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「テイコウペンギン」が 登録者数100万人に迫る勢い! | YouTubeアニメが秘める可能性とは?

2019年から盛り上がり始めたYouTubeアニメ市場において、最も勢いのある企業として注目を集めているPlott。その名を知らないとしても、「テイコウペンギン」というタイトルにはピンとくる人も多いはず。わずか2年でYouTubeアニメの人気を押し上げた奥野翔太さんにYouTubeアニメが持つ可能性と、Plott独自の取り組みについて聞いた。

──チャンネル登録者数83万人を超える「テイコウペンギン」を筆頭に、Plottが制作している6つのオリジナルコンテンツのチャンネル登録者総数は235万人(2021年2月10日時点)にも上ります。多くの支持を得ている理由、そしてYouTubeアニメとは一体どういったものなのでしょうか?

ブラック企業で働くペンギンと同僚のパンダは、ゆるくてかわいい見た目に反して、誰もが口にしたくなるような本音をズバッと言ってくれる。「テイコウペンギン」のタイトル通り、抵抗してくれる=世の中の人たちの言いづらさを代弁してくれる存在です。身近な話題や雑学ネタ、社会的トレンドの尖った描き方が、多くの人に刺さったと感じています。

YouTubeに最適化されたコンテンツでありながら、キャラクター、ストーリー、世界観がしっかりと作り込まれているのがYouTubeアニメの特徴です。「全力回避フラグちゃん!」で「クジラに飲み込まれるとどうなるのか?」という動画を作りましたが、このテーマは実写では撮れないですし、3DCGだとコストがかかる。一つひとつの動画において、“見てもらえる理由があるか”を意識しながら、アニメだからこそ描くことができる世界を追求しています。また、同じテーマを異なる作品で扱うことで関連動画として表示される。その導線も意識しています。もう一度見たいと思ったときに、同じような動画があるかどうかは重要で、一連のシリーズもののような感覚で作っています。


──「思わず見たくなる」「次がまた楽しみになる」といったユーザーのマインドに応えられるPlottならではの強みを教えてください。

イラスト、アニメーション、脚本など、いずれの分野においても優秀なクリエイターが所属しており、各コンテンツ10〜20人程度が関わって制作しています。フリーとしてではなく、Plottに所属してもらうことによって、スケジュールやコミュニケーションの面においてスムーズな制作が可能になると同時に、クリエイターの新しいアイデアをビジネスにも生かせる。斬新で面白い発想や遊びのエッセンスそのものが資産になっています。例えば、「混血のカレコレ」の背景に「テイコウペンギン」の像がしれっと置かれていたり。コアなファンの方々はもちろん、僕たち自身も楽しんでいる。遊び心があるクリエイターが集まっていることが最大の強みですね。

各コンテンツのキャラクターの人気を生かして、オフィシャルグッズショップ「Plott Store」を運営していることも大きな特長です。これまで、アニメ制作会社がグッズを作って売ることはありませんでした。でも、コミケやコミティアのように、自分たちで作って売るからこその面白さがあり、作り手のこだわりも見ていただける。グッズの制作・販売を、ユーザーとのコミュニケーションの一つとして捉えています。


──YouTubeアニメが秘める可能性を最大限に広げていくためには、今後何が必要でしょうか?

純粋に面白い作品に出会いたい、新たなクリエイターが活躍するきっかけになる場をつくりたい。その思いから、「新世代YouTube漫画大賞」を昨年設立しました。漫画、ネームだけではなく、脚本、動画での応募も可能なコンテストで、ジャンルやフォーマット、プロ・アマ問わず挑戦できる、これまでに類を見ない漫画賞です。理想の作品を世の中に届けていくためには、資金も必要ですし、アライアンス強化など、クリアすべき課題が数多くあります。でも、何よりも必要なこと。それは新たな才能の発掘です。

今後さらにプレーヤーが増えて競争が激化し、YouTubeアニメのクオリティも自ずと上がっていくでしょう。その結果として、YouTubeの外に出ていく動き、つまりテレビなどのマスメディアに広がり、ヒット作が生まれることは間違いありません。中国や韓国といったアジアのコンテンツメーカーが着々と人気・実力を伸ばしている中、グローバルに活躍できるクリエイターや次世代の日本を代表するようなコンテンツをYouTubeアニメから生み出したい。それこそが僕たちが本気で目指していることであり、最大のミッションだと考えています。


■PROFILE■
奥野翔太(おくの しょうた)
1995年生まれ。筑波大学情報科学類卒業。
大学在学中に起業し、ゲーム・ドラマ・VTuberなど複数コンテンツを企画・プロデュース。2019年より「テイコウペンギン」を立ち上げ、その後複数のYouTubeアニメをリリース。
https://plott.tokyo/

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Writer:龍輪剛


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