B013 階段ファイルを使う(1)

カードを「知的生産」に使う方法について書いてきました。先にはまたそれについていろいろ考察しようと思うのですが、ここからは一旦それから離れ、B-TAOを通常の記録メディアとして使う場合のユニークなアイデアについて述べてみます。

我々の身の回りには様々な、「性格が同じで、保管しておかなければならない」データがあります。一番卑近な例は知人の住所。これらは誰でもデータベースの形にして保管しています。ほとんどの人が必ず持っているのは、スマホの電話帳でしょう。

スマホやパソコンは膨大な容量があり、大きなデータベースを楽々と構築できます。だが、実際に使ってみると、これが意外に不便。それは、それらが大量のデータ数を保管することには長けていても、「項目量が少なく、各項目がバラバラで多様な内容を持っている」データには、意外に使いにくいということです。また、このところその使いにくさに徐々に気付かれてきているのですが、デジタルデータベースは、上書きすると過去のデータはなくなってしまいます。しかし、時としてそれより以前の記録が欲しいときがありませんか?

既存の、一般的なデジタルデータベースでは、過去のデータを並行して保管しておくことはできません。そしてこれを既存のデータベースで無理に実現しようとすると、それだけで結構なルールを考え、覚えておかねばなりません。これでは本末転倒です。また、そういうことに便利なデータベースが欲しいと言って、自分でプログラミングするのは、ものすごくコスパが悪いでしよう。このことはつい見落とされているだけで、あらためて気づいてみると、自分の身の回りには、「データ数が少なく、各データの内容がばらばらな」データグループがたくさんあるのです。

例えば住所録一つとっても、親戚の、知人の、親しい友人の、取引先の、データを考えると、書いておきたいことはかなり違うはずで、近しい人の項目にはたくさんのことを書き込みたいし、そうでもない人は単に連絡先だけ、それに、その人のことを「誰だったっけ」と忘れそうだから、記録した経緯を書いておきたいと思います。こんな時、B-TAOはちょっと便利に使うことが出来ます。

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