小説 Time's Arrow Time's Circle
第1章
朝からニーナの配信が始まっていた。彼女の熱狂的なファンだと公言しているルイスがその配信を見逃すはずはなかった。職員室にある隣の席でルイスがヘッドホンをしてスマホをじっと見ていた。
「おい、ルイス!教頭に見つかったら大変だぞ…」
にっこり微笑むとルイスが顔を上げた。全く困ったヤツだなとため息が出た。
「ホワット?マサルセンセイ!何カイイマシタカ?」
「ルイス、今、仕事中だから見つかったら怒られるぞ」
「オー、コレネ。ダイジョブヨー、ダイジョブ」
ルイスは