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第10回ミッション研修レポート「テクノロジーの力で不可能を可能にする」株式会社オリィ研究所様

私たちJPTは「障害の有無に関わらず、全ての人が対等に働ける社会の実現」をミッションに掲げています。

全社員が社会への視野を広げ、自社のミッションを身近に感じることを目的に開催している「ミッション研修」の第10回目を実施しました!

(執筆:JPTミッションパートナー mayuko) 


株式会社オリィ研究所とは?

第10回のミッション研修のテーマは「テクノロジーの力で不可能を可能にする」と題して、株式会社オリィ研究所様が運営する分身ロボットカフェ DAWN(東京都中央区)に伺い、カフェの中で実施しました。

オリィ研究所様は、主に移動困難者の方の社会参加を妨げている課題を克服するためのテクノロジープロダクトを開発・社会実装している企業です。テクノロジーによって「できない」を「できる」に変換し、社会そのものの可能性を拡張していくことを目指されています。

・会社HP https://orylab.com/

・分身ロボットカフェDAWN https://dawn2021.orylab.com/

日揮パラレルテクノロジーズは障害があることによって働くことに制限や困難さを抱えつつも社会参加を目指し、誰もが対等に働ける社会の実現を目指す特例子会社です。

移動困難者の方の社会参画への課題解決を目指しているオリィ研究所様の存在や事業は大変興味深いものだと思い、この度ミッション研修にお招き(今回はお伺い)させていただくことになりました。

社員同士の生の交流

いつもオンライン開催することも多いミッション研修ですが、今回は約1年ぶりにリアル開催となりました。この1年で社員数も増え、リアルで会うのが初めて同士という社員も多かったです。

JPTは全国採用で各地に社員がおり、関東圏内の方はもちろん、遠くは九州や四国、北陸地方から来る方もいました。また普段は主に1人1プロジェクトという働き方を採用しているなか、全社ミーティング以外では仕事で関わる機会も少なく、フルリモートという働き方である企業だからこそ、リアルの場を持てる機会というのはとても貴重な時間でした。

ミッション研修前日には、自己紹介の場・交流を目的としたコミュニケーション企画を本社で実施しました。新入社員を交えたいくつかのグループに分かれ、ビンゴ形式の自己紹介や、カードを使ってお互いの価値観を共有するゲームを楽しみました。ミッション研修本番前のいいウォーミングアップとなり、コミュニケーション企画後は、懇親会にて更に交流を深めることができました。

そして次の日は分身ロボットカフェDAWNにていよいよミッション研修です。

分身ロボットOriHimeとの交流

OriHimeとはオリィ研究所様が開発した分身ロボットです。

この場に参加できない、遠く離れた仲間に簡単に”来てもらう”事ができる
遠隔操作ロボット、それが「OriHime」です。
「職場に置いて、家や遠い場所にいる社員に参加してもらえる」
「学校に置いて、通学できない生徒が授業を受けたりクラスメイトと交流できる」
「手で持ち運べて、旅行や買い物、イベント、式典に仲間を呼べる」
まるで本当にそこにその人がいるような経験を提供します。
OriHimeは、距離も障害も昨日までの常識も乗り越えるための分身ロボットです。

オリィ研究所様HPより
配膳用のOriHimeロボット

研修はカフェでの食事から始まりました。
もちろんただ食事をするだけではありません。ここで体験できることはこちらの2つです。

・卓上にいるOriHimeの中にいるパイロットさんからの接客
・配膳OriHimeによる飲み物の提供


中に入っているパイロットさんは全国各地にいらっしゃり、身体に障害があったり、精神的に外に出るのが難しかったり、家族の介護等で外出が困難だったりする方々がシフト制で働いています。

私のテーブルのパイロットさんは、お子様の介護をしていらっしゃるお母様で外に出るのが難しいけれど、以前幼稚園などで働いていた経験を活かして接客のお仕事をしているとのことでした。
また、カフェだけでなく遊園地のレストラン受付や病院受付等のお仕事もされているということで、OriHimeというロボットを媒体に全国どこのお仕事も出来ることが魅力と仰ってました。

卓上接客用のOriHimeロボット


また今回、リアル参加が叶わなかった数名の社員の方にも特別にOriHimeロボットにオンライン上で入ってもらい、皆がいるカフェの場に参加してもらうという特別な体験もさせていただきました。

OriHimeロボットからの接客を受ける体験と、実際にOriHimeロボットの目線に立てる体験、両方ともJPT社員にとっては新たなテクノロジーやコンセプトとの出会いになったと感じます。

テクノロジーの可能性と社会課題への挑戦

その後、オリィ研究所の事業部長である高垣内文也様より、オリィ研究所様の事業及びOriHimeロボットについてご講演をいただきました。

またその講演を聞いた上で、社員同士で感じたことやJPTとの違いなどをディスカッションしてもらいました。

ディスカッションでは主に以下のようなことが話題にのぼり、いつもとは違う環境、リアルでの会話として熱い議論が交わされていました。

・OriHimeロボットの接客を受けて感じたこと
・同じITを使っている中でもオリィ研究所とJPTのアプローチの違い
・障害者の働き方と能力の活かし方
・OriHimeロボットやJPTのこれからの可能性

参加者からの研修後アンケートのお声を少し紹介します。

<参加者の研修を経ての気づきや発見>

・移動困難なパイロットたちがあれほど活き活きと働いていることに驚きで、それをテクノロジーが可能にしていることに、JPTの方向性は間違っていないと感じられた。

・ミッションを達成する”方法”にはいろんな選択があるんだと気づいた。方法ありきでなく、ミッションにどうつながるのかという視点を忘れてはいけない。

・パイロットさんが、お金ではなく、「働きがい」「やりがい」を重視していると言っており、最近読んだ本で、人間が生まれてから死ぬまでに一番大事な要素である「他者貢献」という言葉と一致して腹落ちした。

・パイロットさんとの会話はタイムラグが少なく、目の前でコミュニケーションをとっている新たな感覚を覚えた。またコミュニケーションに置ける身振り手振りが思っていた以上に重要なファクターであることを気づかされた。

・障がいの有無に関係なく対等に働くためには、大きく以下の二つの要素が必要だと思いました。
 ①技術的革新
  ハンディキャップを埋めるための環境や仕組み作り。
 ②社会的受容
  環境・仕組さえ整えれば、誰でも対等に働ける。

「技術的革新」に関しては現状である程度クリアされつつあり、近い将来に実現するのではないかと思っています。 「社会的受容」をもっと増やしていくことの方が重要なのだと感じました。

・身体的障害をもつ方々にとってはorihimeが最適、精神的障害をもつ方々にとってはJPTが最適など、障害をひとくくりにせず、それぞれの特性により雇用することが大切だと感じました。

・僕のように外で働くのが困難な方の働き方はPCを使ったオフィス業務(事務やIT関連)の延長や電話を使った作業(テレオペ?)しかないと勝手に思い込んでましたが、ロボットのオペレーターになって接客もできるよなと改めて思いました。

リアルの場で熱量のあるミッション研修が開催でき、今後の事業活動にもポジティブな影響をもたらせたら嬉しいと感じた次第です。

参加してくださった皆さま、当日まで開催にご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました!



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