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AIではたどりつけないもの、居場所を創る


マンガアートホテル神保町へ行ってきた。ドラえもんの寝床のようなところに泊まりながら、一晩中マンガを読める場所だ。一晩の滞在で15冊もマンガが読めた。自分の全集中力をマンガに注いだ感じ。こんな場所があろうとは!!久々にものすごく感動してしまった。私は何に感動したのか?

マンガに特化した場所

マンガアートホテルはマンガが読めて宿泊できる場所である。マンガを読むための環境が整っている。あるのは白く塗られたドラえもんの押し入れのような空間。その中に白いマットレスと布団一式がある。館内にPCやドリンクバーもない。もちろん温泉のような温浴施設もない。簡易シャワーがあるのみ。非常に簡素だが、一切の余分なものを省いた結果、マンガにしか集中できなくなるのである。マンガに一点集中できる環境になるのだ。

マンガの選びやすさ


マンガに特化した場所だからといって、マンガが何万冊もあれば良いわけではない。マンガアートホテルによれば、男子フロア女子フロア合わせて5000冊程度のマンガを置いているそうだ。女子フロアには推定1500冊程度のマンガがあっただろうか。この1500冊程度というのは、どのマンガを読もうか決定するうえではちょうどよい。どのようなマンガがあるのかが目視しやすい。さらにおすすめのマンガにはポップがついており、自分の趣味嗜好に合うかどうかがざっくりとわかる。選びやすさという店では、〇万冊よりは数千冊の方がよいと感じた。

ちなみに、男子フロアに行こうと思えば行けたが、結局行かなかった。おそらく男子フロアのマンガの冊数の方が多いかと思われる。

アマゾンでは探せない出会い


実際にマンガを数冊手に取り、数ページめくってマンガを読むか読まないかを決める。初めてのマンガとの出会いもある。そのような環境の中で選んだマンガは、アマゾンのおススメには上がってこない。自分すら知らなかった好みをここで知ることになる。そして新しいマンガの世界が開ける!!

ビジネスの視点、AIではたどりつけないものを創る


このビジネスの視点には大きな特徴がある。AIでできないものは何か、を考えているのである。マンガに特化した場所を創ることはAIにはできない。個人の心の奥底に眠っている好みを提供する場所はAIでは探せない。人間個人が主体とならなければ見つけられないものもある。そこに着眼したサービスといえる。この企業を立ち上げた方々は30代でとても若い。40代50代が必死にAIでできることは何かを考えている中で、賢くて若い方々はAIでできないことを考え、マンガアートホテルという場所を創造したことは本当にすごいことだと思う。このマンガアートホテルを立ち上げた人々以外でも、もしかしたら、一般若い世代はAIでできないことを考える力があるのかもしれない。それこそが未来を生きる力だ!!と感じた次第。

マンガアートホテルは気に入ったのでまた行こうと思う。




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