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HUNTER×HUNTERのアニメ(1999年)と原作の違い、アニオリ・改変について語る

※本記事にはHUNTER×HUNTER及びそのアニメ版のネタバレが含まれます※
(2023.1.28現在本誌掲載のみの部分のネタバレは我慢したので褒めてください)

ハンタの旧アニDVD手に入れました!!
先に言われそうなことを言っておこう。

今更!??!??!?

はい。2022年のクリスマスプレゼントで貰いました!
あと原作もやっと全部手元に揃えました(小声)。

……なので今回は、座右に置いた原作との比較をメインに旧ハンタの話をしていきたいと思います。
本記事ではヨークシンまで
(クールに比較と補足だけをしてもみたかったけど語りたすぎて無理だった人です)

別途アニメ化(←新アニと呼ばれる方)したためか配信や再販・再放送の道が断たれてしまっている現状、オタクの語りがてら少しでも書き残して、語り継ぎたい。名作なので。

……あと、一次ソースへの道が断たれてると嘘が流布しやすいんですよねぇ。『いかがでしたか』系の一部ではほぼ原作に忠実とか大嘘書いてるし、匿名ちゃんたちもたまにわざと嘘書く子おるし……。
なので、実際のものを見ながら書かれた長文記事があってもいいだろって意味でもがんばっちゃいました。

ちなみにわたしの一次ソース・グッズ所持事情は以下です
持ってる:ハンタ全巻、旧アニ全巻、サントラ1と3、太陽は夜も輝く、ミュージカル1
持ってた:キャラクターズブック、おはよう。、ハンターズガイド

前置き:旧ハンタとわたし

※長いので飛ばしていいよ

わたしは中一のときからフジ版こと旧ハンタこと1999年に制作されたアニメ・ハンター×ハンター(※原作のタイトル表記はアルファベット、このアニメ版のTVシリーズはカタカナ表記)のファンで、スカパー(アニマックス)で何度も何度も再放送されていたのを録画したり、OVAをレンタルしてきたりして何度も何度も何度も何度も見ていたんですが大人になってからは見る手段もなく、定期的に見たくなっては転がっていました(切り抜きとか見ては悶えていたホントはダメだけど)。
そして今年のクリスマス、やっと再会! はしゃいでおります!
(※海外版BOX見かけたときも購入迷ったんですけど、スタッフロールじっくり見たくて日本語版探すことにしてた)

元の持ち主さん(たち)が特典等もかなりそのままつけてくださったのでそれはまた別途自慢できたらするとして、本当に思い入れ深いアニメです。
本当に色々な影響を受けてきたし、進歩がないだけかもしれないけどゴン見てると女子中学生になってしまう。

もちろん原作『HUNTER×HUNTER』も好きです。おもしれえので。
まあただ原作に関しては簡単にいうと年季の入ったクソニワカです。すみません!
最近になってやっと全巻揃えるまで原作は何度か読んでてでも未所持~くらいのファン続けつつも掲載本誌出たら買う(……ってつもりだったんですが揃えて読み返したところ33巻と35~7巻は何話か飛ばしたままだった……どおりで……)みたいな感じだったので……。

前置き2:新ハンタのこと

全く触れないのも不自然かもしれないので先に言及しておくと、コメ欄とかで新ハンタ勧めるとかはやめてほしい。
蟻編以降を見たい気持ちはあり何度か挑戦しているのだが、如何せん監督が嫌いで……(詳しく言うと長いのですけど、相性的には天敵にあたる。ネウロはアニメ化してないからな)やっぱり作る人(その中心に立つ人)の感覚って作品に出ちゃうから、キツい。これはもう仕方ないと思ってる。

ちな、全部好きでこそHUNTERファンでしょ♡ みたいな意見は全面的に否定してる。
何を思い何に怒り何を好み何を求めるのか、それは念だけでなくその人自身を形作るので、そういう大事な部分を、その人が好きな物を人質にして折れさせようとするのは違うと思う。

なんならわたしが「うわあ本当に“HUNTER×HUNTER過激派”なんだあ」って思ったのは新旧どっちもアニメ認めない頑固者のパターンだったりもする。

原作との違い(※蛇足あり)

やっと本題!!!
実際の違い・当時の風潮等から、主に改変部分について色々書いていきます。

上にも書いた通りとりあえずヨークシンまでなんですが、理由は、全部書くとしんどいし正直OVAは後ろになるにつれ、予算……ってなるしスタッフもかなり入れ替わるから。
ただ今回はヨークシンまでは、監督さんとタイトル表記が変わってからのOVAの部分も含めて書きます。

※わたしも当時子供だった(本放送時アニメ版ゴンのみっつ下)ので、当時の風潮等についての言及はちょいうろ覚えだったりネット参考だったりするので間違えてたら指摘たのんます。

まず先に言うと、アニオリはめちゃめちゃ多いです。
色々理由はあるんでしょうがまずストックがあまりない段階でのアニメ化ってのはでかいでしょう。
連載開始から一年半で放送日迎えてるので(1998年3月連載開始、1999年10月放送開始)。

ゴンの設定の違い

原作と違う設定が多いです。
いきなりぶちかましてくる昔のアニメのストロングスタイル。

上でストックの問題も上げましたが、そもそもあの年代、『○○をアニメ化するぞ』というより『アニメ版の○○を作りあげるぞ』という気風が強かった気がする。

あ、でも第1話でカイトと出会っています。カイトとの交流はむしろ原作より描写を増やしていて、原作では示唆のみだった親キツネグマの埋葬も実際の描写が少しある。
(この続きとしての蟻編アニメ、見たかったなぁ……)

●ゴン、12歳
そしてハンター試験も12歳から受けられる試験とされています。

●ゴンの母親がミトの姉(体が弱く死去)
「母親に謎はなく、父だけが実は生きておりどこかにいる」という設定。
ゴンにとってのミトさんが叔母になっており、少し関係が単純化されている。
あとこれは原作で関係が判明する前にミトさんの台詞を描いてしまったからだと思うんですが、ゴンのひいおばあちゃんもおばあちゃんになってます。

●ゴン→ジンの最初の呼び方が「父さん」
里帰りのときからジンって呼び始めるので、最終的に原作の呼び方に合流。
VSハンゾーの「父さんに会いに行くんだ」の言い方、作画演出劇伴諸々含めてめちゃくちゃよかった(感想)。
↓の変更要素とも関わりある改変かなと思ってます。

●全体的に『よい子』感増し
『目上の人は基本的にはさん付け(仲良くなったら呼び捨てもある)』『人の名前をよく聞き、よく呼ぶ』『ありがとうをよく言うし、元気にさようならと挨拶する』などですね。
見てる印象だと、原作にもあった部分を膨らませつつ子供に真似させたい言動に寄せてる感じ。多くの子供が見ていた頃の夕方アニメだなーって。子供に向けてる。

これも印象だけど、原作と比べるとアニメの方が少しミトちゃんと近い感じもする。お母さん子っていうか。
叔母の改変の影響もあるのかな。
小さいときのゴンが嘘をつく場面でミトさんの顔を見ない(ミトさんは原作と同じく嘘をつくときにゴンの顔を見ない)辺りなんか似た者親子。
よい子感からも母親のしつけを強く感じる。

●ゴンの家がおもしれー
樹と一体になっている家めちゃくちゃ好き(ただの感想)。
あと、ゴンの家は酒屋兼雑貨屋を経営している設定。

●『人を巻き込んで味方にしてしまう』要素を三段活用
ハンゾー戦(原作通り)の他に二回描かれます。章またいでるのと、『キャラ性を強めている』という要素かなと思ったのでここに書く。
二度目は天空闘技場のヒソカ戦。気づけば「ゴン」コールが起き、ヒソカにもハンゾー戦のときのことや周りを味方につけてしまう性質を言及される。
三度目はヨークシンの下見市で木造蔵に難癖つけられたとき。ゴンがその場でおじさんに質問しはじめ(原作ママだと説明台詞が続きすぎるからってのもあると思う)、出品者なのにグイグイ聞いちゃうゴンに周りの空気が少し緩む。

序盤の違い

一個一個挙げていくとキリがないので、印象に残っているところから。

●旅立ちがしっとり
第1話はカイトとの出会いや釣りの他、見送る側のミトさんの視点強めで描かれており、『子供が旅立つ話』としての側面が強く出ている。
その上初期EDでは島でゴンを想っているミトさんが流れる。

……そして『子供が冒険に出ている感』が強いお陰で第4次試験のゴンの描写が重い。しかもこのアニメ、ゴンがやられたからだを引きずって木のうろで過ごした時間を真正面から描いている(原作だと1ページで想像に任されるところを、第24話Aパート全体を使って回想を交えつつ苦しみ悩む)。

●2話初登場時レオリオのキャラがぶれている
レオリオがお腹をすかせておさかなを盗む。
これは旧ア二に軸足があるファンのわたしでも「それどうかなあ?」って改変。2話はアニメ版のよくないとこ出てるな~という感じが結構する。ブレが大きいというか。
次回予告でも「ぼくらは~」ってあらすじ言って「面白いよ」で締めてる頃だし(最初期次回予告のみの言い回し)。

●2話のゴンry
密猟の結果捕えられていた動物をとりあえず逃がす。
ざ、雑~~って思った。後の話でカムリが山帰っちゃう展開といい、環境破壊とか取りざたされだしての年数がやや浅めだった時代の雑な回帰願望が出ちゃってる気がする。
でも『小さかったキツネグマのコンタ(※)をお腹に乗せて昼寝するゴン→大きくなったコンタのお腹に乗って昼寝するゴン』の絵面は可愛かったです。
(※原作だとコンですが、アニメでは少し違います。ゴンとの音の混同を避けたんかなぁと思ってる)

●トンパの罠が大幅改変され、レオリオの死んだ友人(顔の描写はなし)が描かれる
このアニメではトンパの罠がジュースではなく、試験の罠を利用したものになっています。
サトツさんに先導される道に分岐点があり、反対側のいい匂いがする方に行くと『惑わし杉』にトラウマを抉る幻覚を見せられる。トンパはニコルとレオリオをそこへ連れていく……というのがトンパの罠になってます。
レオリオの掘り下げが主で、幻覚の中で死んだ友人・ピエトロ(アニメ設定/ある程度大人の姿)と対話し追い詰められていくシーンが、不気味に明るい海辺の街並みと共に描かれている。
最後はキルアが家から持ってきた小型爆弾で解決してしまうのが豪快。

これは賛も否も聞くやつですね。
良演出が多いんですが、レオリオが体力デバフされて見えるのとか、止まったり引き返したりしているのにサトツさんに追いつくんだ!? とか、瑕疵と呼べる点も割とあるので納得の賛否両論。

わたしは賛の側です。
レオリオを追い詰める内容の幻覚だったはずが、最後には「なれよ。立派な医者にな」と言われて終わるのが、レオリオと友達との本来の関係を感じさせてニクい。
序盤を膨らませたために登場が遅くなったキルアの名乗りも、満を持してという感じで印象づけられている。

●クルタ族の描写
これは意図がある改変でも何かのミスでもなく、『当時出ていた僅かな情報から推測して描いた結果、のちに原作で判明した設定と違ってしまった』という感じ。
惑わし杉に見せられる幻覚の中に馬の脚やいななきが出てきたり、後述の軍艦島のエピソードでクルタの難破船が出てきたりする。
瞳が碧眼なのは同じ事情なのかアレンジなのか微妙なところ(表紙絵でカラーは既出、本編ではまだ言及なしの頃)。王蟲がモデルって意味ではだいたいあってる(?)。

●アニタさん
ジャンプアニメ名物(?)オリジナルキャラエピソード。
ゾル家に恨みがあって、2次試験に落ちたのに密航してくる女の子のお話。
よい子か悪い子かわからない振る舞いのキルアを掘り下げる話にもなってる。

●第三次試験エクストラ(軍艦島)
軍艦が半分埋まった島にトンデモ規模の嵐が迫り、受験生たちだけで脱出する、3話掛けたアニオリ。
完全に劇場版。
コメディパートからシリアスパートまで、3話使ってがっつり描かれており、かなり面白い(やだ、全部感想になっちゃう……)。
ちょっと急に若干ジャンル変わったな感も否めないが、それ+クオリティが高すぎて笑えてくること、ひっくるめて劇場版。
確か、作者とのお話で漫画で描けなかった部分を~みたいなの(うろおぼえごめん)がキャラクターズブックに書いてあったはず。
特にそれぞれの受験者の別の面が見れて満足感が高い。コメディもシリアスも。射撃のスパーさんイケメン美女だ……。
きびしいハンター試験なので脱落者もちゃんと出る(その分トリックタワーの合格者を増やして整合性を取っている)。
ここでライバルとの協調をも求められ、直後に第4次試験でプレートの奪い合いをさせられる……試験の構成が鬼畜

この試験でリーダーを務めたハンゾーとサブリーダーを務めたクラピカは、脱出後『左手で握手している』。
……これをキャラクターズブックの監督インタビューで知ったときは衝撃だった。協力はしたけど試験中、という距離感だから左手なのだと。
勿論気づかなくてもお話の筋はちゃんとわかるし、左だと気づいた視聴者も心境に迫れるとは限らない。なのに意図してきちんと描いてる。
おとなのひとってそこまで考えてわたしたちが見るもの作ってるんだって圧倒されたよキッズだったので。
(わたしが古橋一浩という監督のこと今もどこか慕っているというか、信頼しているのはそういうとこが大きいかも。前述の第4次試験のゴンを時間を掛けて描くことにした話もインタビューにあったんだけどそれも含めて、あの人は子供だったあたしたちを侮るようなことはしなかったし安易にわかってくれるだろうと寄りかかることもなかったので)

ちなみに軍艦島アニオリ、ポックルとポンズがめちゃくちゃ良いコンビに描かれていて(通信機器を見たりエンジン修理したりする役回り)、蟻編での悲劇もここからきているのでは……という無根拠なウワサがある。
影薄いキャラよりは読者の印象に残っているキャラを組ませた上で殺した方がおもしれーので、自分はそういう意味ではその説もありうるかなあと思ってます。実際のところはインタビューや単行本で話題に出てない以上なんもわからんので事実は冨樫のみ知る

二十四人の命を背負った行動に責任感から恐怖を感じるポックルに、自分も一緒に背負うと行動で示すポンズ……本当に超超良かった……(感想)。

一点だけ残念だった点を挙げるとすれば、軍艦島が挟まったせいでヒソヒソの怪我の治りが異様に遅くなってしまったことですね……。怪我したのが第3次試験なのに第4次試験で好血蝶が……。
そこに上手い改変があればわたしの中で100点越えでした。

●寿司のギャグを盛り、最終試験前にもギャグを盛る
こまごまとしたアニオリが多いので改変としていちいち言及すると色々大変なのだが、この二つは特にがっつり。
寿司の試験で妙なオシャ料理出すキルア、ぶん投げるメンチ、実は同じ料理を作って待機していたので列を抜けてしょげるヒソカ。
最終試験前、ボドロさんのそれっぽい推測による『最終試験は筆記試験』説に衝撃を受ける皆(トランプタワーを崩すヒソカw)、勉強したりしなかったりするポックルとレオリオとハンゾー。そして喧嘩になってうんこ帽子呼ばわりされるポックル。

しっとりも強めですが、こういうコメディも盛ってくるアニメでしたね。
(それ含めて原作序盤のドライな持ち味とはまた違った感じ)

●何かと探検するゴンとキルア
飛行船に乗っては探検して(原作通り)コックピットまで入ってつまみ出され(アニオリ)、軍艦島については探検して……と、見たことないところに行ったらとりあえず探検!
ゾル家にキルをお迎えに行く道中も、ゴンはレオリオを付き合わせて列車内の探検してきた様子。わんぱく。
軍艦島では二人で釣りをするシーンもあります。

●めっちゃ細かい話します
もっと色々あっただろって言われるかもしれませんし色々あったんですが、ハンター試験のプレートをつけたばかりのゴンが、つけたばかりのプレートの角度を指でちょいっと直す描写がさりげなーくあって、そのあどけなさと人間臭さがとても愛おしいです。
常に動きがあってもおかしくない映像作品ならではのさりげなさ。
(そして次の回のアバンではこの仕種を『プレートをつける』動作に変更してある。どの時点でプレートをもらったのかをあらすじで教えるための変更だろうね)

実はあまり好きではない部分

まああるさ。これでも一応は原作ファンでもあるし(風上くらいには置いてほしい程度に)。
全部が全部良いと思っているわけではないのに褒めてばっかりになるのもあれなので(上記でも2話とか挙げたし他でも言及は挟むが)まとめて挙げておく。

●クラピカ押し
人気出そうないけめんだったからか、中性的だったのでヒロイン枠だったのか……伝聞や噂は色々聞くけど……まあともかく推されてました。
事情はわたしにはわからないけど、ヨークシン以外のとこでのクラピカ押しには見ていて違和感あるとこもあったし、わたしはあんま好きじゃなかった(一秒でも多くゴンを見てたいのにーといった乙女心がなかったと言ったら嘘になるが)。
女の子っぽく見えるとこが多かったのも「???」だったなぁ(そう見えた部分には、単にクラピカが潔癖なだけのとこもあるだろうけど)。

('A`)ソノーマーマーデイイー
OVAでスタッフ少し変わったあとのやつ。ED。
本当にこんな感じ('A`)のクラピカの一枚絵が出て来る。これはむしろ好きと言ってもいいかもしれないwwww(※自分でもパロったりするくらい好き)
当時は中坊だったので「このクラピカ変じゃない?」と言う母に「く、苦しんでる顔なんだよ」と必死に弁明していたが、申し訳ないけどやっぱ面白い顔だよな! 当人苦しそうだけどさ!
今回貰ったDVDにはシリアルナンバー入りの('A`)ソノーマーマーデイイーが入っていたんだが、この顔(と団長)にシリアルナンバー入れられても面白いだけだぞ……面白いからいいか。
グッズまで取っておいてくれた元の持ち主にも大感謝(よりによってこの段で言うな/でもホントに感謝。アニメ本編だけじゃなくヨーヨーとかリスキーダイスとかバブルホースとかG・Iの指輪とかもお目にかかれるとか夢みたい)。

●天空闘技場の障害・欠損カット
新人狙いのトリオが五体満足で麻痺等も残ってなさそう。当時は障害描写への風当たりが強く描けなかったのだと聞いたが、無念は無念である……。
それから、カストロ戦大幅カットも。欠損がきびしかったと伝え聞いています……。カットの仕方やカットされたなりの演出は制約の中上手いことやってくれたと思うけどやっぱり無念。
(首ちょんぱ腕ちょんぱ含め、変えたり、画面に工夫して直接は描かなかったりとTVシリーズでは一貫しており、酒鬼薔薇聖斗事件から二年しか経っていなかったことからも放送コード的にちょんぱや欠損を“描けなかった”説は信憑性が高い。障害も規制以外の理由は可能性がないのでそうかと)

●フェイタンのちっちゃい『つ』
アニメでは言ってる。
聞き取りやすさを取ったのかなぁと推測しているんですけど、言わなくても聞き取りイケたんじゃないかなぁとぼくは思うので『っ』がないの聞いてみたかたなぁ。

●エリザそっちじゃない
エリザそっちじゃない問題(※原作だとウェーブヘアの方の侍女がエリザなのだが、OVAでクローズアップされた際前髪ある方がエリザになっている)。大人になって気づいた。
クローズアップの仕方はいいだけに惜しい。

●ちょっとだけG・Iの話
ヨークシンまでじゃないんかいごめん!
29日訂正:TV版では釣り竿家に置いてってたと思うんだけどスタッフ変わってるうちにまた持ってる……? ……というような話をこの段でしてたんですが、間違いでした。クラピカ二刀流と混ざってたかもしれん。ごめんなさい。
……ただ釣り竿にはジンのお下がりっていうアニオリ設定があるので、なあなあでなくすのには違和感あったなぁと。

中盤の違い

※だんだん感想含有率上がってる

ゾル家編はあまり改変していたイメージがなかったのだが、見返したらちゃんとあった。
天空闘技場は記憶通りにぎやか。

●試しの門を開くまで
修行パートや細々した交流は勿論、修行途中のレオリオが通用口の扉で力試しをしようとして(思ったより扉が軽くて)敷地内に向けて転んでしまい、ゴンが思わず囮になり、シークアントさんも助けようとしてくれるがピンチ、最後は奇跡的にミケを呼ぶ指笛で助かるというアニオリがある。
ミケは一回の方が怖かった気はするが、『半分無意識に駆け出してしまった』ゴンの作画の演技がすごく好きだし、ヤキが回ってるシークアントさん好き。
プロハンターが当たり前に念を使うことと後の選挙編にシークアントさんが出てきてプロだとはっきりしたことを考えるとシークアントさんもうちょい強そうでもよかったかも(あーでも原作序盤キャラにも言えるか)。

●カナリアの線引きとステッキ
回想シーンにてキルがカナリアちゃんに「友達になってよ」と言いに来て、断られて去っていく回想があるというのは原作通り。
アニメではその際に「これやるよ」と言っていた髑髏を置いて行き、それがカナリアステッキの丸部分の中身として使われている。
そして、線。
アニメ版ではこのエピソード自体を『カナリアから線を引いてしまっていた話』として組み直しており、ゴンに越えるなと言う線もカナリア自らが引くし、キルアが落としたスケボー(アニオリ)の周りにも境界線を引いてあったり、幼少キルアが置いていった髑髏は地面に引かれた線を越えた位置に落とされていたりする。
あとお見送りのときにゴトーさんに促されてスケボーを返そうとするカナリアちゃんと「いいんだ。それはカナリアが持ってろよ」って言うキルア坊ちゃんのアニオリがある。

大変暖かくてお気に入りのアニオリ。
ただ、カナリアと対峙するゴンは原作より怖い(心を抉りに来てる感じが)。石門?を壊さず優しく線を踏んで語りかけるんですけどね。

●キルたちのママ(※)→ゼノさんの呼び方
原作:お義父様(おとうさま)
アニメ:おじいさま
子供のいる家の家族や親戚がお互いのことを『子供から見た立場の名称』で呼ぶケースって結構多いんですが(それを子供の前限定にしてるかもう習慣化しちゃうかは家と人による)、アニメ版では子供から見た立場の名称で呼ぶママの設定になっているみたい。
所感としては、小さい子が混乱しづらいのはこっちかなぁ? って感じ。
(※一応ハンターズガイドだと名前キキョウちゃんなんですが、ハンターズガイドの信憑性を思うと最近呼びづらい……)

●天空闘技場のエレベーターガール
エレベーターガールのお姉さんにいちいち余計なこと言ってボコられるキルア。纏があってもそれで油断してボコられる。
やっぱりコメディは盛る傾向。ここすき。
「食らえ! エレガ・アトミックギガトン!」

ちょっと脱線するが、コメディでいうならゴンとキルの喧嘩シーンなども微笑ましい。子供の喧嘩で残像を出すな(いいぞもっとやれ)。

●キルアの悩み
殺し屋として育ったキルが、自分は心源流を学んでもいいのかと葛藤するエピソードが挟まります。念の扱いについてはよくも悪くもアニオリっぽさが混ざりますが、ウイング先生が優しく話を聞いて導きます。夕陽も美しい。

●闘技場エピソードの順番入れ替え
原作:洗礼→療養→ズシ誘拐→雑魚お片付け→合格宣言→ヒソカ戦→バイバイ天空闘技場
アニメ:洗礼→療養→ヒソカ戦→(一度休戦するよう言いつけられたあとで)ズシ誘拐→雑魚お片付け→合格宣言→バイバイ天空闘技場

細かいつじつま合わせとかはされているんですが、まあ結構大胆な改変なので欠損カット含めやっぱ否の意見もけっこう見ますね。
こまごました部分はわからないんですが、合格宣言を最後にされる構成の理由としては、天空闘技場まででアニメ版最終話になる可能性があったと聞いたことがある(ソースのない伝聞だけど)ので、それでかなぁと勝手に思ってます。
そうでなくても、ひとつの区切りとして美しく描くというだけの理由でも納得しちゃうレベルでした。
というのも、合格宣言がめっっっっっっっちゃ叙情的に描かれているんです。
夕陽の美しさ、ウイング先生の言葉、響く「押忍」……まさに卒業といった風でして。これを最終回にしたいなら合格宣言を最後にできるよう組み直すのは頷ける。
卒業宣言だけでなく、原作ではビデオを見たときに言っていた「何に怒り~」から始まる一連すべての名言も加筆の上ここに持ってきています。
天空闘技場での修行の集大成として描いているんですね。

(5/31追記:ソースないっていってたけど、サントラ2買ったら帯に『BGM完結編』って書いてあったのでマジバナのようです)

●オーラの色
これ以降もだけど。
色をつけられるアニメならではの脚色。
オーラに色があります。同じ人でもその時々で変わることもある。
天空闘技場編では、ズシが初めて凝をする場面でウイング先生が「私のオーラが見えますか?」「色は?」と聞くなど、カラーの媒体であることをめいっぱい活かしてるなあという感じ。
目の凝の描き方も原作と違い、瞳の中でオーラの色がゆらめく。

●また細かいとこですが
ウイング先生の壁破壊のシーンを四大行の掛け軸越しに行う(原作だと壁に何もない)アニオリ、紙が無傷なのでメメタァって感じで好き。
『ヒソカVSカストロ戦を録画したのは操作系の念能力者』という設定追加により、陰使った念まで録画されていることにもう一段説得力を足しているのも面白い。
原作と矛盾が発生しかねない諸刃の剣でもアニメ版シナリオとしての説得力のためにばしばし装備していくスタイル。
レオリオが医学から念に辿り着いたっぽい示唆もこっそり入ってます(勉強してるレオリオが積み上げた本の中に『医術体系―念・燃―』という背表紙のものがある)。

演出・背景・カメラワーク等

改変・アニオリというよりプラスアルファというか、演出(※狭義のアニメ用語じゃなく一般的意味合い)として差し込まれている要素も実は結構多いです。

●アニマックス勢は親の顔より見たトリックタワー入場シーン
あまりにかっこよく描かれていたからか、アニマックス放送時のハンター×ハンターのCMで死ぬほど使われていた場面。
これは見たことない人一度でいいから見てほしい。4人が一斉にトリックタワーの入口に入るためにジャンプするシーンなんですが、カメラが回る。4人の周りを。
あと前後のカメラの寄り引きやBGMとの合わせもカッコイイし、緊張の次の緩和も気持ちいい。
他にもアニマックス勢親の顔より見てるシーンはあるんですけど、一番インパクトあったのはやっぱコレですよ。

てかトリックタワー入場以外にもカメラをよく動かしているのでビビる(そこまで盛り上げるシーンじゃなくても動くし戦闘シーンはえぐい動き)。
CG上からなぞるとかなかった時代のアニメでこういうの見ると畏怖を感じる。

●バトルシーンの動き補間
たとえば原作でも避けに避けてた武闘独楽のシーン、柔軟で機敏なゴンの動きが更に細かく補間されており、これぞ『アニメ化』という感じ。
ほかにもゴンVSハンゾー、クラピカが銃弾を受け止める際の動き等、戦闘はがっつり作りこんでいる物が多い。
特に激しい命の取り合いは凝っていて、ヨークシンの戦闘シーンは重さがある。必見。

●瞳やガラスなどへの映り込み
ハンゾーの頭への映り込みはギャグとしてw
瞳なら、窓の光、焚き火、PCの画面など、ハイライトの形や位置や色が変わる程度のものから、対峙者の顔や傷口の断面を映す具体的なものまで。
他なら、受付のアクリル板への反射を利用して受付嬢とゴンキルの表情を同時に描くなんて小技もありました。
ウイング先生の眼鏡への映り込みも多用されていますね。
ノストラード邸ではグランドピアノへの歪んだ映り込みまで描かれていました。…………え? これ、手描き…………地上波………………え、こわ…………。

●天気や時間帯
夕陽のシーンを印象的に描くことが多いです(いんたーねっとで誰かが言ってたところによると、放送時間が夕方だったから?だとか。一次ソース知らんので違ったらごめん)。もちろん、朝の輝きや、日が沈んで電灯が順番に灯るシーンとかも美しい。
改変している部分もありまして、第4次試験でヒソカのプレートを取るシーンを夜のうちにしてたのが印象強い。
原作でも夜だった部分も原作だと夜明けの後だった部分もヒソヒソマジでこわかった……。

●くじら島の家のウインドチャイム
ウインドチャイムで合ってる?
窓辺でさらさら鳴る音が、くじら島の家と関連付けられて印象的です。

●自然音が多い
というか↑もだけど、音響が全体的にガッツリ演出と関わってんだな。
一部効果音には時代の匂いも感じるが(好きだけど)。
基本、BGMがないシーンでは環境音鳴ってる。オンオフ含めてBGMにもこだわりを感じる。

あと音じゃないけどついでに、自然の感じといえば場面の明るさで瞳孔の描き方がかなり違う(作監さんによっても大きく違うけど)のもあんまり見ないので面白いです。

●楽器の演奏演出
センリツさんによるピアノ曲の演奏(音楽素材販売サイトにある『パノラマ』、『白い朝』)が劇伴として流れたり、ダルツォルネさんが弾くクラシック楽曲『英雄ポロネーズ』に乗せて採用試験が描かれたりといった凝り方。
クロロがネオンの念を盗むシーン前後でも、ホールではストリングスで静かに演奏されるOP曲『太陽は夜も輝く』が流れ、お茶してるお店ではピアノ(販売素材の『無邪気な恋』)が流れている。
お洒落だしわくわくする。

中盤~ヨークシンの違い

くじら島と、それからいんたーねっつでもめっちゃ評判のよいヨークシンシティ編。
力の入りようがヤバい。ヨークシンだけでもレンタルとかで見てほしい(あと軍艦島)
今回はそういう記事なのでほぼ原作との違いメインで挙げてますが、原作通りのとこも全般ヤバいので。音響や演出はずっと良いし、作画も美しい回が多い。

ここまでもそうだったんですけど、ここからはマジで褒めまくりながらになってしまうゴメン。

●ヨークシン前日譚
クラピカ修行編をじっくりやり(一部絵面がおたんび?な気がしてわたしは気恥ずかしかったが)、雨の中の列車でセンリツと相席するクラピカも描かれています(同じ回でやる)。
列車のアニオリがとても雰囲気出てて大好きです(普通に感想)。相席したセンリツの鞄の荷棚への上げ下ろしを手伝ったり、ライセンス狙いの請負人を最小限の威嚇で追い払ったりする格好いいクラピカが出てきます。
全体的にアニメのセンリツさんは原作よりも少しだけお話し好きな性格かも。
修行編は「命を 賭ける!」(心臓に鎖が巻き付く)と、川で朽ちてる二刀流の刀のカット、それから森にいる蜘蛛を使った演出が特にカッコよかった。

●くじら島編オリジナルエピソード
原作通りの帰郷の際、コンタの子供が密猟者に傷つけられて……というエピソードがあります。
キルの元殺し屋としての葛藤が強めな本作×ミトさんの姉が病弱で若くして亡くなっているアニメ版設定+良くも悪くもアニオリっぽい念の用法。って感じのお話。
アニオリの積み上げが効いた優しい話です。

(2/3追記)もう少し具体的に書くと……
キルアは虫の息でもう助からなそうなコンタの子を殺そうとしますが、ゴンが念で活性化させるアイディアを出して二人で救います。
殺ししか教わって来なかった→念を教わってきたじゃない!
と、学んでいいか悩んだこともあった心源流の念法による成功体験をキルアに与える筋書きになっている。

それ以外の部分でも、ミトさんに髪を切ってもらうゴンとキルなど、ミトさんとの交流が多く描かれます。気が抜けすぎて居眠りするキルアも……。
ご飯に呼ばれてるのに生返事しまくってたゴンとキルアが、とうとう部屋まで呼びに来たミトさんとの会話の後に「何の用?」って聞いてめちゃめちゃ怒られるシーンとかあって微笑ましいw
(よりによってシカトしてるしてないの話でミトちゃんつついてるので……まあ怒るわさ……)

時間取ってしっかり描いているので、ミトさんとキルアの間柄の変化もいいダシきいてる。
初対面「キルアくんね。ゴンの叔母のミトです」→滞在後「キルアも書くのよ(手紙を)」

●千耳会斡旋師
(※天空闘技場編から何度かに分けて登場)
ここもこだわりを感じるアニオリ描写。
最初訪ねたときのクラピカ目線では斡旋師のお姉さんの念を一切描かない思い切りの良さ!(原作では読者には見えてる)
念を身につけてからの回想で薄ら浮かばせる気の利かせ方!(もう褒めちゃう)

それから、仕事紹介後の千耳会のお姉さんがクラピカを呼び止めて、「斡旋師としてじゃなくて、あたし個人として」と前置きして忠告の言葉を掛けるシーンがすごくいいです。完全アニオリ。

「念を使える者には、時間は充分すぎるくらいあるわ。急ぐことも焦ることもないの。
チャンスは必ず巡ってくる。その時までプロとして、確実な仕事をして信頼を得るのが一番の近道なのよ。
……覚えておいて、損はないわ。
あなたみたいな人、何人も見てきたから」

ハンター×ハンター 48話「クラピカ×黒い眼×最初の仕事」(脚本:十川誠志)
※上記はアニメから聞き取り書き起こしてます

これが、気怠げだけど柔らかい話し方で、とても優しい目で語られ、クラピカも表情を緩めて静かに黙礼をする。
お姉さんの台詞にはこれまでの歳月の重みを感じます。
(松島晃作監回の柔らかい輪郭で描かれる微笑みも相俟ってかなり心に残っていて、わたしは千耳会のお姉さんが大好きです。役者さんは尾小平志津香って人みたい)

●ノストラード組(トチーノ、ヴェーゼ、イワレンコフ、ダルツォルネ)の死に際
皆ちょっとorかなりカッコよくされている。試験編からだが、ここでも脇役の活躍をビシバシ推している。
といっても負け試合はちゃんと負ける。トチーノも一言台詞が加わるくらい。でも「ボスの占いはよく当たるぜ」と言って散るマフィア組員、ちょっとカッコイイじゃん。
イワレンコフも占いの顧客が会場にいないと気づいたりヴェーゼを庇ったりするし、ヴェーゼはキャラデザの都合か作劇の都合かヒール脱がない(><;;)のだが、代わりに観葉植物の鉢に手掛かりとしてバングルを遺して死ぬ。
ダルツォルネさんは死に際以前からかなりアニメナイズされてて、ピアノ弾けるし、死地に送り込まねばならなかった部下が死んだときには血が出るほど拳を握りしめるし、神字の彫られた刀を使う際には事前に瞑想で力を高めるし、ウボォーの肩の傷口(の纏のほつれ)を足がかりに数ミリ刃を進めるし、フィンクスの一撃では死なず、ウボォーのクソデカ大声のせいで耳から血を流しながらも部下が逃げるための時間稼ぎをしてから死ぬ(意趣返しとして肩に刀を刺された死体がクソ格好良い)。
ダルツォルネさんはかなり情が深い性格にキャラ変しているので、原作の功を急いているように評されちゃうダルツォルネさんが可愛いんだよ! ってヒトは悪い意味で気になるかも。

●ダウト
原作でもちらっとシャルたちがやってたダウトがもうちょっと描かれたり(旅団のフランクな遣り取りはいくつか追加されてます)、ネオンちゃんもダウトで遊んでいたり……更にはパパの虚言にボソッと「ダウト」(センリツにだけ聞こえる)。
こういうちょっとしたところを膨らませた改変はちょこちょこあるアニメですね。

●クルタ族の祈り&殺しの重さ
原作進むと言語の壁があることが明確なので言語が変わってないの不思議な感じになっちゃうのですが、クラピカが小さな声でクルタに祈りを捧げるような詩(?)を口にするシーンが二度あります。
(追:ただアニメでは彼のモノローグ一人称もほぼ『私』に統一だし言語の壁はあると仮定した上で意図的になかったことにしてる可能性もある)
一度目はウボォーと戦う前、そして二度目はウボォーを殺した後に追い詰められたように唱えています。つらい。
クラピカ、人を一人殺した事実に原作よりも傷ついていまして……やつれるだけじゃなくゲロ吐いて帰ってくるし……クラピカ殺し向いてない描写がめちゃくちゃに強い。

●嫉妬豚キャンセル
最後まで放送に乗せていい台詞かどうかっていうと怒られそうだから途中で殴られても仕方ないね。

●増えるレオリオの出番
ヨークシンシティ編の途中で最終話を迎えてしまったTVシリーズ、おそらく主役4人を揃えるため、原作では居なかったシーンでもレオリオが出ます。
(打ち切りの事情:有名な話ですが原作に追いついてしまったため)
死体はフェイクだと知らないまま公園で会うシーンにもレオリオがいる。最終話なので。
ここのレオリオくんちょっとキザ。近くにいるのにクラピカに電話をします。

ヨークシン終盤には逆に話をまとめるためのオミットもあります。

●向かうなら
↑で書いた『追いついてしまった』に関連して。
最後の方もうカツカツで本誌掲載時の詩の誤植がアニメ脚本に反映されてしまうレベルだったようで。
TVシリーズでは『向かうなら束』になってます。まあ束って言われたら集団かと思うしなぁ……。
ちなみにこれについては一次ソースは見てないもの細かく記録とかつけてる個人サイトでも拝見したので恐らく間違いない。

(5/31追記:Twitterに実物の写真を上げてくれた方がいたので無事ソース確認しました。放送スケジュールを見ても、誤植の修正が済んだ単行本の数日前に放送されていた話だったので、傍から見ても頭が痛い案件……。)

●唯一無二のオ・ト・コ❤ そ れ がァ ボクのターゲット!
ここからOVA……というかいきなりOVA1最終話の改変。
OVA一期(ヨークシンシティ編)の最終話という区切りだからか、団長とデートできると思っていたヒソカのシーンに色々追加されて盛り上がりどころとして据えられています。
(狂気シーンでびみょーにおかまキャラぽい仕種混ざるのは気に入らんけど表情の狂気と腰振りはめちゃくちゃ面白い)
あとクロロからジャッジメントチェーンのことを聞かされても一度はクロロに仕掛けようとする。でも本当に能力がないのだとわかって、すんごく寂しそうな顔で諦めてトランプを散らす。
仕掛けようとする際、一枚トランプを飛ばしたあと油断せず次の一枚を出しておくところが好きです。

●パクと子猫
原作では「ミャー」のコマのみの交流だった子猫を抱いて暫く歩くパク。
子猫に案内された猫の集会(旅団のように個性的な猫たち)のボス猫が黒猫だったり、回想シーンだったりと、クロロを想う描写が増えている。ここでも夜と夕焼けが印象的に描かれます。
「お帰り。仲間のところへ」というモノローグのときのどこか吹っ切れたようなパクの表情はなんとも言えません。
解釈違いさえ怖くなければパク好きはOVA1必見。沢山パクが見れる。

●「仲間だからだよ」
ここで一旦の最終話を迎えるため、原作ではサザンピースのオークション会場で明かされるゴンとキルアの言葉が先に描かれ、アニオリでパクの穏やかになる表情が見られます。

●ジャッジメントチェーン
メモリーボムを撃ったあとのパクノダに迫る鎖の描写。
一瞬で死ぬのではなく、鎖の音がして、闇の中から鎖が浮かび上がってきて……と、時間をかけて描かれます。
パクの「信じて受け止めてくれる?」の微笑みはこのアニメでは見れない(撃ち終わったあとに安堵の表情になる)んですが、この描写のために必要だったんだろうと思う。
ウボォーのときと違い時間の猶予が少しあるのはわたしは術者との距離的な問題かなーと思ってたけどどうなんだろうね。

改変の妙(“受け”の丁寧さの話)

褒めます(断言)。
それぞれ編で言及してなかったり言及してたりするいくつかの改変を例に。

このアニメ、ひとつ改変したらその改変によって影響が出る部分もちゃんと変えてるんです。

今「当たり前だろ」って思った方います?
わたしも昔見ていたときは当たり前のことだと思っていましたし、物語の基本だとは思います。
ただ、近年アニメを見ているとこれができていない(小ミス程度でなくマジでできていない)アニメに出くわすことがあるので……そして自分でやろうとしてもやっぱりむずかしかったりするので、出来ていないのが当たり前になったときのためにも「このアニメはかなり出来てたぜ!」と伝えたい。

(ちなみにぼくが見た中で一番酷かったのはアニメ虚構推理の1話。ヒロインの『たらふく』発言をカットしておいてヒーローが「君の言葉を借りるなら」とつけて『たらふく』という表現を使うのはそのまま、という改変ミスがあった。他はよかったのに。『11歳のとき』を借りた設定に変更って説も見たけど『11歳』は借りるような表現でもねえし……)

いくつかの例

具体例をいくつか挙げていきましょう。
どちらかというと補間じゃね? みたいなのも挙げちゃってますが。

●ゴンの釣り竿がジンの使っていたものだというアニオリ
→最終試験で釣り竿を使わなかった理由として『父さんが使っていたものだから最終試験では力を借りたくない』という説明(原作では特に説明なく使用していない)。

●クラピカとセンリツが先に電車で乗り合わせるアニオリ
→「また会ったわね」「前の色の方が好きだったのに(※カラーコンタクトの有無)」という反応の他、採用試験の際も面識がある様子にしっかり言及される。
(ちなみにセンリツが言い、クラピカが心の中で反芻する「旅は道連れ」は4話でレオリオが言ってる)

●天空闘技場でのゴンVSヒソカ戦を観戦したマチ
→ヨークシンで旅団のアジトに連れて来られるシーンの後で、マチがヒソカに「顔見知りよね」とよそよそしい態度に言及します。
ヨークシンのシーンが出てきてしまった時点で観戦していた改変自体にはヒヤッとしますが、それはそれとしてフォローも入っている。

●1話で原作と違い一人で長い川を下って港に向かったゴン
→帰省回でもキルアと二人でかなり歩いて家に到着する。くじら島のスケール感とゴンの家の立地が一貫している。

●原作より若干良い子のゴン&軍艦島での全員協力
→第4次試験でヒソカからプレートを奪ったゴンへのゲレタさんの評価、「さっきは仲間を助けることに拘ってチャンスを逃したが、僅かな時間でその甘さを乗り越えた」。
レオリオ・クラピカ(友人たち)は助けようと考え躊躇して、アゴン(軍艦島があるので知り合いくらいにはなっているはず)の命の危機については特に考えなかった落差へのフォローになっています。
(※引用が長めになってたので脚本家メモ追記:23話 十川誠志)

●4次試験、ゴンが与えられたプレートを取得していいのか悩み続けるアニオリ&レオリオが洞穴に単身で行く際にこれはオレの試験なんだと主張する改変
→ゴンがポンズのプレートをちゃっかり奪うことはせず、レオリオにあとは任せたよと言って先に立ち去って自分とヒソカのプレートを拾いに駆けて行く。
これは同じエピソード内での出来事なのですが、繋がり細かいので一応挙げとく。どっちの時系列のための改変か審議の余地あるけどしっかり繋げて描いているのは確か。
(草むらに置いたままのプレートを拾われなかったのは僥倖か盲点か……)

●軍艦島で全員が協力したアニオリ
→4次試験の洞穴で原作より友好的なポンズ&ポンズのプレートをこっそり奪う際、ちょっと気が進まなそうにしてクラピカにつつかれてやっと奪うレオリオ。
(ほか、全員お互いに面識がある者同士の反応をしています)

……
という感じ(他にもある)(丁度4次試験見ながら書いた下りなのバレバレだね)。
改変が多いアニメにも関わらず、「自然な改変が多かった」と言う旧アニメ版ファンが多いのはこういった神経の張り巡らせ方をしているからというのもあるでしょう(あとは登場人物をよく見ていると思う)。
少なくともアニメの作劇からは浮いてない改変が殆どです。

細かいツッコミどころは言えますけどね。
序盤のゴンが『マジュウ』って自分から口にしてしまったせいで、よくわかってないのにテキトーに『マジュウ』言っておく性格になっている(そんなにテキトーだったかなあ)とか、
ハンゾーがゴンに、ヒソカからプレートを奪ったときに使った釣り竿を最終試験では使わない理由を問う場面についても、そんな話ハンゾーにもしたのか?とか(解釈によるけど若干妙よね。実は見てたのかな)。

サトツさん×アニオリ×連続パス

さて、受けの丁寧さの話だと外せない連続パスの話をしましょう。
単に好きなシーンでもあるので上手くまとまらなかったらすみません。

最終試験後のサトツさんとの会話シーンにはアニオリの追加台詞が多めです。
そしてそこに着地するまでに、アニオリや改変で二回のパスが繋がれています。

12話アニオリで、アニタさんが連れてかれるときゴンが「また来年受けなよ、ハンター試験。それで、本当のブラックリストハンターになればいいと思う」と励ます
→26話、4次試験の後クラピカの前で泣くゴンのシーンの追加台詞で、クラピカがゴンの『ハンターになればいい』という言を借りて「その無念さを、悔しさを晴らしたいのなら、ハンターになればいい。お前が、言っていた言葉だ」とゴンを励ます
→29話、試験後のサトツさんに「大事なのは常にこれから」と諭され「仲間にも同じ意味の言葉を言われたのに、オレわかってなかったみたいだ」とゴンが気づく

アニオリキャラであるアニタにゴン自身が掛けた言葉から積み重ねた描写が、最終試験後の場面に着地するという構成です。

(※「」の台詞は本編から。脚本は12話、26話 山口亮太、29話 岸間信明)

そこで更にサトツさんからの言葉が掛けられます。

「最初に話した通り物事にはそれに適した機があります。機が塾さねば、何事も真に理解することはできません。知ることは出来てもね」

ハンター×ハンター 29話「合格!×失格?×試験終了」(脚本:岸間信明)
※上記はアニメから聞き取り書き起こしてます

(この台詞のあとの「真の友人というのは天賦の素質と同じく得難いものです」も大好きです)

言われたときにわからないことだってある、それは当然のことだと説いてくれているんですね。

アニメのゴンは、この“適した機”という話、そして現に「大事なのは常にこれから」だと真に理解したのが今だったという事実+原作同様のサトツさんの仕事の話を聞いてカードを受け取ります。
原作と比べて、ゴンに納得するための経験・助言・時間をたっぷり与えている。
サクッと進むべき週刊連載と、じっくり放送するアニメ番組の違いが出ているようでとても面白い。

それはそうとこのシーンのサトツさんの台詞は単純に沁みる。
原作の台詞とオリジナルの台詞を馴染ませてひとつのやりとりとしてふくらませているのがまた素晴らしい。
特に引用符で囲った台詞は、実際、本当にそうだと感じることが多い言葉です。事前に知ることはできても、そのときにならなければ理解はできないことがあまりに多い。
わたしはこの台詞もあってサトツさんのことが大好きになりました。勿論原作サトツさんも好きだけどね。

おまけ:音楽とキャラデザの話。

さて、比較・改変の話はそろそろキリがないので、それ以外で語りたかったところももう少し(ここまで我慢できてたとは言わんけど更に別途)。

劇伴の話

このアニメ、特に劇伴や演出まわりは全部大好きなんですが、特に劇伴が神すぎるんだよ。佐橋神すごい……。
大地の力強い伊吹を感じる楽曲、情熱たぎるブラスのフレーズ、都会のオシャ曲、緊迫の戦闘曲……サントラだから当たり前かもしれないけど色んな表情がある。
定番の名曲は色々ある(メインテーマ『ハンター×ハンターのテーマ』アレンジ各種、軽快な『無邪気な挑戦者~ゴンのテーマ~』、切なげな『魂魄のエレジー~クラピカのテーマ~』、次回予告を盛り上げる『正義の怒り』等等マジで色々ある)のだが、個人的にやや外したところから挙げると『呪師(のろんじ)』がクールで好き。ジャングルを感じるパーカスのみの編成で劇伴の主張を抑えたまま緊迫したシーンを適度にドキドキさせてくれる。
高低揃ったパーカスと低音鍵盤、動き回る木琴と迫るストリングスから始まる『嵐の到来』とかも大好きですね……。
持ってるサントラの曲でよければ1トラック1トラック語り続けられる。アホなので途中で「ここのサックスえっちですね」とか言い出すだろうけど。

ちなみに余談ですが、ピアノ演奏で流れた曲やOP二曲のインストアレンジ以外にも、よくサントラにないと話題になる曲がありまして。
命がけの尾行のときとかの曲なんですが、そちらは『emergency』という海外CD?に収録されている『storm fury』という曲みたい。語学よわよわなのでどのような代物なのかわからないけど、この情報がハントできなくて苦労してるファンは以前からよく見かけていた(イチから情報を手に入れてきた方の記述が完全に埋もれちゃってわたしでさえ発掘できなくなってしまったし、やふーちえぶくろさんではやふー知恵遅れの蔑称に似合う回答しかなかった)ので、ついでに書いておきます。

ほかにも未収録曲があるらしいんですが、それについては詳細不明。佐橋っぽくない曲ほかに流れてなかった気がするので、単純に未収録なのかも……(´・ω・`)

(追:尾行のstorm fury直前くらいのキラキラした曲も未検証で佐橋っぽくなかった)

OP・ED

これも語るとクソ長いことになるんですが、名曲揃いでいいですよね。
おはよう。と太陽は夜も輝くなんかは路上ライブとかでもやるくらい。

……あ、蛍は当時あんま好きじゃなかったんですが、CCさくら世代の女児だったので仕方ないね(ヒント:星の扱い)。でも役割的には認めている。
TVシリーズEDはゴンの心境の鏡だったんじゃないかなって。
ミトさんが主役の『風のうた』の頃はまだ少し故郷や母親が恋しくて、仲間とのバカンスが描かれる『Eじゃん-Do You Feel Like I Feel?』の頃には友達との関係に夢中になって、仲間とそれぞれ街に佇む『蛍』の頃には都会に踏み出して行く……って感じで。
OPを四人で目覚める『おはよう。』からヨークシンを描く『太陽は夜も輝く』に変えたのはエピソードの移り変わりかな。

OVAの『PALE ALE』『Carry On』はヨークシン後半のぶつかり合いややりきれない感じにマッチした曲と映像……

って、全部言い出すと長いのでこの辺でがまんしますけど、のちのOVAの楽曲もアニメに合っている曲が多くて全部大好きです。
(POPCORNだけいい曲だけどいろいろ解せなかったいい歌だけど)

キャラデザのブレとメリット

この時代は作監さんや原画さんにより絵柄(キャラデザ・画風的な意味で)がブレるのが当たり前だったので、ハンタも当然よく変化しました。
なので、同じくあの時代に多かった『前回部分のおさらいパート』から切り替わったら一気に顔が違う!! ってこともしょっちゅう。
わたしも「今回のゴンかわいい!!!(走査線避けつつガラケーパシャッ)」「今回のゴンは好みとちがうなぁ……」と一喜一憂しながら見ていました。

絵柄は安定していた方がいいだろうとは思うんですが、ただこれ意外とメリットにもなってるなあと思う部分がありまして。
それは、原作のキャラデザや絵柄が変化する部分の原作再現を違和感なく使えること(そのコマだけのための演出上のブレ含め)。

普段から多少変わるのが当たり前だからこそ、マジタニにキレるクラピカの顔で原作コマのニュアンス再現ができるし、写実的なモブもギャグに寄りすぎずとも描けるし、サダソを脅すキルアの顔を不気味側に寄せてもそれほど不自然じゃないし、クロロの顔立ちが変わるのを再現してもアニメから浮かないし、クラピカの顔つきが変わる表現も馴染むし、誰でもいい気分のクラピカ(※)は原作通りの怖い顔ができる。
(※ここ台詞は違うが顔は同じ)

大人になって改めて見てみると、総合して、このブレやすい時代のアニメでよかったなあと。好みの問題も大きいと思うけど。
あと色んなものたべられるくらい歳取ってみると誰のどのゴンもかわいいし、いまいずみ回のわたあめみたいな髪の毛のキルもかわいい。

センリツの美女っぷり隠せていない問題

このアニメ、作画面でいうと主に地上波部分なんですけど、センリツさんが美人なんです。
そもそも声が落ち着いた淑女(CV:TARAKO)というのもあるんですけど。
作画だと顔のパーツのケンのなさ、顔つき(表情の出方)、さらさらなびく髪、綺麗な手、仕種などから美人がモロバレなんですよ。
そりゃ、頭頂部や前歯、まゆげない、四白眼、二重あごなど、要素要素は尖ってて「元の体に戻りたい」と言われたらそうだよねえってなるんだけど、醜いと言われてもあまり説得力がない。
美人隠せてないんだよなあ。
控えめに言っても超好きです。美しさとは滲み出るものなのだなあという感じで。
わたしは小さい年上の女と放出系が好きなんですが(ゴンは別腹)、センリツさんの影響がでかい。

パクノダ、女優説

このパク美人すぎるんですけど女優さんですか(OVA1見返し終わったばかりのタイミングで書いた文)。

TVシリーズ~OVA1の後藤隆幸キャラデザって、
原作漫画のデザイン→三次元に起こした際どんな姿形か→アニメ用のデザイン
って順番の変換でデザインしてるんじゃないかなと思うんですが、その印象が顕著なのがパクです。

原作でも実写映画の女優みたいな顔に描かれてるコマがあるんですけど、その女優を連れてきてアニメに出してる感じがする。


田頭作監回の壮絶な色気(※ハロー大豆ではない)の話とか浅野作画の正面顔のバランスが超可愛い話とかもしたくなったけど長くなるのでこの辺で。
(他のみんなの絵も好き……作監全員分語れそうだし絵柄で原画わかる人招いたらそれこそ原画さん全員分も語りそう……)

2/6追記:ジャケットイラストについて

2/6追記 時代が下るにつれ失われるものを補う、という意味では絶対書かなきゃいけないことを忘れていたので章ごと追加。

TVシリーズのDVDのジャケットイラストって明らかに少し上のお姉さん狙い(にしてもセンスが変だけど)なんですよ。
それで余計にフジ版ハンタに子供向けのイメージがない人も多いと思うんですが、
実はレンタルVHSのジャケットは『冒険! 少年!』って感じだったんですよ。

見逃した回が入ったDVDを借りに行くときに「ビデオの方がジャケットいいなぁ……」と眺めていたのをはっきり覚えています。
(VHSのレンタル落ち調べれば画像出る)

ちなみに販売用VHSは普通に単体でキャラがポーズ取って写ってます。DVDジャケほどオネーサマ向け臭しない(所感)けど、冒険!って感じの絵ではない。
(これもまだググると出る)

これ、多分なんだけど、
・子供が手に取りやすいレンタルVHSは子供層に向けて
・販売VHSはもう少し上の年齢に向けて
・DVDは新しい機器とか揃えてる更にオタッキーな方に向けて
って感じでそれぞれジャケットを描いたんだと思う。
(当時はVHSとDVDでジャケ全然違うのはたまに見かける事象だった)

本編自体はホント、オタクお姉さん向け要素もあれど芯は少年のための作風ですしね。ヨークシンがビターなだけで。

ということで、ここまで見てくれた皆さんスキ押して下さった9人の皆さんごめんなさいこんなでかい追記して!
(他でも追記修正多すぎですけども)

おわりに

ほとんど好き勝手語ってしまったのですが、アニメ・ハンター×ハンターから受け取ったものを少しでも書き残せていたらいいなと思います。

OVAシリーズからは監督変わりまくった弊害で一貫性を欠いたり予算が目に見えて目減りしていってたり時代の節目でセル画じゃなくなっちゃったり(セル画好き)…………って部分にはやっぱ残念な気持ちは否めないけど、あの時代のハンタアニメが見れてよかったなと思ってます。
(G・I Finalも予算をすごく感じる作品だけどラストの演出良すぎて見終わったらロス起こした。今TVシリーズまで戻って二週目見てる)

今回は趣旨的に役者さんの話あんましなかったけど、役者も好きだった。順ちゃんの飾らない芝居はゴンの性格とすごく噛み合ってたよね。
あと……あんま全員語るとまた長くなるけど、広樹くんのヒソヒソとかホントすごかった(特に初期)。原作にポロロッカしたとき「ああ、トランプのマークね、ついてたついてた」って思ったのは一重に広樹くんの表現力の賜物。
舞台出身だったりする役者さんたちのお陰でミュージカルも凄かったし。

封印作品みたいになっちゃったのがとにかくショックです。これだけの凄まじい作品、本当ならもっともっともっともっと後世に残すべきだと思ってる。
そりゃ新しい原作PVとかでキャストが新キャストなのは時代の流れかぁと飲み込めるけどさ(わたしは順ちゃん加奈ちゃんが大好きだけど伊瀬ちゃん藩ちゃんがきらいなわけじゃないし)。
でも、過去まで失われつつあるのは……悲しいし、悔しい。
わたしを育ててくれた作品の中でも、特に存在感がある作品だから。
(動画作っててなんか旧ハンタの影響指摘されたことある)

なので、わたしなりのやり方で少しでも抵抗したくて書きました。
もしこの記事を読んでアニメ・ハンター×ハンターに興味を持ってくれたら、レンタル(店頭になくてもTSUTAYA DISCASにはあると聞いたことがあります)や中古などを頼って見てみてほしいです。
まだまだグリードアイランドみたいな入手難易度にはなっていないので、プロハンターではない人にも手は届くと思う。
レンタルしたときはできる範囲でディスク大事にしてね! もう刷ってないから!!

(でも理想はまた解禁されてBD-BOXが出て配信サイトにも並ぶことです。いつかはどうかと願います)



ちなみに……サントラと主題歌以外のCD類は当時のキャラクター商売独特のノリについていけなかった身としては微妙に感じて敢えて触れてこなかったくらいだったりするので、たまたま見つけても先に触れるのはオススメしません。
かなり上級者向けだと思う……(当時試聴してみただけでもキャラ崩壊がすごくって……バラエティ番組のノリ……あとキルの歌唱力にもびっくりして閉じちゃった……)。
でも大人になって距離が置けるようになったので、ぼくはそっちもまた今度聴きたいなと思ってます。最近はG・I特典映像の演者のノリにゲラゲラ笑っているし、先日入手したミュージカルのゴンの伸びやかな歌声を聴いていたらキャラソンも欲しくなったので。

それでは最後に夢女として上げた歌ってみたを貼って今度こそおしまい! 全部読んでくれた人長いのにありがとね!


※随時追記修正(日付つけてるのは日数を置いて大きく変えたところのみ)
書き忘れちゃったけどサブタイもすごくいいよね。小気味良い音。×二つという発明。

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