血が苦手な話

献血カーは確認次第大きく迂回して通り過ぎます。妹が私の分まで献血してくれてるはずなので、お願いだから許してください。

私は血を想像するだけで駄目なんだけど、他にも献血カー苦手な人いないのかな。

いつからだったか。


たしか中学生の時学校でした、血液検査がきっかけだったと思う。
それまでは注射はたしかに人より嫌いだったけど血が嫌いと言う感覚はなかった、幸い大きな病気もせずに来たから無縁だった。

(ここから6年間陸上の道を選ぶ為、毎年ヘモグロビン値を計ることになるとは夢にも思っていない)

部屋の中に3つくらいブースがあって、それぞれに並ばされた。抜かれてる友達も見えるような、完全な流れ作業。だんだん列が進んで行くに連れて試験管に入った血がケースに入れて並べられてるのが目に入った途端、息がしにくくなって気持ち悪くなって来た。

ありゃこれ駄目かも...と思い気が遠くなりながらも無事に採血してもらって部屋を出て、休むために用意されてた部屋に座ったら涙が出て来た。息も出来なかった。


これ私あるあるなんですが、過呼吸になりかけるんだけど吐く事を意識して耐えれば治るんですよね。目の前がチカチカして耳が遠くなっても頭下の方にして我慢すれば治る。意識飛ばして倒れた事は1回しかない!

自慢する事じゃないんですけどその分涙がすごい量出る。大人になるにつれ看護婦さんの年齢も私とさして変わらなくなって行く。そんな中倒れたならまだしも、完全に意識がある中で泣き続ける私の涙をティッシュで拭いてもらってる時の惨めさは誰にも分かるまい。

この前なんか採血室の看護婦さん、
診察の看護婦さんがそのワンピース可愛いって言ってましたよ〜!
て言ってくれた。気を遣われておる。嬉しい。泣


そう、それで休憩室で泣き出した私を見て周りの子が先生を連れて来て、しばらく付き添われて泣いていた。泣いてたんです。過呼吸は割と良くなってたのに。恥ずかしい。


それからと言うもの意識は飛ばないけと寝てたほうが楽と言う事で毎回「採血いける口ですか?(そんな聞き方しない)」と聞かれた時はベッドでお願いしている。ただねぇ、涙が出るのだけどうにかならないかと思っている。それならいっそ意識飛ばしてくれ!

抜いた事を意識すると気分が悪くなるのでその日は1日片腕しか使わない人になる。意識すると涙出てくる。もうこれは仕方ないので「いや泣くな私」と笑ってしまう。そのくらい仕方ない。


つい最近までは赤い絵具とかシャーペンの先を肌にちょんってされるのも駄目だったけど最近は割と強い。とは言っても1年前くらいにカフェで倒れている。インスタグラムの(かなりデフォルメされた)漫画で数回注射のシーンが出て来たから。


陸上をやめてこれで採血ともおさらばさ...と思っていたら今度は大学からピルを飲み始めたので半年に1回採血がある。

前々回の検査の時看護婦さんが上手くて克服したかも〜と余裕ぶっこいていた私。前回たまたまベッドにしますか?と聞き忘れた看護婦さんに何も言わず、座ったまま採血されて、座ってはいられない感じになった。
2人がかりでベッドに移され涙を拭いてもらい、指に血圧計を挟まれた。今下が...40ですよ!と、いつでも楽しそうな看護婦さんの声が遠くに聞こえた。そもそもお昼ごはん食べた後の血圧が50/80だったりするんですけどね。

次からはちゃんとベッドにしてくださいって言おうって思いました。


p.s. 実はその後、私は有機合成を始めるので有機溶媒に汚染されてないかの血液検査をやっぱり毎年受けている。去年は終わる時間ぎりぎりに駆け込んで迷惑そうな顔されながら採血され、泣きながら研究室に戻った。



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