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一年で随分変わった甚兵衛さん

2019年の12月にウチにやってきた頃の甚兵衛さんはケージから出てきませんでした。

さんぽに行くときも

「ちょっとごめんよ。」

と声をかけ、抱えて玄関まで連れて行ってからリードをつけて連れ出していました。

「さんぽに行くよ」

と声をかけてケージから玄関に出てくる様になるまで1ヶ月ほどはかかったと思います。

さんぽも家に来て一週間ほどはしっぽが下がったまま、怖がってなんとか首輪を抜けて逃げようとするので、首輪とハーネスの両使い+ダブルリードで厳戒態勢で出かけていました。

やはり保護犬、手強いと思っていましたが、2週間の出張から帰ってきた年末ころから徐々にさんぽにも慣れ、しっぽも上がってやんちゃな面も見られるようになりました。

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年が明けた、2020年の1月頃。

ケージの中では、ニンゲンが撫でていても安心して眠れるようになりました。食後は甚兵衛さんのケージにニンゲンが侵入して、撫でてスキンシップを取るのが日課になりました。

玄関で過ごす時間が長くなったのもこの頃で、イタズラも始まりました。少しでも家の外の近く、屋外の匂いがする場所に居たかったのかもしれません。

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さんぽ前に靴を咥えてリビングを行ったり来たり、玄関でおとなしくしていると思ったら靴やサンダルを齧っていた……。なんてことも多発し始めました。

ウチでは甚兵衛さんのゴハンの時間はニンゲンとほぼ同じ時間帯です。今は甚兵衛さんにゴハンをあげてから、ニンゲンが食事をはじめるパターンに定着してきました。

玄関LOVEの頃は、ニンゲンの食事中も玄関から覗いていましたが

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リビングでもリラックス出来るようになると、食卓(ウチはダイニングテーブルがなく、座卓で食べるスタイルです)も気になる様になってきて、ニンゲンの食事中に

「あんさんたち何たべてますのん?」

と覗きに来るようになりました。

おそらくニンゲンが座っていて姿勢が低いのが良かったのだと思います。

ごく近い距離まで自発的に寄ってくれるようになると可愛いもので、食事の際は甚兵衛さん用のオヤツも用意するようになり、お刺身や温野菜などあげても大丈夫なものは少しずつおすそ分けし始めたところ、急速に距離が縮まりだしました。

この習慣は今でも続いていて、いち早く食事を終えた甚兵衛さんは、晩酌中のニンゲンの横に陣取り、二人のニンゲンから交互にオヤツやおすそ分けをもらいつつ一緒に食事をするスタイルが続いています。

「おねだり」なんて生易しいものではなく、漢字で「強請る」と書いたほうがしっくりするほど

「約束のもん貰わんうちは一歩も動きまへんでぇ」

といった雰囲気ですが……。

雪が消えた春頃から甚兵衛さんはケージ以外でも活動をはじめました。

ウッドデッキへの大窓前が甚兵衛さんのくつろぎスペースで、日向ぼっこをしたり、外の景色を眺めたりと、のんびり過ごしていることが多くなりました。カーテンのふわふわもお気に入り。

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この付近でよく横になったり座ってニンゲンの様子を観察しています。ご飯の前やオヤツがほしい時はここで畏まってニンゲンを見ていることが多いようです。

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「人を怖がっているので、かなりの時間がかかると思います。長い目で見てあげてください。」

何度も何度もこの言葉を繰り返されて、念押しをされていた甚兵衛さんが、ウチの住人になってから1年を待たず、さんぽ前に飛び上がってじゃれ付き、遊びに誘いに来たり、オヤツを強請りに来たり、見違えるほど信頼してくれるようになったと感じています。

受け入れてくれた甚兵衛さんに感謝。

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