電験(電力)関連スライド No.2

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画像2 流水を軸方向に通過させる方式で、大流量、低落差に適しており、可動式の水車羽根を備える水車は「カプラン水車」。反動水車でプロペラ水車の一種。流量に応じて羽根の角度を変えることで効率を向上できる。
画像3 長距離送電線の送電電力は、原理的に送電電圧の「2乗」に比例する。送電線のリアクタンスが抵抗値に比べて十分大きい場合、送電電力は送受電電圧の積と位相差の正弦(サイン)に比例し、送電線のリアクタンスに反比例する。
画像4 通常の汽力発電所の基本的な熱サイクルは「ランキンサイクル」。給水ポンプ、ボイラ、蒸気タービン、復水器を巡る。
画像5 水力発電所で用いられる水車では、大型機の場合は据付面積が小さく落差を有効に活用できる「立軸型」が用いられることが多い。小容量の場合は、据付面積が小さく掘削量が少なく済み保守も容易な横軸型が有利となるが、大型機では立軸の方が、落差の利用や機械構造上で有利となることが多い。
画像6 架空送電線路の電気的特性の表現において、作用静電容量が無視できない中距離送電線路で用いられる形で、アドミタンスを送電端と受電端の2か所にまとめるのは「π形等価回路」である。作用静電容量によるアドミタンスを、送電端側と受電端側の2か所にまとめる。
画像7 水流のエネルギーのうち、圧力水頭[m]を計算するときに用いるのは、水圧[Pa]、重力加速度9.8[m/s^2]と「水の密度(1000 kg/m^3)」。エネルギー保存則から、位置水頭と速度水頭と圧力水頭の和は一定(ベルヌーイの定理)。
画像8 緩やかで一様な風が架空電線に直角に吹くと、電線の背後に空気のカルマン渦ができ、これによって電線の上下方向に圧力が与えられて電線の固有振動と一致すると、電線が共振して上下に振動する。径間が長いほど発生しやすい。カルマン渦による微風振動が続くと、電線の支持クランプ取付部付近に疲労劣化が起きて断線する危険がある。
画像9 無負荷の送電線に、無励磁で同期速度で回転させた同期発電機を接続するとき、残留磁気によって増磁作用が起こり、端子電圧が上昇し高電圧となる現象を「自己励磁現象」という。長距離送電を行う電源送電系統では、発電機端子の絶縁性能に関係するので、発電機と送電回路の特性に注意する必要がある。
画像10 こう長が長い高圧配電線の電圧降下を補償するために線路の途中に設置されるのは「SVR(自動電圧調整器)」。こう長が長い配電線路では、配電用変電所の送出電圧を調整するだけでは、全体にわたって供給電圧を規定値内に維持することが難しく、線路途中で調整器が用いられる。
画像11 無効電力調整のために変電所に設置される分路リアクトルは、一般に「軽負荷時」に投入される。軽負荷時は、系統全体の無効電力消費が減少して一般に電圧が上昇するので、分路リアクトルで無効電力消費を増やして一定電圧の保持に努める。
画像12 配電用変電所から送出される6.6kV非接地方式配電線では、短絡事故の保護のため、各配電線に一般的に「過電流継電器」が設置される。各々の配電線で過負荷や短絡事故を検出して、配電線しゃ断器の引外し信号を出す。
画像13 負荷が遮断されたあともニードル弁やガイドベーンを閉鎖せずにいた場合、水車の回転速度や上昇し、ある値に到達する。この回転速度を「無拘束速度」と呼ぶ。水車、発電機の回転部分は、最大無拘束速度での遠心力に耐える必要がある。
画像14 汽力発電所から排出される窒素酸化物を減少させる方法として適当なのは「燃焼温度を低くする」。高温燃焼域で空気中の窒素と酸素が結合して生成される窒素酸化物は、燃焼温度が高いと急速に増大する。
画像15 地中ケーブルの損失の中で、絶縁体部分に発生するのは「誘電体損」。ケーブルの充電電流のわずかな有効分により発生する。
画像16 一般に、起動時間が最も短いのは、「揚水式水力」。原子力や火力は、揚水発電よりも起動、停止に時間を要する。
画像17 交流送電と比較した直流送電の利点として重要な点の一つは、「短絡容量増大の問題をクリアできる」。順変換と逆変換を通じて電流をアクティブに制御できるため、短絡容量が大きくなりすぎる問題が無い。
画像18 ケーブルの絶縁劣化診断の方法の一つである、誘電正接試験で用いるのは「商用周波の交流電圧」。ケーブル絶縁体の状況を判定するために、絶縁体に商用周波交流電圧を印加してtanδ(誘電正接)を測定する。
画像19 汽力発電所において、「発電機出力[kW]の3600倍」[kJ]を、燃料1kgあたりの発熱量[kJ/kg]および1時間当たり燃料消費量[kg/h]で除した値は?
画像20 汽力発電所において、「発電機出力[kW]の3600倍」[kJ]を、燃料1kgあたりの発熱量[kJ/kg]および1時間当たり燃料消費量[kg/h]で除した値は、「発電端熱効率」。
画像21 「分路リアクトルは電圧上昇を抑制する」。無効電力制御に用いる。軽負荷時には分路リアクトルを投入して遅相無効電力の消費を増やして電圧過昇を抑える。
画像22 配電線路の電力損失を軽減する方法の一つは、「線路長を短くする」。同じ電力を輸送するにあたっては、小さい電流、小さい抵抗であれば損失が減る。
画像23 架空送電線に付着した着氷雪が脱落するときに反動で電線が跳ねる現象を「スリートジャンプ」と呼ぶ。電線間の短絡事故につながるので、各相の横位置をずらしたり(オフセット)、電線そのものに雪が付きにくくなる工夫を行う。
画像24 原子力発電と大容量火力発電のタービン回転速度を比較すると、一般に、「原子力のほうが遅い」。原子力発電では燃料被覆材の温度制約などのために、蒸気温度と圧力が火力発電と比べると低い。このためタービンの翼長が長くなるので回転数を抑える。
画像25 水車の出力は、他の条件が同じであれば有効落差の「3/2乗」に比例する。出力は(流量)×(落差)に比例→(水圧管断面積)×(流速)×(落差)に比例→(断面積)×(落差の1/2乗)×(落差)に比例。
画像26 深夜や軽負荷時にフェランチ効果で受電端電圧が上昇することを防止するため、発電機を「進相運転」することがある。発電機の励磁を弱め、内部誘起電圧を下げて運転する。安定度の低下に注意が必要である。
画像27 水の臨界圧力、臨界温度の組合せは、「22.1 MPa、374 ℃ 」。臨界状態では沸騰を経ずに水からすべて乾き蒸気に移る。臨界温度の374℃以上に保たれた水蒸気は圧力を上げても液化しない。
画像28 地中電線路の故障点探査の方法の一つで、事故点でのサージインピーダンスの変化による反射を利用する方法は「パルスレーダ法」。事故ケーブルにパルス電圧を印加し、事故点においては健全部とサージインピーダンスが異なるため反射が生じることを利用して、パルス伝搬時間を計測して事故点までの距離を求める。
画像29 高圧配電線の特徴の一つは、「中性点非接地方式である」。1線地絡時の故障電流を抑えることができるので、通信線への誘導障害のおそれが小さく、過渡安定度も高い。実際には地絡事故電流検出のため接地変圧器が接続される。
画像30 送電安定度の向上対策の一つは、「系統のリアクタンスを減らす」。送電線のリアクタンスが小さいと、安定に送電可能な電力の最大値は大きくなる。

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