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恐山に夜中行くのはムリ!

軽ワゴン車に寝袋とギターを積んで旅に出ました。
青森の恐山へ行った時、田名部と言う麓の町では
夏祭りでした。

花火などやっておりましたが
北の果ての夏祭りは、どこか淋しくて
エキゾチックで、何でしょうか…この感覚は。

旅に出ると、いつも私は朝イチで回れるように
現場へ前ノリして野宿か車中泊で夜を明かします。

その時も恐山に夜、車で登って行きました。

くねり、くねり、とつづら折りの道すがら
外灯もない真っ暗闇のカーブの要所要所に佇む
お地蔵様が車のライトで急に浮かび上がります。

色とりどりの着物姿に真っ赤な胸当てを付けた姿を
見るたびに恐怖度数は加算されマックスギリギリ。

でもUターンする為に車を止めること自体が怖くて
走り続けるしかないのです。

とうとう恐山に辿り着き、三途の川という小さな川
を渡る頃には靄が辺り一面、立ち込めているのです

恐怖というか、もう完全にこの世ではないです…

駐車場の前が黄色い湖でそこは真っ白な暗闇です。

湖と反対の山の方には寝泊まりする宿泊施設が有り
灯りがボンヤリ浮かんでいるのですが

全国のイタコ達は知っているのでしょう

夜、外へ出てはいけないという事を
世界が違うという事を…
えらい事になることを…

ここに居てはいけない!と本能で悟り
山を降りる事にしました。

帰り道、車の中でようやく恐怖が蘇って来て
私は肝に銘じました。

日本三大霊場へ夜中に行くことは
やめたほうがいい

本当に  やめたほうがいい...。

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眠れない夜に

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