sora tob sakanaとの半年、これからの3ヶ月(後編~解散、ラストアルバム発表)

↑の前編から1週間も空いてしまった。
続きの構成を考えている間にラストアルバムの内容が発表されて、心がざわついてしまった。楽しみだという意味で。

天体の音楽会

2019年末。年明けに照井順政氏の生誕祭とオサカナ主催のフェスがあると聞く。
生誕祭は残念ながらチケットを外してしまった。フェスの方は、オサカナはトリでバンドセットのライブを披露すると聞き俄然興味が湧いた。ラインナップも充実していたので、例の先輩も誘って取って行くことにした。

めっちゃ良かったよね。
過去のライブ映像や演奏動画を見て期待感を高めていったが、それは難なく乗り越えられてしまった。オサカナの皆も、いつもの定期公演と違って伴奏が生演奏でもキメも生歌もしっかり入れてくるし。この演奏隊を前に本当にすごい。
↑の『Brand New Blue』も、イントロであえて盛り上げてから始めたり、収録版でホーン隊が鳴っているのと違ってギターのトレモロ奏法だったり。

いや、ちゃんとオサカナメンバーのパフォーマンスも見てましたよ!(笑)
すみません、学生時代から吹奏楽や軽音楽で楽器を色々やってきたので
オサカナのライブを楽器の生演奏で聴いて、「照井氏はギターチェンジがあるから一番左なのか」「まじか、『New stranger』のイントロってタッピングじゃないの!?」とか、とにかく目が忙しかった(笑)

ラストが『Lighthouse』だったが、ラスサビでほんの少し歌詞改変がされていた。天体の音楽会も年々規模が大きくなって、これからもオサカナが大きく羽ばたいていくんじゃないか、そんな予感があった。願わくば武道館、東京ドーム、何年も活躍を見守っていきたい気持ちでいっぱいだった。

まだ知らない夜明けへ
行こう

画像1

https://soratobsakana.tokyo/event/tentai3/
当時のタイムテーブル。
他には崎山蒼志・YURiKA目当てで行ったが、新しい学校のリーダーズがパフォーマンス含めて非常に良かった。調べてみるとH ZETTRIOも楽曲提供していた、納得。

関ジャム・「広告の街弾いてみた」

天体の音楽会以降は、世間的にライブコンサートへ行くことが難しくなってきて、定期公演も延期や中止を繰り返していた。ニコ生の配信が1度あって、家からオサカナの活躍を見守ることが多かった。
そんな中、音楽番組「関ジャム」でアイドル特集をする中で、オサカナも取り上げられると情報が入ってきた。

こりゃ一大事だ。関ジャムは以前から視聴していて、音楽理論やコード進行・歌詞の言葉選びにまで着目して熱く語ってくれる番組。しかも今回はヒャダインも「凛として時雨」のピエール中野も出るじゃん、その筋の人じゃんこれは絶対当たり回だ、と確信した。先輩とリアタイしてLINEで実況しながら見た。
「続いては楽曲派アイドル!」と前置きが入り、オサカナが紹介されるであろうコーナーが近づいてくると、見ている側も緊張してしまって喉が渇いて汗が出てきて、映像が流れた瞬間は叫んでしまった。夜中なのに。
そこそこ長い時間で『広告の街』を題材にライブ映像とバンドメンバーの演奏動画が引き合いに紹介され、楽曲のルーツや演奏の難しさ、そこに生歌とダンスも入っていると大絶賛されていて本当に嬉しかった…。完璧なプレゼンだった。
「これを機に武道館に連れていけるくらいになったらどうしよう!」と、「チケット手に入りづらくなったらどうしよう…」という嬉しさと悲鳴が同居していた、でも期待しか無かった。
この放送直後にオサカナの楽曲で演奏動画(いわゆる「弾いてみた」)の募集があった。題材がまさかの『広告の街』で激ムズ曲だったのでなかなか苦戦したが、いつかやろうと思ってできていなかったことだったので、挑戦して演奏動画をアップロードした。オサカナを推し始めて色んな初めてのことに挑戦できている実感があった。

解散発表・ラストアルバム

そんなある5月22日のこと。Twitterでフォローしているお笑いコンビ「ハライチ」の岩井さんが奇声を発していた。

え??

HPにコメントが上がっていた。
どうやらこれは現実らしい。

こうしてこのnote前編の1行目まで追いついたことになる。

興味をもってから完結までこんなにあっという間で、濃い時間を過ごさせてもらったアイドルは居なかった。

解散発表の日は金曜夜だったけど、翌日から土日だったけど、ずっとオサカナのことで頭がいっぱいだった。この情勢が原因ではなさそうなので、それだけはホッとした。
先輩にも即共有した。「ウソだろおい」とのことだった。

私もこれまで色んなバンドの活動休止や解散を見届けてきた方だと思っていたが、推し活動の期間が史上最短だったのでちょっと心がついていかなくなりそうだった。去年の卒業メンバーも含んだライブを見たり、メンバーのSNSを見たりして、ようやく個性を捉えられていたところだった。

悲しみでいっぱいだった数日を過ごしたが、noteを書く中でようやく気持ちの整理がついて、メンバーのコメントも噛みしめることができた。

メンバーもアイドルである以前に一人の人間である。20歳という節目で将来のことを再確認する、同じくらいの年齢の時に全く何も考えていなかった私と比べたら本当に立派で誇らしい。よく決断してくれたと思う。
勿論これからオサカナ名義で作品は生まれないし、ライブもない。ライブがなければオサカナのために声をあげたりコールしたりすることもない。解散後の活動は未定だそうだから、今後を見守れるかどうかもわからない。悲しいというよりは寂しい気持ちはある。

でも私はこういう状況に直面した時どうしてきた?
オサカナはここにいる!ここにいた!
リアルタイムで半年もその活躍の証人で居られたじゃないか。
これから解散までの3ヶ月、解散ツアーもラストライブも控えている。先日は新曲を含むラストアルバムの概要も発表された。まだまだ楽しいことが待っている。

最後にラストアルバムの曲順について1点だけ触れて終わりにしたい。

現体制での既存曲新録と、新曲2曲で構成されている。
まだ曲名しか発表されていない状況だが、個人的には10~11曲目の流れにグッと来ている。古参の方で気づいている方も多かった、何せ『ribbon』からの『untie』(=解く)である。解散にあたっての照井氏のコメントも、きっとこのフラグだったのかもしれない。

<音楽プロデューサー 照井順政>
いつもsora tob sakanaを応援してくださってありがとうございます。
2020年9月6日、sora tob sakanaは解散することとなりました。僕が彼女達の音楽プロデューサーとして活動を始めた時、彼女達はまだ小・中学生でした。
出会った頃の彼女達は、幼い頃から芸能界で活動しているとは思えないほど(していたからなのかもしれませんが)大人に媚びることはせず、安易に触れることを許さない聖域の様な精神の場所を持っているように感じました。芸能界、アイドルといったものに全く関心がなかった僕がここまで真剣に取り組んでこられたのは、そんな彼女達の気高さへの憧れ、それに少しでも近づきたいという気持ちがあったからだと思います。
長い活動の中で他者への想像力を培った彼女達が、誰にも触れさせなかった聖域をしなやかに解放していく様を感動しながら、少し寂しいような、少し自慢したいような気持ちで見ています。メンバーはもちろん、sora tob sakanaに関わってくださった全ての人達の中に、この先に繋がる何かを残せるよう全力を尽くしますので、最後までよろしくお願い致します。
https://soratobsakana.tokyo/news/index02100000.html
”金色の海の向こうには
誰かと過ごした日々の灯がともる
小さなあの街が もどかしい毎日が
大好きだったこと 今更気付くなんて”
『ribbon』の歌詞より。

こんな状況下でライブコンサートも安心して出来やしないかもしれない、彼女たちの健康も願いたい。それでもゴールまで、その先へ自らを解放していく彼女たちを、ファンとしてしっかり送り出してやりたい。


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