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コラム 健康階段のゲーミフィケーション

「階段とエスカレータ、普段どちらを利用しますか?」

この前の健康診断のアンケートの一つです。エスカレータと回答しつつ、ほんとは階段を使った方が健康的なのに、と思った経験は、皆さん有りますでしょうか?

私の利用する東急電鉄の大岡山駅は、駅の上が東急病院なこともあって健康ステーションと名付けられています。
そこにあるのが「健康階段」。上りの階段とエスカレータが並んでありますが、階段を上がりたくなる仕掛けが施させています。

「健康ステーション大岡山」
https://ii.tokyu.co.jp/comfort/170

ウェブページには、
健康階段・・・階段を毎日楽しく上っていただくために、3段に1つの健康応援メッセージを掲出しています。全段に消費エネルギーも明記しているので、自分がどれだけ運動したかがわかるようになっています。健康階段を上って日々の健康維持に努めましょう。

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ここの駅では、私はあえて階段を選ぶことが多いですし、気のせいか階段を上る他の方も多い様に思います。

ゲーミフィケーション6要素で分析してみましょう。

【能動的な参加】 階段かエスカレーターは自分で選べる。ストーリー性、3段ごとの次の標語が読みたい。上階についた時、エスカレーターの人よりちょっと優越感。
【称賛の演出】 標語でほめられる。例「ラクな道 選ばぬ自分に ごほうびを!」
【即時フィードバック】 階段に書かれた標語とカロリー表示。
【独自性の歓迎】 ?
【成長の可視化】 一段上れは-0.1kカロリー、一番上までで、-4.6kカロリー。
【達成可能な目標設定】 階段46段なので、上れない高さではない。

ゲーミフィケーション6要素中、5要素がちゃんと組み込まれているのです。

大事なポイントは、自分の意志でエレベーターより階段を選ばせること。それも恐怖心をあおるのではなく、自分の意志で階段を選ぶように仕向けることがゲーミフィケーションです。

都内では、他に大江戸線の代々木駅にもありました。

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あと、海外の有名な事例には、
Piano stairs-TheFunTheory.com があります。
・2009年にスウェーデン、ストックホルムのOdenplan駅での実験
・階段にピアノの音がでるように細工
・エスカレーターより階段を利用する人が増加
動画
https://www.youtube.com/watch?v=2lXh2n0aPyw

「健康のために階段を使いましょう」と張り紙などで正論を提案するよりも、「楽しい」「おもしろそう」が人の行動を変えることを示しています。

皆さんも、通勤の行き帰りで面白い仕掛けを見つけてみるのは如何でしょう。(終わり)


#jgamifa #gamification #ゲーミフィケーション
#日本ゲーミフィケーション協会 #健康階段 #大岡山駅
執筆:岸本 好弘(日本ゲーミフィケーション協会 代表賢者Lv98)
https://jgamifa.jp/

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