テラスハウス出演者に対する誹謗中傷のニュースに感じたテレビ番組の演出の恐ろしさ

めちゃくちゃ前に下書きしていたものなので少し前の話になりますが、よければ見てください


テラスハウスに出演していたプロレスラーの木村花さんが亡くなった。誹謗中傷を受けての自殺が原因だと言われている。


勉強不足ではずかしいが、このニュースを聞くまで彼女のことを知らなかった。が。彼女が亡くなってからのSNSでの人々の動きは誰から見ても大きかった。

彼女を批判した人間を批判する人、番組を批判する人、番組出演者を批判する人。これまでの誹謗中傷の数々を訴えると明らかにした有名人たち。法律で規制すべきという声をたくさん見かけた。ついには政治家までもが動き出した。


これらを受けて私が感じたのは、演出の力とその恐ろしさだ。


テラスハウスがきっかけで考えるようになったのだが、そのテラスハウスの視聴者ではなかったので、別の番組を例に挙げて考えを深めていく。


テレビ朝日で放送されている長寿バラエティ番組、ロンドンハーツ。

パンサー尾形さんのドッキリを例に挙げたい。


2019年に二度、尾形さんは奥さんにどれだけ嫉妬深いのか?というドッキリが行われた。

放送後は、SNSに「モラハラ夫」というレッテルを張られて、批判の声が多数。目も当てられないほどの誹謗中傷。暴言の数々。なぜなら彼は「奥さんを傷つけるモラハラ夫」だから。


それから約一年後。

パンサーを一人増やして四人で活動するとなったら尾形さんはどうするのか?というドッキリが行われた。

4人組にして「コヨーテ」に改名。最初は乗り気でなかった尾形さんも新メンバーのモッくんに愛着を持ち始め、ネタバラシのときには涙ぐむほどだった。

放送後のTwitterでは尾形さんを擁護する声がすごく多かった。「感動した」「尾形かわいい」「かわいそうだ」などなど、尾形さんへの肯定的な意見が相次いだ。


同じ人物でも見せ方によって評価は一変する。

演出の力の恐ろしさだ。出演者の見せ方を変えるだけで視聴者の受け取り方、感じ方、評価、好感度、すべてが変わる。
これはすごいことだと思う。
スタッフの意図で(意図的でない場合もあるだろうが)出演者の人生を変えてしまうことができる。

制作サイドはこのことを自覚しないといけないと思う。自分たちの構成でだれかを傷つけるかもしれない、嫌な気持ちになるかもしれない、イメージが下がることで仕事をなくしてしまうかもしれない、果てには死に追い詰めてしまうかもしれない。

演出はそれほどに恐ろしいことなのだから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?