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大学でのゲーミフィケーション活用~リアル謎解きゲームで図書館を知る! 日本ゲーミフィケーション見聞録vol5

企業や小中学校と比べても、ゲーミフィケーション活用の事例がもっとも少ないのが大学ではないかと思っています。その数少ない事例を見つけたので取材してきました。

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訪問したのは、茨城県水戸市にある常磐大学の「TOKIWAゲーミフィケーション研究会」。教員3名と職員2名がタッグを組んで、「ゲームを利用して、学校での学びや生活をもっと楽しくする」活動を行っています。

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対応して頂いたのは、主催者の寺島 哲平先生(人間科学部コミュニケーション学科専任講師 写真右)と、宮崎雅幸さん(情報メディアセンター職員 写真左)。

きっかけは、2014年に新任教員向けガイダンス・プログラムに、リアル謎解きゲームを導入したこと。新任教員はミッションに従って学内の関係部署を移動しながら、経験を通して必要な知識を学ぶ。出されたミッションは「学生を呼び出すための掲示を出す」「立替払いと出張書類を作成する」など。

それが上手くいったので、次に、同年に学生向け「図書館の使い方を知ってもらう」リアル謎解きイベント「Libardry(リバードリィ)」を開催しました。「うちの図書館は地下1階から3階まで4フロアあって、ダンジョンみたいなので面白いかと思って」が発案の動機だそうです。
「希望図書を申請せよ」「文献を見つけ出せ」などのミッションを経験することで、知って欲しい図書館の使い方を学ばせる。「一度経験してみることの意義」、その導入と促進のためにゲーミフィケーションが大事なことが検証されました。

より詳しく知りたい方は、こちら↓↓
大学資源の活用に向けたゲーミフィケーションの実践
https://www.tokiwa.ac.jp/tokiwa/publication/human02/pdf/ningen33_1.pdf
49-64ページに詳細に。
TOKIWAゲーミフィケーション研究会
http://libardry.blogspot.com/

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「Libardry」その後、学生も巻き込んでオープンキャンパスなどでも開催されて好評だった。それらの成果を学会に発表したところ、他学からも興味があったとのこと。しかし、課題はリアルイベントの場合は継続性で、今は途絶えてしまった。

最近の活動は、「図書館をテーマに交流しよう」という考えから、カードゲームの開発やアプリの開発を行っています。理由は、リアルイベントより数多くの学生が参加出来たり、遠方の学生にも参加しもらえる。
図書館ガイダンス リバードリィ(Libardry app)
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.libardry&hl=ja

これからの目標は、ゲーミフィケーションを導入した教材開発や授業改善を行っていきたいとのこと。学生がより楽しく能動的に学べる授業作りが水戸から発信されることに期待しています。


#jgamifa #gamification #ゲーミフィケーション
執筆:岸本 好弘(日本ゲーミフィケーション協会 賢者Lv98)
https://jgamifa.jp/



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