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生活保護申請の有力ルートは政党ではなく役所の“ あの部署”

正面玄関から生活保護申請は難しい


女子高生サポートセンター「Colabo」(新宿区歌舞伎町)・仁藤夢乃代表の会計報告が不審な点があるとしてSNS上で話題になっています。ウォッチャーの暇空茜さんの投稿はかなり詳細に分析されており注目です。暇空茜さんの投稿は仁藤代表の著作『当たり前の日常を手に入れるために』(影書房)の記述を取り上げたものです。

若い頃の仁藤代表。

仁藤代表が生活保護申請をサポートした女性を沖縄や韓国の政治活動に参加させていたことが本書に綴られています。

「生活保護」は生存権を左右する最後のセーフティーネットでかけがいのない制度です。しかし不正受給も散見されますが、そうした指摘は左翼活動家から反発が出ます。「当然の権利」である一方、不正を容認する訳にはいきません。

悲しき生活保護トラブル。その原因や背景はどこにあるでしょう。それは申請プロセスが非常に不透明で、とりわけ正面からの申請はハードルが高い点かもしれません。ここでいう「正面からの申請」とは例えば自治体の「生活福祉課」「福祉事務所」といった部署に直接、相談することです。しかしこのルートだと簡単にはいきません。

「大阪モデル」

と言われたケースがかつてありました。これは大阪市周辺の自治体、府外の自治体がホームレスから生活保護相談を受けた場合、予算が豊富な大阪市で相談するようにと交通費を渡されるのです。体のいい厄介払いといったところ。

共産党ー公明党など政党ルート

そこで従来は共産党、公明党といった政党のバックアップで申請するのが最短距離。これが通説でした。共産党ー創価学会の政治的背景と歴史が関係しているのでまた別稿としましょう。

共産党、公明党、いずれも福祉を重視している政党です。両党の名誉のために言っておくと確かに生活相談は熱心で一度、議員の方に生活保護に関する大きなファイルを見せてもらったことがあります。それは生い立ち、収入状況や悩み、時には親族の暴力、などかなり詳細な聞き取りをされていました。「党員・支持者の獲得のため」という指摘もあるかもしれませんが、それも党略というものでしょう。

かつては生活保護世帯の廃品に「赤旗」「聖教新聞」というのは一種の風物詩的でした。しかし昨今、その傾向が減退しているといいます。

生活相談員のぼやき

とある生活相談員Aさんの証言を紹介しましょう。なおこの方も共産・公明以外の政治・市民活動に関与していました。相談対象は「貧困世帯」「クセがある高齢者」それから「気性が芳しくない方」、多頭飼い、ゴミ屋敷主、時には「民族的背景」といった人々もいます。このような住民と折衝する際、トラブルが予見されます。そこで「背景がある人」を生活相談員に起用して対応してもらうというのです。

これもディストピア感がある方法ですが、実際問題、最も効率的なので仕方ありませんね。

Aさんはある時、妙齢女性の生活相談を受けました。車の処分「資産制限」であるとか、あるいは仮に取得した後の生活改善、通院計画などを話し合います。いよいよ申請が決定という時に女性と全く連絡がつかなくなりました。すると市役所から連絡があり、すでに生活保護を取得し公営住宅に移ったというのです。

これにはAさんも呆れたと言います。女性から一言あってもいいだろう、と。ここで女性は背景があるAさん、共産・公明ルートでもなくスムーズに生活保護申請をすることができました。どんなルートでしょう。

「男女共同参画課」

でした。何らかの事情で男女共同参画課と接点を持った同女は同課経由の方が、申請がスムーズだと聞かされ取得に至ったのだと。自治体の「男女共同参画課」といった部署の業務には「女性の人権擁護及び女性の自立支援」があるため「生活保護申請」のその一環というわけです。

これは一概に全国に当てはまらないかもしれません。それにしても生活保護申請における伝統的な共産・公明ルートよりも「男女共同参画課ルート」という存在が浮かび上がった訳です。

あるいは共産党に近い「サポートもやい」もまた有力ルートでありですが、やはり党派性は否定できません。

ところが取得後、政治的しがらみがない「男女共同参画課」ルートは女性限定ですが、非常に有効かもしれません。国策、行政的にも「女性の人権擁護及び女性の自立支援」という看板は大きいです。

「女子高生サポートセンター」という大看板を持つ「Colabo」は男女共同参画課とも相性がよく、今後は政党ルートよりも有力な生活保護相談窓口になるかもしれません。

共産党が仁藤さんに接近するのもそんな事情があるのではないでしょうか。

共産党の自治体議員が熱心に仁藤本を読んでいます。







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