「動いているけどどこにも向かわない」ものと「進んでいるけど何かを目指していない」もの

 まだ自分でも未整理なことなのだけど。

 昨日(2022年1月14日)新聞を眺めていてポーンと飛び込んできた一文。

 「地球は動いているけど、どこにも向かっていない。」

 独立研究者 森田 真生さんの寄稿です。紙面の4分の3くらいを使った長い文章のタイトルも書いた人の名前も見ないうちに、真ん中より少し上の方にあったこの一文がポーンと目に飛び込んできた。

〜季節が移り変わるのは地球が動いているから。その季節が繰り返すのは地球が同じところに戻ってくるから。ある意味、日常とは堂々巡りをしているようなもの。
 その中で自分が支えられているものの手触りはいつも少しずつ違う。〜

 何か日常見ているものに新鮮な感覚を持てなくなっていることに気づいた朝に、この一文を目にしたことは、きっと何か意味があるのだろうな。

 ふと、「時間」はどうなのだろうと思う。時間はひたすら前に進む。どこかを目指しているわけではなくて、ただただ前に進む。

 この「時間」と地球の「動き」が重なり合うとどうなるのだろう。

 地球だって、同じところを回っているように見えながら実はほんの少しずつずれていて、何億年とかもう想像のつかない先には全然違ったところにいたりして。

 全く同じ瞬間は二度とこないのだから、いつも新鮮な気持ちでその時を見るなんて偉そうなことを言いながら、何となく昨日も見たからまあいいやと思ってしまう自分。だからだめなんだと言う前に、ちょっとだけ遥かなものに目を向けてみようかな。

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