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パパも時短取っていい。時短でキャリアをあきらめないためにできること

育休後の育児。パパだってもっと育児に携わりたい。でも周りが許してくれない。そんなパパへ、社長でも時短勤務している成川さんのお話から何かヒントがないか。
そういう思いからこのインタビュー企画ができました。

前回の記事では成川さんが時短で働いている理由や仕事術について伺っていきました。

今回は「パパも時短取っていい。時短でキャリアをあきらめないためにできること」と題して、管理職に多様性が生まれない理由や時短勤務でもキャリアをあきらめない方法をお伝えします。

▼全2記事へのリンク
社長でも時短できる!限られた時間で仕事を終わらせるコツ
・パパも時短取っていい。時短でキャリアをあきらめないためにできること(本記事)

(執筆:アンバサダー みか)

管理職に多様性が生まれない理由

――JPTは理由によらず時短ができるんですね。

そうです。そもそも時短は子育てしている人に限らなくていいと僕は思っています。日揮ホールディングスは子育て世代に対してすごく手厚い制度があるけれど、これは政府が少子化対策の一つとしてやろうとしていることとほとんど同じです。僕は企業が少子化対策をする必要はないと思っている。子育て世代だけを優遇する必要はないんですよ。企業は時短を誰でもとっていい制度にするべきです。JPTはそれをやっています。

――誰でも時短勤務を取得できれば、もっと働きやすい社会になりそうですね。

僕は管理職だけど時短を取っている。管理職でも時短はできることを身をもって証明しているつもりです。

社員23人抱えて、ボランティアもいて、業務委託もいて、役員もいて、そのマネジメントを担っています。時短を取りながらもできるんですよ。残業しないと管理職ができないなんていうことはないと思っています。

――政府も「女性版骨太の方針2023」でプライム企業の女性管理職を2030年に30%にするという方針を掲げました。投資家も管理職に多様性を生み出すよう圧力をかけているというような報道も見受けられます。

確かに管理職には向き不向きはあると思います。一生懸命残業しても管理職に合わない人もいる。管理職は向かないけど違う仕事ならもっと効率よくできるかもしれない。

マネジメントがダメだと組織全体がダメになるからものすごい損失です。向いている人が上にいるべきだと思います。

強調したいのは、向いているかどうかに時短勤務だから、女性だから、子育て中だからなどの属性は関係ないということです。マネジメントのセンスがあってみんなから慕われている人やこの人だったら一緒にやりたい、この人ならついていきたいっていう人がマネジメントをするべきです。何時間勤務しているかは関係ない。そういうメッセージを僕は発信しているつもりです。

元々すごくヨコシマなお金の理由で時短勤務にしましたが、大義はあります。だからみんな時短を取ったらいいんですよ。そしたら相当なインパクトですから、時間じゃなくて成果で評価する制度に変わるんじゃないかな。

時短勤務でキャリアをあきらめないためにできること

――「時短勤務をすると出世コースから外れる」とか「時短勤務はキャリアをあきらめなきゃならない」と思っている方々を成川さんはどう思われますか?

僕は当事者として大事にしている考え方があります。それは、「外向きに仕事をする」ということです。

僕の評価は市場が決めればいいと思っていて。例えば、僕を評価する上司の顔色を伺って仕事するぐらいなら、noteを書きます。上司向けに仕事をしていても上司と相性が悪ければ評価はされません。上司に好かれていても、年功序列などの理由で成果を出したとしても昇進しないときだってあります。でも市場の評価は良くも悪くもフェアです。力があれば評価されるし、なければ評価されない。

Employerbilityという言葉があります。「雇われる力」という意味です。雇われる力をつけるために仕事をした方がいいと思います。要は外が認める成果を出していく。

JPTでいうと、JPTのミッションに共感してくれる人がボランティアに集まってきてくれるというのがものすごい価値あることなんです。それは市場に評価されているということなのですごく嬉しいし、頑張ってよかったなって思います。それがあると多少評価が低くたってへこたれないし、最終的に自分を評価してくれるところに行けばいいかなと思います。

これは外に発信しろと言っているわけじゃない。外に発信するのも大事だけど、発信できない仕事もいっぱいありますよね。そういった人はちゃんと履歴書に書ける実績になるような仕事に集中する。転職エージェントにどんな履歴書・職務経歴書だったら強いかっていうのを聞けば、多分今の仕事のワンランク上に転職するための勝てる職務経歴を教えてくれると思うので、それを逆算して狙っていけばいいと思います。

実はそれって巡り巡って上司の評価につながっていくんですよ。だから時短勤務している間も、成果をちゃんと積み重ねることに集中するのでいいんじゃないかな。キャリアをあきらめる必要は全然ないですよ。

以上が成川さんへのインタビューでした。

成川さんはお子さんが小学校を卒業するまで時短勤務をしたいとおっしゃっていました。小学生のうちはまだ帰りが早いし、パパが相手をする方がいい場合もあるだろうと。
もし相手してくれなくなったらご飯でも作ってるそうです(笑)

仕事もあきらめたくないけど、家庭も蔑ろにしたくない。現在は子育て中のママに多い悩みですが、男性育休が浸透していくにつれ、パパの中にも同様の悩みを持つ方も出てくるのではないでしょうか。パパのコミュニティにはすでにそういったお悩みも出てきているそうです。

パパだって時短勤務取っていい。時短勤務してもキャリアをあきらめなくていい。成川さんのお話から、時短取得によるデメリットが大きければ転職を視野に入れるということだと、優秀な人材はどんどん流れていってしまいそうです。

政府は2023年度版「男女共同参画白書」で、男性は長時間労働してナンボが「昭和モデル」、時間によらず成果で評価されるのが「令和モデル」と言っています。(ものすごくざっくり言いましたが。)

「令和モデル」はJPTですでにやっています。そういった会社増えればパパも遠慮する事なく時短が取れ、ひいては管理職に多様性が生まれることに繋がるのではないでしょうか。



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