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それぞれの役目。(2022.03.24宮坂)

先日、息子が6年間所属してきたサッカー部の卒団式でした。
その時のコーチの言葉が印象的でした。

息子のサッカー部は、地域のスポーツ少年団なので、コーチと言っても基本的には地域の大人や保護者がボランティアで教えてくださっています。

自分の息子が入部、練習や大会に付き添っているうちに誘われ、コーチになる。その後、息子が卒団しても、そのままコーチを続けていく。というパターンが多いです。(ちなみに、うちの旦那もそのひとり)
自身の子供がもういないにも関わらず、週3日(試合がある時はそれ以上)休み返上で子供たちにサッカーを教えてくれるコーチたちには本当に頭が下がります。

ただ、コーチたちはプロではない。
それぞれ独学による独自のコーチングスタイル。なので、学年によって全くカラーが違ってきます。(担当した学年を1年〜6年まで持ち上がりで受け持つスタイル)

とりわけ息子の学年は、本当に自由で元気な子供たちの集まりでした。
話を聞かない。言うこときかない。
騒ぐ、はしゃぐ、ふざける。
とにかく元気が売りの子供たち(笑)
サッカーどころじゃない。

そんな元気いっぱいな子供たちを、1年生から6年間受け持ってくれていたコーチがいます。本来であればふざけたり言うこと聞かずに騒いでいる子供たちを怒鳴ったり、怒ったりして、もっと厳しくしてもいいのに・・・そういったことは一切しない。(少しは怒ってたけど)ただ、子供たちも怖くないので結局ひたすら調子にのるのです。

ふと他の学年を見渡せば、下の学年の方がよっぽどしっかりしていたりして、礼儀や整理整頓、自主練、出席率もとても良いのです。
一方、息子の学年は、「なんか、とにかくみんな楽しそうだよね笑」と言われる始末。まぁそれはそれで、この学年のカラーかなと。

そんな破天荒な子たちもついに卒団です。
息子たちを6年間指導してくださったコーチが言っていた言葉。

これから中学に上がって、それぞれの道を進んでいく。
でもきっと、今より厳しい指導者にたくさん出会う。
いずれ、嫌でも色々なことを厳しく学んでいくのだから、それをするのは自分じゃなくていいかなと思っていた。
人にはそれぞれ役目があるんだから、怒鳴ったり叱ったりするのは自分じゃなくていい。だから、他の指導者には教えられないことを自分は教えようと心がけていたし、教えてきたつもりだ。

あまり勝ち負けにはこだわらず、試合で遠征に行った時には、「遊び」の要素を取り入れて、仲間と過ごす時間や経験、思い出をとても大切にしてくれるようなコーチでした。

ボランティア活動への参加、稲刈り体験、焼肉大会、BBQ、銭湯、ボーリングなどなど・・・思い起こせば様々な企画。
小学校生活だけでは味わえないような経験をたくさんさせてもらえたなぁと。親も子供も、サッカーだけじゃない色々なことを教えてもらったように思います。

「それぞれの役目」

長くなりましたが、「人にはそれぞれ役目がある。」
このフレーズが、ずっと頭に残っていました。

家庭でも仕事でも、自分の役割とはなんなのか。
自分にできること、得意なこと、やるべきことはやる。
けれど、相手が得意なこと、お願いできることは託す。

それぞれの役目があるのだから、それでいい。
無理せず自分のペースでもいいんじゃないか。
なんか、そんな気がして、少し気持ちが楽になったのかもしれません。

コーチ、最後までイイこと言う。

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