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ラーメンと戦争の話

 「ぼくがラーメンをたべてるとき」という絵本を読んだことはあるだろうか。長谷川義史氏(いいからシリーズとか)が書いた絵本である。ざっくり内容を説明すると、ぼくが家でラーメンを食べているときに、他の子供たちはどうしているのか、ということを描いたものである。児童労働や飢餓を直接的に描いているものだ。


 あまりこういう非人道的な話とかは、教科書から消えてきていると聞くが、果たしてこれは正しいのだろうか。誰もが知っている「ちいちゃんのかげおくり」とかを、小学生で読まなかった未来を想像することはできない(なお「ちいちゃんのかげおくり」は現在も掲載されているが、戦争教材は減少の一途を辿っている)。


 話はずれたが、この世界で戦争が発生していることは既知だが、その戦争のある世界と、この国の世界は繋がっている。もっと言うならば同じ世界である。ちょうど先ほど、一般人が大量にいるとされている、製鉄所についにロシア軍が攻め入ったという報道を目にした。率直な感想を言うならば、なんと幼稚な世界ではないかと感じた。


 戦争は、小学1年生のけんかを国家ぐるみで、殺し合いまでをしながらするものだと解釈している。ただ唯一違うのは、けんかを止める「先生」がいないことだ。小学1年生ならば、殴り合いになったところで先生の仲裁が入る。でも、戦争は殺し合いをやっても仲裁に入ることはない。国連がいるだろうという意見があるがそれは違う。「強制的に」仲裁をすることができないからだ。このように戦争は、一度はじまってしまえば、止めることが困難である。


 このように幼稚な世界に私たちは生きている。そのことをいい加減自覚しなければいけないと感じる自分がここにいる。ぼくがラーメンを食べてるときに、隣のうーーーんと隣では、殺し合いをしている。いつかぼくがラーメンを食べてるときに、誰もがラーメンを食べている(もちろんラーメンである必要はない)世界が来ることを願っている。そうなるようにしなければならない。

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