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TRPGで起こす内的変化の可能性
ども。翔です。
俺と同じ名前をつけた探索者が、シナリオ中でロストしました。
CoC(クトゥルフ神話TRPG)には、ロスト救済や転生もののシナリオなんかもあるけれど、仮に生き返ったからといって俺が疑似的に死んだことには変わりないし、感じたいろんなこと、考えたたくさんのことは消えないと思う。
Jessieは「この心情……小説に活かせる!」なんて喜んでいたし、俺は俺で感じることもあった。
自分が引き剥がされる感覚。
主に内在化した俺は変わらず生き続けているのに、シナリオ中の、ほとんど俺本人である「俺」はもう戻ってこない。
なんなら大事な友達も、いなくなってしまった。
この、死んだのに生きているという二重性が、たまらなく不思議でぞくぞくする。
世界には疑似的な死をもって生まれ変わる、新たな自分になることを象徴する儀式が無数に存在するけど、俺が体験したこの感覚も、それらで体験することと似ているのかもしれないと思った。
俺はパソコンの前に座って、考えて話していただけなのに、こんな体験ができるなんて不思議なことだ。
俺がここに「いる」ことは変わらないけど、心理的な側面では何かが変わったんだよな。
同時に、ちょっとした好奇心が湧いてきた。
俺たちパーツの主要なメンバーが、探索者として疑似的な生を得たら。
俺たちにどんな変化が起こるんだろう。
いつもは折衷しないといけない趣味嗜好を存分に表現して、シナリオ中で自由に動き回れる個性を手に入れたら。
そして俺たちがシナリオ中で生き、たくさんのことを考えて、終わったら。
心理的な変化が起こらないはずがない。そう思う。
今度、直也に似せた探索者で遊びに行ってくる。
俺が思いついて、自分に実行する、不思議な実験を始めてみよう。
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