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39098.68円日経平均最高値の意味 ~素人から見た経済展望2~

 2月22日東京株式市場において、1989年12月29日につけた終値3万8915円87銭を更新し史上最高値3万9098円68銭で取り引きを終えました。この期間は実に34年2か月という長い時間であり、アメリカのダウ平均株価は、この期間2753ドルからことし2月21日時点で3万8612ドルと、およそ14倍に上昇しました。日本は経済的ガラパゴス状態であったといえます。

 この最高値更新を受け、日本も失われた30年をやっと脱し新たな成長を始めたとか、バブル期とは違って企業価値が実質的に伴っているという評価があります。その反面、賃上げが遅く実質的には生活が苦しいとか、好景気な実感がないという声も聞かれます。庶民感覚から言えば、後者の意見に近いものを感じます。

30年で変わったもの

 1989年当時は時価総額において日本企業の実に14社が世界の20位の中にあり、NTTを筆頭に上位7位までが日本企業でした。急成長が度を越してバブルになっていたとはいえ、日本が世界経済を引っ張っていた時代でした。現在も日本はGDPが世界4位ではありますが、スイスのビジネススクールが発表している世界競争力ランキングによれば、昨年日本は過去最低の35位となりました。

 経済生活に対する実感としては、バブル期前までは頑張れば誰でもより豊かな生活ができるという時代から、バブル期後は給料は上がらないし、今のレベルを如何に充実させられるかを考えるしかない生活でした。その中で経済的常識が日本では確実に変わってました。その感覚こそが世界の中で特異であり、これからの世界経済の中で重要なポイントとなる可能性があります。

資本主義を越えた国

 ソ連の崩壊までは資本主義陣営と共産主義陣営に分かれ、東西が経済の考え方によって対立していました。その後、ソ連の崩壊、中共の方針転換によって、経済は資本主義、国の体制はそのままという形で今を迎えています。ソ連はウクライナ戦争を起こし、中国は不動産バブルが崩壊、世界の構図が変化の時を迎えています。ちょうど日本はその時期を独自の方法で乗り越えてきました。

 日本においてはバブル崩壊時点で、資本主義は終焉したと考えます。そして現在の株高も多様な経済活動の一部に過ぎず、実感としては社会に高揚感が少ないのでしょう。資本万能の時代から、別のファクターによる社会運営、例えばクラウドファウンディングによる起業であったり、推し活文化であったり、資本以外の社会活動の可能性が広がっています。この独自な経済文化を今後とも注目し、より発展させていきたいものです。

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