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コロナ禍の高校生(7)

令和3年度 緊急事態宣言・蔓延防止等重点措置下の沖縄修学旅行、体育祭・文化祭

おはようございます!
毎週ご高覧いただきありがとうございます!

大阪府内における新型コロナウイルス感染状況については、既存株に比べ感染力の強い変異株(デルタ株)への置き換わりが進む中、新規感染者数が急増しており、学校関連での集団感染事例も複数確認されている(中略)。
このような状況を踏まえ、府立学校においては、子どもたちの健やかな学びを保障するため、通常形態で教育活動を継続するが、今後、ますます府内における変異株(デルタ株)の感染者数が増加し、児童生徒等間の感染から家庭内感染へと広がる懸念等もあることから、感染リスクの高い教育活動は実施しない等の制限を行い、徹底した感染症対策に取り組む。
(「府立学校における緊急事態宣言下の教育活動等について」令和3年8月18日 大阪府教育庁 より)

4度目の緊急事態宣言が大阪府に発令された、令和3年度 沖縄修学旅行の是非を判断し始めたのはこのような時期でした

府立学校における修学旅行については、令和3年8月18日付け通知で以下決定されました

○修学旅⾏等、宿泊や府県間の移動を伴う⾏事【9/1出発分〜】
・原則延期する
・延期が困難な場合は、感染防⽌策を徹底したうえで以下の条件を満たした場合にのみ実施する
①旅⾏(移動)先の都道府県が⼤阪からの受⼊拒否をしていない
②事前に滞在先の保健所と調整を⾏い、児童⽣徒・教職員等が陽性となった場合でも、現地での
受⼊体制が整っている
③参加する児童⽣徒、引率する教職員に、事前のPCR検査を実施

修学旅行キャンセル料支援事業補助金については、令和3年4月から6月20日までの間に修学旅行を予定していた学校については、修学旅行を中止または延期した場合に児童生徒・保護者に対し、キャンセル料(企画料含む)を補助金として支援することとし、それ以降については、公費による補助がない、ということを前提として対応する旨の通知がありました

令和3年度は、公費補助が見込めないので、修学旅行キャンセル保険を保護者負担していただくようにご依頼しました
2年生生徒が罹患・濃厚接触者となり修学旅行をキャンセルした場合や学校休業となり修学旅行が中止になった場合のキャンセル料は100%補償されます
しかし、他学年の生徒や、修学旅行を引率しない教職員の罹患にともなう学校休業で修学旅行が中止になった場合はキャンセル料の補償はありません
保険料を負担している修学旅行参加生徒の保護者、引率する教員(教員分は公費負担)に係るキャンセル料のみが補償の対象となるのです

修学旅行実施について、今年度も、2年生とその保護者の皆さまに沖縄修学旅行に関するアンケートとご意見、質問、感想をご依頼し、内容の見直しや延期、中止、行先変更等を含めシミュレーションを行い、感染者数推移や病床利用率など公的機関の情報やデータをもとに、修学旅行委員長や副委員長の生徒たち、旅行会社、学年教員団等と繰り返し、協議を重ねました

大阪府は8月2日より緊急事態宣言発令中、沖縄県は5月23日より発令継続中です
ともに、9月30日解除まで継続され、病床の逼迫がたいへん懸念されていました

他方、沖縄県及び一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー さんは、さまざまな対応策を準備され、高校生の沖縄修学旅行を招致する取組みをされていました
その取組みは、保護者の皆さま、私たち教職員の不安や疑問に充分応えてくれるものだったと思います

キャンセル料が発生する直前、できる限り保護者の皆さんのご心配を解消し、お顔を見てご説明をさしあげたいという思いから、9月5日(日)午前中 前半クラス 後半クラス の二部制で本校視聴覚教室にて、保護者修学旅行説明会を実施しました

保護者修学旅行説明会には、多くの保護者の皆さまの参加をいただき、多くの質問・意見・感想をいただきました
保護者の皆さまも、悩まれています
その皆さまと私たち担任団を始め付添教員、旅行者が顔を合わせて向き合い、寄り添いながら、生徒たちの思い・願い・不安に応えていけるのか、真摯に話し合いました

不安も残るが、コロナ禍でめちゃくちゃのされた子どもたちの「修学旅行に行きたい」という気持ちに応えてやりたい、ということが参加された多数の保護者の皆さまの思いでした

こうして、10月12日(火)~10月15日(金)(3泊4日) 沖縄修学旅行 を決定しました

今年も、生徒修学旅行委員会が動き出します

養護教諭の助言を得ながら、2年生9クラスが、伊丹空港集合から、伊丹空港解散までの沖縄修学旅行の旅程を9つのシチュエーションに分け、各クラスで担当する場面での感染症対策をHRや総合的な学習の時間等を活用し、まとめ上げ、しおりとして作成、全体共有し、感染症対策を確実に実行していく

さらに、1,3年生が修学旅行応援キャンペーンを企画・実施してくれました
3年生は、昨年度の1年生が応援キャンペーンをしてくれた感謝を込めて
黙食励行のために、生徒会執行部による注意喚起の校内放送、「黙食」立札を掲げての教室・食堂巡回(生徒会執行部、教員有志)が主な内容です

10月12日(火)学校休業になることなく出発の日を迎え、2年生は無事、沖縄に
コロナ禍の制限のなか、感染症対策・熱中症対策に団として留意し合いながら、一生モノの宝物となる思い出を沖縄でいっぱいつくって帰阪しまし

生徒・保護者・教職員の、こんなときだからこそ沖縄修学旅行に行きたい、行かせてやりたい、という思いと、感染症対策における実行力、沖縄修学旅行の実効的な企画・運営力

それらに支えられて、何か問題が生起すればすべての責任をとる(辞職も覚悟する)決意をし、沖縄修学旅行の実施を、校長として再び判断・決断をしました

令和3年度も、修学旅行の延期、中止する航行が少なからずありました

教育委員会から1校の学校運営・管理責任を委ねられ、教育委員会の指導・助言を受けながら、学校としての最終判断・決断をする 校長職 のかけがえのなさを改めて認識する瞬間でした

コロナ禍 令和3年度の体育祭・文化祭について

6月9日(水)3年生LHR(体育祭)応援ダンスの部
緊急事態宣言延長に伴い、体育祭を従来の形で実施することができなくなりました
代替の行事として、体育祭で実施する予定だった「応援ダンス」の発表会と「横断幕」の披露会を、感染症対策を徹底し、LHR内の短時間で実施しました。

「応援ダンス」はどの団も創意工夫に富んだ団テーマに、迫力満点のパフォーマンス、終始圧倒される内容でした

4月23日付け「府立学校における緊急事態宣言下の教育活動等について」では、

「校内での学校行事等のうち、体育祭等感染リスクの高い活動については、中止または延期とする」
とされていました

4月5日 大阪府に蔓延防止等重点措置が発令され、4月25日には3度目の緊急事態宣言が大阪府に発令、5月31日に6月20日まで延長、6月20日 解除、引き続き、6月21日より大阪府に蔓延防止等重点措置が発令されました
昨年度、体育祭を中止した高校も少なくないので、生徒・保護者・教職員の願いをかなえてあげたい教育委員会の先生方の高校教育への配慮もあったかと思います
LHRの一環として3年生のみの応援パフォーマンスの実施は容認していただきました
コロナ禍、感染拡大に不安を感じられている地元地域の皆さまが更なる不安を感じることのないように、「LHRの一環」の域を出ないぎりぎりのラインで、「緊急事態宣言のなか体育祭をおこなってクラスターの恐れがある」と思われることのないように、苦心しました

10月27日(水)体育祭競技の部
1,2年生の体育祭は6月に中止となりました
3年生はLHRでの応援パフォーマンスのみの実施でした
生徒たちから体育祭競技の部をやりたい、という声が5月からありました

緊急事態宣言も9月30日に解除され、10月1日以降の府立学校における教育活動について、
学校行事は、来場者(保護者等)も含めて感染防止対策を徹底したうえで実施
とされました

この決定も背中を推してくれ、生徒会執行部・生徒体育祭実行委員会、生徒会担当の先生方が中心となり体育祭競技の部が実施できたのです

9月7日(火)文化祭
緊急事態宣言下、多くの制限のある中での文化祭(本校生徒および教職員での実施)で、制限も多いなか、限られた準備時間しかなくタイトなスケジュールであり、時間短縮もあった文化祭でしたが、
1年生2年生はゲームなどの企画を立案実施し、3年生は全クラス演劇に取り組みました。感染症対策を講じながら、どの企画も魅力的で工夫がなされており、学年を超えて交流することができていたことも、素晴らしい点です


次回は、最終回、オミクロン株の市中感染が確認された令和3年度年末から令和4年度、コロナ禍の3年間をまとめていきたいと思います

何かのきっかけで、現場の生徒たちや先生方が幸せになっていくような議論が拡がればと願います

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします

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