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作品の「面白さ」について

今回は創作における作品の「面白さ」について語りたいと思います。

面白い作品を書きたいけれども、そもそも「面白さ」ってなんだよ! 意味分からねーよ! どう書けばいいんだよ! という方へ向けての記事です。

俺なりに「面白さ」について色々と考えてきたことがあるので、それを自分なりに文章として整理しておきたいという目的もあってこの記事を書きます。

この「面白さ」という概念はとても曖昧で、そもそも俺が具体的に何について語りたいのか? を理解して貰えない可能性があるので、まずはそこから説明します。

「面白さ」の定義について

「面白さ」というのは別に笑いを指す言葉ではなく、読者がその作品を興味深く読んでくれるかどうか? 楽しんで読んでくれるかどうか? ということですね。まあ笑いも「面白さ」に内包されるものではありますが、すべてではないです。

わざわざ見出しを作っちゃいましたが、上記で「面白さ」の説明が終わっちゃいました。

この説明だけだと曖昧であることには変わりがないのですが、とりあえず「笑い」=「面白さ」ではないことだけ認識して貰えればいいです。この誤解だけを避けたかったので。次に行きます。

「面白さ」=「情報」

「面白さ」とは何か?

これはズバリ言ってしまうと「情報」のことです。

「情報」を太字にされても何のこっちゃ分からないと思いますが、うっすらとでもビビっと来てくれたら嬉しいです。

この「面白さ」=「情報」という概念をまず頭に入れておいて下さい。ではちょっとずつ説明していきましょう。

「情報」の定義

「面白さ」についてもある程度の概念の説明をしましたが、この「情報」についても念のため説明しておきます。誤解や勘違いを防ぐためです。

「情報」というのは言い換えると内容とか出来事とかですね。

つまり「その文字が指し示す意味」です。

「情報」という言葉を俺はそのまま使っています。特に深い意味がある言葉として使っていません。変な誤解が解けたところで次に行きます。

「面白さ」=「情報」ってどういうこと?

「面白さ」と「情報」ってあまり結びつきが強くない言葉ですよね。ですが実は本質的には同じなのです。

この段階では何を言っても訳が分からないと思いますが、無理やりに自分を騙してついてきて下さい。

そもそも人が「面白さ」を感じる原理についての説明をします。

人は「情報」を得ることに快感を感じます。これを一般的に知識欲と言ったりしますね。知識欲はおよそすべての人間が持つ欲求でしょう。

面白さの本質はこの知識欲にあります。つまり情報を与えれば与えるほど、人は快感を、面白さを感じるのです。

この時点ですと「じゃあ辞書でも読んでりゃいいじゃん!」とか言われそうですね。ですが辞書を読んでて面白いと思えるのはせいぜい数分が限度でしょう。つまり「知識」ではダメなのです。さっき知識欲と言いましたが、この言葉は厳密には正しく無いのです。

正しくは「情報欲」なのです。次に行きます。

「情報欲」≠「知識欲」

人は「情報」を得ることに快感を感じると先ほど言いましたが、知識を得ることには実はあまり強い快感を感じないのです。

知識とは役に立つ情報のことですが、役に立つ情報というのは複雑かつ正確なもので、これを人の脳はあまり好みません。これを認知負荷と言います。

面白い本というのは、実はこの認知負荷が低いにもかかわらず、「情報」が多いのです。お分かり頂けますでしょうか。やや無理めな気がしますね。

次に行きます。

認知負荷スクナメ情報マシマシ

そろそろ書くのも疲れてきました。読むのもそうだと思います。ですので、風呂敷を畳み始めます。

とりあえず概要は分かって頂けたでしょうか? 要点をまとめると以下のようになります。

1.人は情報を大量に与えると快感を感じる=面白いと感じる

2.しかし複雑な情報は好きじゃない=認知負荷が高いとつまらない

3.面白い=認知負荷が低く、しかし情報が多い

「認知負荷が低いのに情報が多いってなんやねん!」

というツッコミが入りそうですが、これが面白さの本質なので仕方ありません。次で結論に行きます。

分かりやすい=面白い

人は認知負荷が高いものを好みませんが、かといって情報が少なくても面白く無いのです。この矛盾をどう解消したらいいか。

それは「分かりやすく説明」することなのです。

すっごくシンプルな結論ですね。解説します。

人が認知負荷を覚える場合、多くの場合はそれは「説明が下手」なのです。人はかなり複雑なことでも、説明が分かりやすければ結構多くの情報を吸収するのです。

ではどう説明するのが分かりやすいか。これは「面白さ」にも直結します。

1.情報は小さく切って渡す

人は情報量が多いものを一度に投げられると認知負荷を起こしますが、実はまったく同じ情報量でも、小さくして次々に投げると結構受け取るのです。細かくし過ぎかな? というぐらいにちぎっては投げ、ちぎっては投げを繰り返しましょう。

2.話の前後に関連性を持たせる

さっき投げた情報と、これから投げる情報を連携させましょう。情報同士が近い概念であればあるほど好ましく、逆にまったく関連性が無いものは避けます。コツとしてはしりとりのようなイメージです。

3.不要な情報は圧縮するか削る

伝えたい情報には多くの場合、不要な情報がまとわりついています。これは人の認知負荷を大きくさせます。なるべく減らしましょう。意外とこれだけで面白さが大幅アップします。


※追記

大雑把に上げるとこの3つですが、実はこれらは一行一行の文章に対しても適用されます。つまりこの考え方を十行の文章だったら十行、千行なら千行に当てはめます。文章を書く時に常に意識するのです。俺はこういう考え方で書いてます。大変そうに見えますが実際大変です。おすすめはしません。参考程度にして下さい。

最後に

個人的にはまだ書き足りないというか、書けていないことも多いのですが、とりあえずこれぐらいで今回の記事を終わりにしたいと思います。

色々と書き殴りましたが、俺はこんなことを考えながら創作してるよ、参考にしてね、という記事になります。お疲れ様でした。


次回


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