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山本太郎さん「高円寺ウェイ系」を誇大視してはいけない!

れいわ新選組の山本太郎代表が東京8区(杉並区)から次期衆院選に出馬表明したことは波紋を呼んでいます。すでに同区は立憲民主党の候補がいるため、同党また支援者からも山本代表に対する批判が起きています。

山本代表に対する反発は昨年の東京都知事選で野党系候補の宇都宮健治候補と一本化できなかったことが伏線といえます。なぜ山本代表が8区なのでしょうか。政治記者界隈から「(山本太郎は)都市部の一区から出馬する」という話を聞いていました。それが東京8区。かつて「日本のインド」「ロックの町」と呼ばれた高円寺があります。古着屋、ライブハウス、バー、音楽喫茶、古本屋、いわゆるカウンターカルチャーの町でした。

もともと山本代表が政治活動にのめりこんだきっかけは2011年の高円寺デモ。赤旗臭いデモよりも大音量でラップを流す高円寺デモのファッション性と手があったのでしょうね。だから高円寺は彼の決意の地といえます。

山本さんは議員バッジをつけた経験があるし、公党の代表だから「政治家」を名乗るのは十分だけども私はまだ「政治系インフルエンサー」「パフォーマー」の域だと思っています。支持者の方には申し訳ないけれど。

ここからは「印象論」といわれそうだけども山本さんに限らず「ワカモノ」の支持層を意識するインフルエンサーや活動家さんはやたら高円寺に執着している気がしてなりません。

高円寺のウェイ! それは支持の声にあらず

私は19歳から高円寺に住みなんだかんだ40半ばまでこの町に出入りしていました。劇団員、バンドマン、お笑い芸人、居酒屋などでよく見かけたものです。なんだか自分もいっぱしのクリエーターになれた、そう錯覚させる町。

高円寺が栄えた理由の一つとして三鷹駅以西のベッドタウンに在住するサラリーマンが途中下車して飲食店などを利用したことです。しかし団塊の世代のリタイアによって利用者が少なくなり個人営業の店舗が激減しました。また経営者の高齢化という問題も見逃せません。

35歳以上の高円寺のバンドマンあたりならまず知らぬ人はいない「赤ちょうちん」。このお店も随分前に閉店しています。とにかく今、高円寺はチェーン店だらけなんですよ。古着や中古レコード屋もとんと見なくなりました。

それでもかつて高円寺に馴染んだ30~40代の「気持ちはワカモノ」という人々も集まってきます。40代でもB系ファッションを着ればワカモノ。いわゆる「ウェイ系」というやつです。といってもこの層は必ずしも8区の有権者とは限りません。政治主張に共鳴したというよりも山本代表を始めとした「アングラカルチャー」の雰囲気を醸し出すパフォーマー、政治系インフルエンサー、活動家の「ウェイ要素」に吸い寄せられてきたというのが実態ではないでしょうか。

しかしそこはウェイ系。声量と熱気だけはすごいからインフルエンサー氏も錯覚してしまうのではないかと。なにせ、この層は物見高いから新しいキャラクターが登場すればそちらになびくもの。山本太郎人気もかつての勢いを失いつつあります。

20代の若者にすれば山本代表が「メロリンキュー」とかやっていた時代を知りません。元気で面白いオジサン感覚ではないでしょうか。

繰り返しますが一時的な声量と熱気はすごいから盛り上がっている感だけはあります。だから街頭演説シーンだけを見れば総理大臣も夢じゃないように思えてしまう。ところが現実は無残。都知事選2020の選挙結果を見てみましょう。

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ぶっちゃけた話、維新の会の小野泰輔さんなんてご存知でしたか? それがわずか4万票程度の差。申し訳ないけど小野さんの街頭演説はガラガラでした。

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だけど太郎サマの街頭演説には次々にボランティア希望者が訪れ人だかりができます。ところが現実は約65万票。この結果は本人、支持者も相当なショックだったと思われます。

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(上の写真はJR阿佐ヶ谷駅前)

まさか高円寺の盛り上がりだけでご自身の支持を確信したわけではないとは思います。しかしどうも高円寺や中央線沿線の街のうねりを鵜呑みにしてる気がしてなりません。一時期、我々団総統・外山恒一さんも高円寺を活動舞台にしていましたが昨今は、離れたようです。高円寺の盛り上がりと自身の支持は無関係と理解したのでしょう。

山本代表がなぜ8区を選んだのか今後、注目しましょう。しかしご自身の「ホームグラウンド」という感覚があるならば・・それは断言します。

それは大いなる錯覚だと。

規定通り都市部一区から出馬の方が当選の可能性が高いと思います。


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