自見はなこ議員と難民の若者たちの日本での活躍機会について意見交換をしました!
先日、自見はなこ議員を訪問し、日本に来ている難民の人たちの活躍機会創出の重要性をお伝えさせていただきました。
「出入国管理業務の適正運用を支援する議連」の事務局次長もされている自見議員にお伝えしたのは、難民認定率が低い日本でも、多様なセクター(難民当事者・支援団体、民間企業、大学、国や行政)との連携により、難民認定を待つだけではない手段を作り出して行けるということ。
そもそも・・・のところから少し説明できたらなと思います。
日本も加盟している難民条約というものがあるのですが、自力でその国までたどり着き、「難民として認定してもらいたい」と申請した人をいざ認定するかどうかは、最終的には各政府の決定次第となっています。
島国の日本に難民って来るの?という質問もよくありますが、はい、紛争や迫害から逃れてたどり着く人たちは日本にも来ています。
しかし、コロナ禍の影響によって、今年と昨年は入国できた外国人の数がそもそもぐんと減っています。難民申請の数も減っています。
こうして、日本にたどり着き、難民申請した人たちは、申請後平均4年4ヶ月もの間、ひたすら結果を待ち続けることになります。実際には、もっと長い間待っている人たちも大勢います。
その間、彼らが持っているのは「特定活動」という在留資格です。
簡単にいうと難民申請中で待っている間、滞在できるための在留資格。
半年ごとに更新が必要です。(だからとても不安定。)
※難民申請をする段階で、正規の在留資格を持っていた人は、特定活動という在留資格を付与されて、正規滞在になるのですが、申請の段階で正規の在留資格を持っていない人や空港にたどり着いた際に申請をした人たちの多くは在留資格を得ることもできません。
ただ、この在留管理と就労許可(8ヶ月後から得られる)がある人であっても安定した仕事には就きづらく、彼ら自身が「サバイバルジョブ」とも呼ぶ、とにかく翌月の現金が尽きないためのバイトで生活を繋ぎ続けることも。お弁当工場や夜間の工事現場の警備員、解体など様々な派遣を繰り返し文字通りサバイバルする人たち。
そして、この長い道のりの先にある"難民認定"というゴールは年間数十人という厳しい現実の中で、心身ともにボロボロになって行きます。
そこでWELgeeは、経験や専門性、逆境パッションをもつ難民申請者たちが、日本企業での正規の職に就くことで在留資格を変更できる仕組み作りに取り組んできました。
このルートは、ひたすら難民認定を受け身で待つだけではなく、自分の意欲と経験を活かして「難民」以外の道を切り開くことを可能にします。
ちなみに条件さえ揃えば、在留資格の変更は運用で可能なことは事例からわかっています。
ただこの運用が近年厳しくなる傾向もあります。
世界でも様々な事例があるように、難民としてやってきた人たちが、ホスト社会の成長の力となり活躍する可能性が実は日本にもあります。
見落とされていた、日本にすでに暮らす存在がいます。
国連の「難民に関するグローバルコンパクト」でも注目されたComplementary Pathwayでは、難民以外の方法でも柔軟に世界各国が母国を逃れた人を受け入れて行ける方法が提案され、世界中で試行錯誤されています。
とは言っても、日本での彼らの就活は立ちはだかる壁が大きいです。
そこで、2018年からスタートした「JobCopass」では、経験のあるキャリアコーディネーターたちが、難民の若者たちのキャリアに伴走するプログラムを作ってきました。
難民人材のポテンシャルが活きる企業、そして長期的な企業の挑戦に彼らの存在が活かされる、win-winな出会いが生まれた後には、在留資格の安定化というステップがあります。お伝えしたように、「特定活動=難民申請中」の在留資格はとても不安定。難民認定が叶わなかった場合でも祖国へは帰れない彼らにとっては、全く未来の見えない在留資格なのです。
これまで、10件のマッチングが生まれ、それぞれの現場での活躍事例も生まれてきました。難民の人の挑戦はもちろんですが、企業の経営者さんや担当者さんの熱い想いや共感が、これを可能にしてきました。
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まだまだ前例が少ないですが、難民当事者・支援団体だけではなく、民間企業の連携、国や行政との連携により、難民認定を待つだけではない道を作り出す方法の模索について、自見議員もその重要性を認識してくださり、さまざまなご質問もいただきました。
具体的な活躍事例が出てくることで、少しずつ難民申請者たちの躍進を応援してくださる方々との繋がりが生まれてきます。
いつもWELgeeと共に様々なチャレンジを共に生み出してくださってる皆さん、ありがとうございます!
ご関心のある方、ぜひご連絡ください。
NPO法人WELgee代表 渡部カンコロンゴ清花
ここでいただいたサポートは、入国管理局に収容されている方々に面会で会いに行くときの交通費に使わせていただきます。ありがとうございます。