心理的安全性とは、「質問&発言大歓迎」と「よしやろう」の連続である。
人間がロボットと違うところ。
そのひとつは、労働者の心身の状態が、仕事の成果にモロにつながるところではないでしょうか。
「二日酔いで気持ち悪いから、今日は適当に仕事しておこう」
「部長は新しい提案には絶対にケチをつけてくるから、去年と同じフォーマットを使おう」
「佐藤先輩がカッコいいから、仕事頑張ろう」
こういった状況は、往々にしてありますよね。
いや、あるらしいですね。
(私はオフィスワークというものをほんの少ししか経験したことがないのでわかりません)
仕事に対する労働者の心の状態を良くする条件のひとつとして、最近注目されている概念があります。
「心理的安全性」という考え方です。
Googleで検索すると、わかりやすい解説がたくさん出てきますので、ここでは心理的安全性そのものの解説は割愛し、JPT内で私が発見した心理的安全性を具体的に紹介します。
(執筆:ミッションパートナー ちひろ)
言いたいことも言えない世の中ですよね
POISONです。古すぎるでしょうか。
成長するにつれて徐々に、そして大学を卒業して社会人になってからは特に色濃く、
「大人になるとは、本音を隠すということなのだ」と感じて生きてきました。
例えばこんな場面。
あなたの会社は朝礼がない代わりに、毎日昼イチに20分程度の昼礼があるとします。
昼休みは12:00~13:00ですが、昼礼は13:00から。
入社時に「立派な社会人とは」という研修を受けたとても真面目なあなたは、10分前に自席に戻り、必要な資料の再確認などをします。
会議室に行く必要のある場合は、15分前に戻らなくてはいけないかもしれません。
もし、その部署でいちばん下っ端なら、昼休み返上で会議室のセッティングをするのかもしれません。
クソ真面目な社畜であるあなたは、そのことについて不満を爆発させたりはしません。
「昼礼が13:10からだったらいいのにな」と、チラリと思ったことはあるものの、そんなことは口に出さない。
昼礼であなたが発言する機会はほとんどありませんが、上司から進行中のプロジェクトの進捗共有があったり、新しい仕事の検討があったりするので参加は必須です。
聞き取れない箇所があったけれど、進行を邪魔してはいけないので、そのままスルーしました。
わからないところがあったけれど、自分の無能ぶりをさらけ出すことになるかもしれないので、そのままスルーしました。
改善案を思いついたけれど、部長の案を否定しているように取られると困るので、そのままスルーしました。
これが、心理的安全性と対極にある状態です。
JPTでは、とりあえず聞けばいいし、話も聞いてもらえる
JPTでは、一人ひとりが別のプロジェクトにあたることが多いため、場の共有は少なくなりがちです。
それでも、いやだからこそ、心理的安全性が効果を発揮します。
一人で進めていると、ちょっとした疑問や不満、アイディアや提案を「わざわざ言うほどでもないか」と心に秘めがちです。
リモートワークとなると、なおさら。
JPTで上司との1on1面談やミーティングに参加すると、その楽しさと発言数の多さに驚きます。
私はミーティングというものを忌み嫌っていました。
「どうせ何を言っても一緒」
「無駄なことまで共有されている」
「こんなこと言ったらうざがられる」
なんてことを、骨身までしみて思っていたから。
でもJPTでは、話が通じている手応えがあります。
ちょっとした疑問も、プライベートのもやもやも、もっと抽象的な考察も。
ミーティングも雑談も嫌いな自分が、成川さんをはじめJPTの人と話すだけで「なぜか毎回いろいろスッキリ」しているんです。
これってマジですごい。
JPTでは、提案が通りやすい
どんなことでも、嫌な顔ひとつせず、うんうんと聞いてくれる。
それだけでその組織にいる安心感は高まります。
でも、まだ先があります。
聞くだけならダダですし、聞き上手の人なら誰でもできる。
子育て相談ルームにいるオバさんも、そんな感じ。(それはそれで大事です)
JPTは、提案が通るんです。
これが「話が通じている手応え」の正体だと私は思います。
何か要望や提案をすれば、それを否定されないばかりか、きちんと取り上げられて検討されます。
そしてそれが合理的であり、他の選択肢と比べて不都合が生じない、あるいは優れていると判断された場合、通っちゃいます。
冒頭の「昼礼は13:10からにしよう」という要望(提案)も、誰かが気軽に発言し、それで特に問題ないと判断されたので一瞬で変更になりました。
「みんなに優しくする」という意味ではない
これ、昨今の多様性推進まがいの現象にも見られるんですが、「誰も否定されない」というのと「誰の意見も否定されない」というのは違うんですよね。
意見に対する意見は、肯定であれ否定であれ自由にしていい。
でもそれが「自分という人間への否定」ではないことがわかっている。これが心理的安全性じゃないでしょうか。
否定的な発言を一切してはいけないなら、すごく窮屈です。
下手をすると、市民警察状態、そうでなければ無法地帯のようにもなりかねません。
お互いの存在を受け入れ、愛したうえで(←ちょっと表現が気持ち悪いですね、すいません)、
全員の知恵と力で仕事をいいものにしていくことが大事。
心理的安全性は、仕事を自由にする
JPTにいると思うのが、「仕事って自由やな」ということ。
もちろん、業務委託であるミッションパートナーよりも、従業員のほうが「縛り」は多いかもしれません。
でも、そういう意味ではないんです。
家庭の事情で業務遂行に無理が出そうなら、早めに共有する。
仕事のモチベーションが下がったら、とりあえず相談する。
いいこと思いついたら、とりあえず投稿する。
「いや、あんまいいことじゃなかったかも…」ってあとから思っても、別にかまへん。
前の私なら、相談する前にまず自分でなんとかしようとしたり、ブレーキをかけていたようなことを、どんどん共有しちゃいます。
社長の時間をもらってごめん! という気持ちもなくはないけれど、成川さんはたぶんそれが自分の仕事と思っている。はず。
note企画・運営をやっていて特に思うのが、企画や創作的なことって自由であることが本当に大事なんだなということ。
ノウハウを調べたり、他社事例に倣うことも時には有効だけれど、それではいつも二番煎じ。
心理的安全性って、何か新しいことをしようとしている組織にこそ、必要なのかもしれません。
ああ、今日も社員の皆さんのチャット投稿が尊い。
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