電験(電力)関連スライド No.4

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画像2 架空送電線において、架空地線への直撃雷によって発生しうる逆フラッシオーバを防止するために有効な方策は「鉄塔接地抵抗の低減」。逆フラッシオーバは、架空地線や鉄塔への雷撃電流が塔脚接地抵抗を経て大地に流入し、鉄塔電位が上昇して、電線との間の電位差が絶縁耐力を上回ってしまい、発生する。
画像3 汽力発電所の復水器では、「内部の真空度を高く保持」して、タービンの排気圧力を低くすることによって、熱効率の向上を図る。
画像4 送配電線路でフェランチ効果が発生するのは、「電流位相が、電圧に対して進みであるとき」が多い。通常は負荷の力率は遅れ(誘導性)が勝っているので、負荷に供給する送配電線路の電流の位相は電圧より遅れとなるが、負荷が小さいか無負荷の時、線路の充電電流の影響が勝ることがある。
画像5 地中電線におけるクロスボンド接地方式は、「シース損の低減」に効果がある。特に単心ケーブルのシース電流を抑制するため、適当な間隔でシースを絶縁し、シース電流がキャンセルするように各シースを接続する方式。
画像6 高圧配電線路が引き出される配電用変電所の変圧器の2次側は、多くの場合「Δ結線」が採用されている。高圧配電線は配電用変電所の変圧器2次側のΔ結線から3線で引き出されることが多く。非接地方式が採用されている。
画像7 架空送電線路が近くの通信線路に及ぼす障害のうち、架空送電線路の電圧が原因となって通信線に誘導電圧を発生させるものは「静電誘導障害」である。架空送電線路と通信線路との間に存在する静電容量(キャパシタンス)を介して、架空送電線路の電圧が通信線路側に誘導電圧を発生させるもの。
画像8 中距離の架空送電線路の特性を近似計算する際に用いられるπ形等価回路では、「作用静電容量によるアドミタンス」を送電端と受電端の2か所にまとめて表現する。亘長がある程度長い架空送電線路を集中定数回路で模擬する際は、作用静電容量を無視できなくなるため、線路の中央または両端に作用静電容量アドミタンスを置く。
画像9 架空電線路の支持点間の距離を1.1倍にしたときに、たるみが元と変わらないようにするためには、電線の最低点における張力はもとの121%となる。たるみ(D)は、径間の2乗に比例し、張力に反比例する。径間が1.1倍となった時、張力が変わらなければ、たるみは(1.1の2乗で1.21倍となるので、これをキャンセルするため、張力も1.21倍とすることになる。
画像10 低圧配電方式のうち、三相3線式の最大送電電力は、単相2線式のおよそ「1.15 倍」となる。同じ導体量であれば三相3線式の1線あたり許容電流は単相2線式の2/3となるが、三相電力は√3倍となるので、√3×2/3で計算できる。
画像11 図の単相3線式配電線路に力率100%で電流が20A、25Aの二つの負荷が接続されている。バランサを接続したときのバランサ電流の大きさは?
画像12 バランサは負荷末端に接続する巻数比1:1の単巻変圧器で、バランサに電流が流れると両巻線に等しい電圧が誘起する。
画像13 ダム水路式発電所で、一般的にサージタンクが設けられる位置は、「圧力水路と水圧管の接続箇所」。水車発電機の負荷が急遮断されたときなどに、水圧管内の圧力が急上昇して水圧管を破壊しないようにサージタンク内で水位を上昇させ、クッションの役割を果たす。
画像14 定格容量 15 MVA の変圧器を2バンク有する配電用変電所から力率95%(遅れ)で総負荷19MWに供給しているとき、1バンクが故障した。他変電所への負荷切換えが無いとすると、残りの健全変圧器の過負荷率(供給容量÷定格容量)は「133%」。変圧器の利用容量は、P[MW] / cosθ [MVA]であり、19MW÷0.95 = 20 MVA を 健全バンクの容量 15MVA で供給することになるため、20 / 15 ≒ 133 % 。
画像15 「ベッツの法則」は、風の保有するエネルギーのうち風車で取り出せる割合(出力係数)に、理論的な最大値があることを示す。その最大値は「約59%」。理想的な風車であっても風のエネルギーのうち59.3%しか取り出すことができない。
画像16 地中送電線路の電力ケーブルの許容電流を向上させる方策として適当なのは「誘電率の小さい絶縁体を採用する」。誘電率、誘電正接が小さい絶縁体を用いることによって、絶縁体での損失、発熱量を抑え、電流容量を増加させる効果がある。
画像17 図の支線柱において、水平方向の力の平衡条件を表す式は?
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画像19 定格出力 250 MW、所内率 2% の発電機が、8時から12時まで定格出力で運転したときの、送電端電力量 [MWh]は「980 MWh」。発電端電力量は、250 × 4 hours = 1,000 MWh であり、所内率 2% で割り引く。
画像20 汽力発電所の節炭器は、ボイラ効率を高めるために煙道ガスの余熱を利用して「ボイラ給水を飽和温度近くまで」加熱する。
画像21 基準容量を10 MV・Aとする。図の系統のA点で三相短絡事故が発生したときの事故電流[p.u.]は
画像22 基準容量を10 MV・Aとする。図の系統のA点で三相短絡事故が発生したときの事故電流[p.u.]は「12.5」。事故点から電源側を見た百分率インピーダンス(10MVA基準)は、8.0 %となる。
画像23 フランシス水車においては、発電機の系統並列後の出力調整は、調速機からの信号によりサーボモータを通じて、「ガイドベーン」の開度を調整する。起動から系統並列までは、回転速度の制御に、系統並列後は、出力制御および事故時の回転速度上昇の抑制に、ガイドベーンが操作される。
画像24 図のP-V線図が汽力発電所のサイクルを表すとき、C-D間の状態変化に相当するのは?
画像25 図のP-V線図が汽力発電所のサイクルを表すとき、C-D間の状態変化に相当するのは「タービン」。断熱膨張により外部に仕事を行う過程にあたる。
画像26 純銅の特性を純アルミニウムと比較すると、導電率が3/2倍程度、比重が3倍程度であるとする。電気抵抗と長さが同じ電線で比較すると、銅線の質量はアルミニウム線のおよそ「2 倍」。銅の導電率はアルミニウムの1.5倍程度あるので、同じ電気抵抗で揃えたときの断面積は2/3倍で済むが、単位体積当たりの重さが3倍となるため、2/3×3 = 2 倍となる。
画像27 ガス絶縁開閉装置(GIS)に封入するSF6ガスの圧力は「大気圧以上」。GIS(ガス絶縁開閉装置)では 0.3~0.5 [MPa]程度の圧力(大気圧以上)に圧縮して充填し、ほぼ絶縁油に近い絶縁耐力を確保している。SF6ガスは温室効果が大きいため、SF6を用いない開閉器期の開発が進んでいる。
画像28 変圧器等に使用される絶縁油の特性として好ましいのは「流動点が低い」。寒冷地での使用に耐えるため、流動点は低いほうが好ましい。
画像29 分散型電源からの逆潮流による系統電圧上昇を抑制する手段として適当なのは「分散型電源の出力抑制」。

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