をリードしている当時1億稼ぐ16歳の青年で不慮の事故で体の一部が麻痺してしまった和佐大輔氏と、マーケティングの天才である木坂健宣氏が共同して制作したもの。

時代が時代だけにLPは怪しさMAXでしたが、内容はリサーチやセールス、マーケティングのノウハウをこれでもかと詰め込んだ音声コンテンツで、当時この業界に居たのなら誰でも一度は手にしたことのある商材として誰もが感動したことでしょう。

このネットビジネス大百科がきっかけになったのかは定かではないが、この頃より「情報ビジネス」という概念が登場したと思われる。

同時期に、情報ビジネスの第一人者である川島和正氏が「働かないで年収5160万円稼ぐ方法」という本を出版したのもこの頃。

この本出版以降、川島和正氏はテレビ出演なども果たして、「アフィリエイト」という稼ぎ方が世の中に認知されていくことになる。

2010年頃:「アンリミテッドアフィリエイト」で情報商材屋が大量発生

2010年頃はネットが急速に普及して光回線やら「スマートフォン」と呼ばれる革新的なアイテムが登場。

インターネットで稼ぐという概念も理解できる人が多くなり、グローバル企業として成長したYouTubeやFacebookなども発展途上、まだまだSNSが普及するちょっと前の時代です。

この頃もネットビジネスというのは怪しいものであり近寄りがたい存在で、ネットビジネス大百科が大ヒットしたことでマーケティングの基礎などは学べたのですが、実際に何を売ればいいかわからない人が多かった時代に「アンリミテッドアフィリエイト」という情報商材が登場。

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この情報商材は、1つの情報商材を購入してそれに書かれている手法を実践してレビューし、成果を報告しつつ実際に稼げるのかどうなのかという経緯をまとめるというもの。

大まかなやり方としては、情報商材を購入してそれを実践し、まず自分である程度稼いで、その情報商材が詐欺ではなく本物ということを証明し、その実践した情報商材に対して特典をつけて販売するというものだ。

さらに顧客を集めるべく「無料レポートスタンド」という物を使い、ちょっとした無料お試しのノウハウをダウンロードする代わりに、自分のメルマガに登録させることでリスト取りをさせる手法がこの商材登場以降大流行し、巷ではいかにメルマガに登録させるか競い合っていた思い出があります。

アンリミテッドアフィリエイトの内容自体は、参考になるものが多く、当時上位表示させやすい手法だったバックリンクの構築やサテライトブログの被リンク構成、さらに各種テンプレートも用意されていてネットビジネス大百科に次ぐバイブル的な存在だった。

この情報販売の手法が流行り、月収100万円を達成する人も多かったのですが、結局の所「情報商材を売りさばく」ビジネス内容だったため、クリーンなイメージの定着には程遠かった。

更にこの手法を発展?というか悪用した「高額塾」という手法が流行る。

2011年頃:アフィリエイト発展期、高額塾登場

上記に挙げたとおり、アンリミテッドアフィリエイトの手法で稼ぐ人が多く出てしまったのですが、この無料レポートからリストを取得して、自身のメルマガに誘導するという手法を悪用して、更にそこから数十万円もする高額塾に誘導するという流れが大流行。

いちばん有名どころだと、「秒速で1億稼ぐ」といったフレーズで謳っていた与沢翼氏。

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彼は川島和正氏からリストを取り、そこから高額塾へ誘導するという手法で一躍億万長者になったこの業界を代表する一人だった。

その他にも小玉歩氏、佐藤ひろひで氏、阿部大地郎氏などが有名だろう。

特に阿部大地郎氏は「阿部式せどり塾」という、せどりビジネスを扱った高額塾が思いっきり詐欺であり大炎上したことは非常に有名だ。

ほぼ犯罪の行為をしておきながら、塾長である阿部大地郎氏は今現在「ジョニー阿部」という名義で未だに仮想通貨投資などの怪しい案件をやっていて、かなりの強メンタルだと言えよう。

2011年~2012年頃:物販アフィリエイト登場

アンリミテッドアフィリエイトの流行により情報商材のレビューによる金稼ぎが横行する中、物販アフィリエイトと呼ばれる手法が徐々に流行りだす。

この頃になると楽天アフィリエイト・Amazonアソシエイト・Yahoo!アフィリエイト・バリューコマースなどと言った「ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)」が登場し、家電やゲーム、家具やオークションを紹介して手数料を得るビジネスモデルが流行した。

こういった物販アフィリエイトの商材の代表として「パワーアフィリエイト」「ノンバトルアフィリエイト」などの商材が有名ですが、一番有名所は「ルレア」と情報商材でしょう。

この商材はキーワードの難易度によって無料ブログで運営すべきかWordPressでまとまったサイトを構築すべきか丁寧に書かれており、いまはほぼ当たり前となっている「ミドルキーワード」「ビックキーワード」という概念を浸透させたことで大いに貢献した商材だ。

さらに当時高額だった「ワードプレステーマ」なのですが、この商材を買うことで「refine」という当時としては無料で高性能なテーマがおまけがもらえたのも大ヒットした要因の一つであり、当時主流だった「賢威」というテーマをあっという間に追い抜く勢いでみんな使ってた思い出。

ただし、それだけ商材が売れればライバルも増え、似たようなサイトが横行し、中にはその商品の良い口コミだけピックアップして印象操作したり、口コミを捏造したりするなど、ネット上に書かれている「口コミ」に対してネガティブな印象を植え付け信用を毀損してしまうという問題が頻発してしまった結果、口コミに関する問題は2021年になっても尾を引いている。

2011年~2013年頃:あのヒカルも実践!トレンドブログ大流行で検索汚染、そしてチームビジネスへ

ルレア登場後に大流行したトレンドブログ商材「下剋上」。

トレンドブログは芸能人の結婚や不祥事、さらには報道されない未成年による犯罪の犯人などをネタにしてアクセスを稼ぎ、Googleアドセンスで報酬を得ようとするアフィリエイト手法の1つ。

トレンドブログ自体、2012年頃より流行していたのですが、ルレアの手法で稼げなくなった飽食たちがこぞって購入するようになり、当然人気に肖り商材を紹介する情報商材屋も大量発生。

この頃からただ単にレポートなどの特典をつけるだけでなく、購入者限定で自分が運営する「チーム」に入る権利を与えるという手法も流行った。

このチームに入れば、チーム生同士でリンクを張り合い、当時SEOの手法として有効だったバックリンクを簡単に構築出来ると言った特典のほか、チーム限定でセミナーを開いたり、交流会をすると言った現代の「オンラインサロン」に当たるビジネスモデルが出てきたのもこの頃。

当時私もとあるアフィカスのチームに所属していたのですが、当時横行していた高額塾をチーム内で批判して、このチームのほうが安上がりで稼げる情報を共有できる!みたな事を言っておいて、しばらくすると自分たちも高額塾を運営すると言い出し、批判したやつ全員スカイプをブロックするなど非常識な対応したため、即効やめましたけど。

ちなみに、今では人気ユーチューバーとなった「ヒカル」も当時ワタル氏(フォローブースターと呼ばれる商材のおまけで付いてきたトレンドブログのノウハウ制作に関わった後バックレ。現在は消息不明)やヒロト氏(現在もYouTubeで活動中)といった情報商材屋から手法を学び、「キャトルプロジェクト」という高額塾を運営していたという過去も。

彼が運営していたブログや、キャトルプロジェクトの詳細はオリジナルのサイトでの閲覧は今現在不可能ですが、キャッシュ自体は残っているので以下のリンクから詳細を確認することは可能です。

そんなこんなでこの手法が流行って、巷にはトレンドブログが溢れ「〇〇(芸能人の名前)の彼氏は?整形はしてる?卒アルは?wiki風プロフィール!」みたいなクソタイトルを並べたブログが検索結果をどんどん汚染していくことになる。

今でこそ名誉毀損などで告発されることも増えたが、当時はほぼ無法地帯であり、Twitterもまだまだ発展途上であり、InstagramやTikTokもなく、5chなどの掲示板がまだSNSとして強かった時代、こういったトレンドブログは未成年による犯罪・いじめの犯人などの情報の情報元の一つであり、間違った情報も今以上に拡散された。

まぁこんな状況下なので、2012年に発生した大津市のいじめ事件にてデヴィ夫人がその情報を信じてしまい、流れ弾を喰らい訴えられるという事態が発生したのも記憶に新しい。

パート2では2013年〜

パート2では、2013年後期「新世界アフィリエイトの登場〜SNS普及でツール販売大流行」みたいな感じでまとめました。




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