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いいパートナーシップの条件

立て続けに、最愛の夫を亡くした70代の女性2人の記事を読んだ。
夫への想いが綴られるとともに、年月が経ってもその苦しさが癒えないと語る2人の切実さと、長年人生を共にしたパートナーの死を経験した先輩たちの素直な心情の吐露に、心がぎゅっと締め付けられた。
読んでよかったと思ったので、ここで勝手に紹介するとともに、私なりにいいパートナーシップになにが必要なのかを考えてみる。

ケース1:悩みのるつぼより 

ひとつめの記事は、朝日新聞の人生相談連載「悩みのるつぼ」。
70代女性による相談で、5年半前に亡くした夫が最高の人だったため、時間の経過ごとに悲しみが癒えるどころか苦しさが増している、どうしたらいいのかわからない、という内容だった。(有料記事)

相談者が語る夫は、以下のとおり。

一昨年夏、5年半の闘病の末に他界した夫は、優しく誠実で、ジェンダーの意識も備えた最高の人でした。「気持ちは言葉にしないと伝わらない」が持論で、日本の男性には珍しく、ことあるごとに私を褒め、「私の人生で最高の幸せは、あなたと結婚したこと」とまで言ってくれました。

朝日新聞デジタル

気持ちを言葉にしてくれる、感謝を伝えてくれる、すごくすてきだ。

ケース2:栗原はるみさん

ふたつめの記事は、料理研究家・栗原はるみさんと夫・玲児さんのお話。
栗原はるみさんの夫玲児さんとの馴れ初めから亡くなり、その喪失感から立ち直るまでが丁寧に綴られている。(連載4回・有料記事)

《3年前、最愛の夫・玲児さんをみとり、ひとり暮らしに。「おいしいね」と言ってくれる人がいない日々と向き合っている》

 喪失感が深く、体重が5キロ減り、眠れず、涙がとまらない。仕事以外で料理を作ろうと思えない。そんな私を支えてくれたのは仕事と家族、スタッフでした。

 人間って、どうしても、良かった時に戻ろうとする。戻れないのにね。悲しい道と楽しく生きようとする道があり、最近やっと、簡単には悲しい道への橋を渡らないよう制御できるようになりました。でも、夫を失った悲しみや孤独は変わらず持っています。

朝日新聞デジタル

玲児さんは、私にとって何でも教えてくれる先生、そして恋人でした。旦那ではない。ずっとそういう風に思わせてくれたことが、素晴らしいと思っています。

朝日新聞デジタル

ふたりとも、夫を焦がれる気持ちが切実に綴られていて、涙なしでは読めなかった。ずっと恋人でいられて、しかもなんでも教えてくれる先生(つまり尊敬の気持ちをずっと持てる空いて)なんて、素敵すぎて白目むきそうだ。


日常の積み重ねでしかない

義母の介護を一緒にやってくれたこと、早く帰れる平日の夜は一緒にスーパーで買い物して夫に料理を作ってもらったことなど、日常の一コマの記述に、夫の人となりと、妻の夫への愛おしさが溢れていた。
数十年前の思い出話がすごく色鮮やかだった。

信頼と尊敬、愛情は、小さな日常の積み重ねから生まれるんだよなあ。

いいパートナーシップの条件

ふたりの夫の共通点は、
・妻に愛情表現をする
・家事などの役割を夫婦で明確にしない(夫も介護や料理をやる)
だと思う。

そう考えると、

・お互いが自分の思いを相手に伝えることができる(特に感謝や愛情表現)
・楽しいことも大変なことも一緒にやる

この2つがいいパートナーシップを築く必須条件じゃないかと思う。
もちろんそれ以外にも人によって譲れないところはあるかもしれないけれど、信頼の基盤がこれで作れればある程度のことは解決したり目をつぶれる気がする。

今週のPodcast

最後に、この記事を読む前の収録なので、違う視点で話をしていますが、
ピーコとのんこで、いい恋愛・いいパートナーシップについて話しているのでこちらもぜひ聴いてくださいね


のんこ



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