見出し画像

銃殺、アポ電強盗、切りつけ!多発する暴力団関係者の凶悪事件

相次ぐ暴力団関係者の犯罪ニュース

暴力団関係の報道に疑問を持ち先日、こう投稿しました。

マスコミの暴力団報道はなぜ団体を「系」までしか伝えないのか?

ところがこうしたメディアへの疑問はもうどうでもよくなってきました。このところあまりに暴力団関係者による殺人事件が多いからです。昭和は暴力団の抗争が頻発して、子供ながらに「ヒットマン」「鉄砲玉」「頂上作戦」といった用語を耳にします。80年代の山一抗争(山口組と一和会)は関西の夕刊紙記者の活躍で全国に報じられました。

一連の抗争で民間人も犠牲になっており二度と許してはいけない犯罪です。ただ陰惨であるのは事実ですが、こうした暴力団の抗争は群雄割拠的というかどこかショーの要素があります。いわゆる「実話誌」、任侠映画、ドラマなどの題材になっている点も「劇場化」した側面もあるのではないでしょうか。

組自体に力があったから任侠の世界にも一種の華がありました。しかし暴力団が生活保護、野球観戦をしたら逮捕、こんな時代では惨めな存在でしかありません。

某組の通達文。宅急便すら配達してもらえないヤクザたち。

ここ最近、暴力団関係者の陰惨な事件が続きますが、事件からは群雄割拠というよりも「切実さ」が伝わってきます。

約1か月で複数の殺人事件が起きる

事件をまとめてみました。

4月22日、ラーメン店主と6代目山口組3次団体トップを兼ねていた余嶋学湊興業組長が射殺された事件が発生。

5月26日、町田で山口組系極粋会関口会三代目露崎会代行の鈴木英東さんが暴力団関係者とみられる佐々木誠容疑者に射殺。両人は同門でFX絡みの金銭トラブルがあった。

5月27日、板橋区南常盤台の飲食店で暴力団員が傷害事件。

5月29日、向後睦会の元組員が新宿歌舞伎町の住吉会三次団体「加藤連合会」事務所付近で刺され死亡。同じく暴力団員同士の抗争、喧嘩とみられる。

短期間のうちに複数の殺人事件が起きています。

「抗争」といっても単に「暗殺」「傷害」です。だから区別するのはおかしいのは承知ですが、かつての組同士のメンツ、勢力争い、後継争いといった大きな問題というよりは非常にチープになっていませんかね。もちろん殺人に大小はないにしてもですよ。
FX取引をめぐる金銭トラブル、前回記事で触れたアポ電強盗も同様ですが、生活の逼迫感が伝わってきます。

かつての抗争がVシネマ的だとしたら、今起きてる抗争は「NNNドキュメント」のイメージです。バイオレンスではなく生活苦の痛々しさに満ちています。

それが一気に噴出しているのではないかと。
かといって高齢の暴力団員はもう行き場もありません。困窮する組員はまだ控えているのでしょうから同種の事件が発生する可能性は大。

私たちも隣にある危機として備えた方がいいかもしれません。まあ備えろといっても銃撃に巻き込まれたらどうしようもありませんが。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?