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総合的な探究の時間を創る(3)

2.北海道探究学習 「北海道の農村からSDGsに迫る ~北海道の農村への提案!」

おはようございます!
毎週日曜日更新、「総合的な探究の時間を創る」第3回目となりました
毎週、ご高覧いただきましてありがとうございます。とても励みになります

修学旅行を「探究の過程に位置付ける」ために、
○探究の対象を、地域→日本(北海道修学旅行)→世界(SDGs)のように広がるような設定
○生徒一人ひとりが自己の在り方生き方や学ぶ意味を考えながら課題を設定できること
○さらに、協働で探究に取り組むことで、マインドセットを育みながら、各教科・科目等で身に付けた資質・能力等を発揮し、理解の質を高められるような内容
をどうすれば実現できるか、ひとつの可能性として提起したのが「北海道探究学習」です

北海道のNPO法人理事長から現状を学ぶ
⇒ 気になった言葉や理事長が最も伝えたかった言葉を書き留める
⇒ 最も伝えたかった事から北海道修学旅行を通して私たちにどうなって欲しいと思われているか
例) 修学旅行で〇〇を感じて欲しい、〇〇に関心を持って欲しい、〇〇と思って欲しい、など
⇒「修学旅行を通して学ぶべきこと」は何だろうか
⇒「修学旅行を通して学ぶべきこと」から見えてくる北海道の問題を考えて行こう!
※ 少々関係なくても構わないので北海道の問題をたくさん書くこと!!
※ できる限り、自分達の専門コースや進路、普段から関わりが強い問題を選ぼう!!
⇒ 考えた北海道の問題はどれくらい重要な問題なのか。何が良くなればこの問題を解決できるのか
⇒ 問題を裏付けるデータを集めて自分達の考える問題の「エビデンス」を探そう!!
という流れを前回の(2)でみてきました

いよいよ北海道修学旅行(令和元年9月25日~28日)
NPO法人「食の絆を育む会」の皆さまのご協力を得て、第1日目・2日目のファームステイ(民泊)で、自分たちが立てた「仮説」の根拠となるようなエビデンスを得るために、取材活動(聴き取り)をさせていただきました!

北海道 探究学習 !現地取材(聴き取り)
北海道 探究学習 !現地取材(聴き取り)

北海道修学旅行のファームステイ先で直接農家の皆さんに取材を行い、それらをもとに提案のブラッシュアップを図りました

帰阪後、まとめの作業をしているなか、新たな疑問や質問、発見がでてきたときにLINE等でお世話になった農家の皆さまと何度もやり取りを重ねブラッシュアップを図った生徒たちもいました

この経験が、次のテーマ「3.SGDs探究学習」において、イギリスのトッドモーデン町議会に英文でメール取材を行い、その内容を発表に活かしたグループも生み出しました!

取材(聴き取り)ワークシート(「修学旅行のしおり」抜粋)
生徒プレゼン資料(1)

「食料自給率問題」をまとめた生徒は、日本は、自給率の高い北海道の農業に頼りすぎている、という問題意識を持っていたが、民泊先での聞き取りで、北海道の酪農の肥料の大半が輸入に頼っていることを知り、日本の食糧自給を支える北海道も自分たちの力だけでは食料自給率を保つことは難しいという課題に気付きました

生徒プレゼン資料(2)
生徒プレゼン資料(3)
生徒プレゼン資料(4)
生徒プレゼン資料(5)
生徒プレゼン資料(6)

プレゼン資料作成にあたり、生徒たちに示したヒントは次のとおりです

令和元10月21日(月)北海道の農村への提案 プレゼンテーション ~ 北海道探究学習 ~
ワールドカフェ方式で、 北海道の農村への提案を発表し、ルーブリックで相互評価しました。提案は、ファームステイした農家に送付しましたが、提案に対する意見を伺うところまでは出来ませんでした

経年で同様の取組みを行っていくことで、提案に対する意見を伺い次年度の後輩たちが更なる課題解決を探究していくことが可能になるはずです

また、平成30年度より2年間取組んだ 国研教育課程研究指定校事業「総合的な探究の時間」を完了した翌年に、私が 大阪府立箕面高等学校 に異動することとなり、とき同じくして世界にコロナ禍が拡大し、「学びに向かう探究学習」の成り行きについて後任校長と充分な連携をとることが叶いませんでした

次は、「2.北海道探究学習」に続いて、探究の対象をさらに世界に拡げていく「3.SDGs探究学習」に入っていきます

以下の理由で、連載「総合的な探究の時間を創る」、次回(12月2日)はお休みさせてください

ガザ情勢・パレスティナ問題が報道番組で毎日取り上げられ、教養人と評価されているコメンテーターの一部の方々が、「三千年前からの怨念の対立」「三千年も続く対立」(宗教対立・民族対立)等々、史実に基づかないいい加減なコメントをしていることに、元 地歴公民科(社会科)教員として黙っていられませんので、「パレスティナ問題の起源」について学んできたことを書き綴りたいと思います

「総合的な探究の時間を創る(4)」「3.SDGs探究学習」は、12月9日に投稿させていただきます

「総合的な探究の時間」の取り扱いにお困りの現場の先生方の何らかの手助けになれば幸甚です

何かのきっかけで、現場の生徒たちや先生方が幸せになっていくような議論が拡がればと願います

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします

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