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子育て中の話あれこれ②宅配を使い始めたワケと子どもを連れてのお買い物事情


あれはいつの頃だったか。

長男が幼稚園、二男と娘がまだ在宅していた時だろうか。

その頃はまだ私の親とは同居しておらず、実家から車で10分ぐらいの距離に住んでいた。まだ40代だった母が運転してちょくちょく来ては買い物に連れて行ってくれたり実家で休ませてくれたり今日は泊まると言えば翌日も送ってくれたりして、嫁に行ったんだか時々夫のもとへ子ども連れで行ってるんだかよくわからない生活をしていた(笑)。

ある時生協で、お店に入った途端3人の子どもたちがてんでんばらばらに、見事に放射状に違う方向へと走り出そうとした(笑)。

当然だが2本しかない右手と左手で咄嗟に二男と一番下の娘の首根っこを掴んで暴走を阻止し、すり抜けるようにまんまと走り出した長男に「お菓子売り場にいなさーい」と叫んでなんとか買い物を済ませたが、こんな状況では落ち着いて買い物など難しい、とそれがきっかけで生協の宅配を頼むこととなった。何年続けたのだろう。子どもたちも少しずつ落ち着き、買い物に行っても放射状に走り出すことはなくなって、宅配をやめた。

その後毎日の買い物に二男と娘がついて来ていた時期があった。6年生になっていた二男は、なぜかカートを押して消える。仕方なく「まったく、どこ行っちゃったのかしら‼︎」とイライラしながら少しずつ重くなる買い物カゴを持って歩いていると、遥か前方からカートを押しながら嬉々として走ってくる我が息子の姿が。

「母さ〜ん‼︎
今日、肉が半額♬

って主婦かオレはー⁉︎」

なに自分につっこんでんだよ。早くカートを返せ。カゴが重いのだ。

しかし。この時の二男のことがなぜか今でも忘れられずに私の中で鮮明な記憶として残っている。お肉の半額セールに主婦のように喜んでいた二男は、高校生になってすぐにアルバイトを始めた。安い時給でコツコツとお金を貯め、2年間の専門学校の学費を全部自分の稼ぎでまかない、卒業した。高校から専門学校の頃は、いろんなドラッグストアのカップ麺やペットボトル飲料の底値を知り尽くしていて、うっかり「これ安かったよ♬」などと言おうものなら

「甘い。◯◯では××円だよ」

という徹底した主婦っぷりだった。完敗。結婚した今はどうなのだろう。


日々の食材の買い物すら落ち着いて出来なかった頃が懐かしく、今となっては夢だったのかとさえ思うほどに遠くまで来てしまった。小さな子どもを連れて、がんばっているお母さんたちを見ると

「今は大変かも知れないけど。あっという間だからね、がんばってね」

と言いたい。子どもたちが小さい頃、思う存分一緒にいてベタベタさせてもらえた私は、上手く子離れができたと自分では思っている。


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