職場で「ニューロダイバーシティ」を実現するには? イベント参加レポ
2022年12月21日(水)、グランフロント大阪で行われた一般社団法人チャレンジドLIFE様の5周年記念イベント第2弾『職場で「ニューロダイバーシティ」を実現するには?』に参加しました!
「合理的配慮」「ダイバーシティ&インクルージョン」「働き方改革」など、誰もが自分らしく働くために違いを認めあおうとする動きの中には様々なアプローチがあります。
そのひとつに、「ニューロダイバーシティ」という考え方があります。
聞いたことはあるかも? という程度の認識でしたが、今回のイベントで「多様性を認めるってとどのつまり何なの?」というモヤモヤがすっきりしたので、皆さんにも共有させていただきます。
(執筆:ミッションパートナー ちひろ)
ニューロダイバーシティは誰に恩恵があるの?
まず最初のプログラムは、臨床心理士、公認心理師、Neuro divercity at work 代表取締役という肩書きを持つ村中氏による講演でした。
そもそもニューロダイバーシティって何なんだろう? というところから詳しく解説がありました。
講演の中で私が特に「おお〜」と思ったのは、
人間なんだからだいたい同じでしょ、という発想で社会をつくるこれまでの方法(ニューロユニバーサリティ(神経普遍性))と、
人間なんだからひとりひとり違うはず、という発想で社会をつくるこれからの方法(ニューロダイバーシティ(神経多様性))の比較です。
これは個人的感想ですが、ヒトとアメーバを比較した場合、「人間はみんなだいたい同じ」という理屈も間違ってはいないように思います。
けれど人間同士が協力しあって暮らす社会を見た場合、人間はそれぞれ違っているという視点に立ったほうが、合理的なのかもしれません。
そして、ニューロダイバーシティは発達障害とセットで語られることも多いものの、私たち人類全員に恩恵がある考え方であることも学びました。
村中さんの講演は、本来もっと長いものだそうです。
いつかフルで聞いてみたいな〜と思いました。
「お客様は神様」
フレンチレストランの障害者雇用
次に登壇されたのは、ユニバーサルレストラン ル・クロのオーナーシェフである黒岩 功 氏。
フレンチ料理の世界は、「お客様は神様」という考え方が常識だそうです。
それゆえ、障害者雇用を積極的に進めようとする時には、お客さんに偏見を持たれてしまうかもしれないことが、とても怖かったといいます。
けれど、幅広く事業を展開する今では、「彼らのおかげでコロナを乗り切れた」と言えるまで、障害を持つ方が活躍されているそう。
困りごとはたくさんあるけれど、障害のある人もない人も、プライベートの困りごとを職場にすぐに相談できる雰囲気がある。
そして、できることに凸凹があっても、その人に合わせて仕事を作っていく方法を採っている。
この2点はまさにJPTの考え方と一致していて、飲食とITで業界は違えど、障害の有無に関係なく働くことはできるのだなと思いました。
「違う」人がいるからこそ、豊かに働ける
このほか、会場でもある株式会社オカムラ社員有志さんによるオフィス機器の紹介もありました。
目の前に人がいると集中できないので出社がダメと思いこんでいた私ですが、こんなオフィス製品のある会社なら大丈夫かも。
全国でショールーム見学もできるそうです。
以前、チャレンジドLIFEの代表 畠中さんが「自立とは、自分で選択できること」だとおっしゃていたのを覚えています。
障害があるために、仕事の選択肢が大幅に狭まってしまう現実が変わろうとしている。
飲食業界でも、IT業界でも、たぶんもっと他の業界でも。
本当の意味で誰もが対等に働ける社会では、障害者だけではなく、私たち全員が楽しく生き生きと働けるのかもしれない、と強く思いました。
今回は、成川さんが大阪会場で参加、私がオンライン参加でした。
3時間のボリューム満点なプログラムの中、成川さんが質問されている声が聞こえたりして、楽しく参加しました。
会場参加者には、クッキーのお土産もあったそうです。成川さん、お味はいかがでしたか?
このイベントは、理論の村中先生と実践のムッシュ(黒岩シェフ)のお話しを両方聞くことができ、実践者の一人としてとても大きな学びが得られました。
認知的多様性が当たり前にあることを認め、心理的安全性のある環境を作ることで、どんな人でも対等に働けるユニバーサルな社会を作ることができる。そう、確信することができました。
JPTもいよいよ3年目に突入しますが、これからもミッション実現に向け邁進します!
P.S. クッキー、とっても美味しかったです。次は社員と一緒にレストランの方も行きたいと思います。
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